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2013年 03月 24日

<Vol.937> Windy Tokachi River

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本州では桜の花が満開に咲くぐらい暖かいというのに、氷点下の気温までキリっと冷え込んだ土曜日の朝を迎えたのは十勝川の河畔でだった。
河原を歩くと岸際に出来た薄氷がパリパリと割れる音がいつまでも僕の耳に残る。
きっと太陽がもう少し高い位置まで昇ったら、岸際の厚い氷の塊からポタ、ポタと水の滴が流れ落ち始めて、そんな音がまるでゆっくりと近づいてくる春の気配のように感じられるのだろう。


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十勝川の濁りは、先週よりも若干増していたのかもしれない。
上流からの冷たい吹き降ろしの風が強かったから、川面はいつだってさざ波立っていたし、それに時折りさらに強く吹いたりすると、川面はさらに大きく波立って、ウェーディングしている僕の背中からはパン、パンという波が当たる音がしばらくの間は響き続けるのだった。


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久しぶりにバークハイマーの14フィート1インチ、#7番のスペイロッドをフィールドで使ってみることにした。実際に重さを量り比べたわけではないけれど、いつも使っているマイザーの14フィート、#6/7番のMKSよりも軽くてきゃしゃな感じ。でも相変わらず振り抜けというかアクションはシャープな印象だった。ラインはエアフロのスカジット・コンパクト・インター540grに15フィート、タイプ8のティップの組み合わせだけれど、個人的にラインとのマッチングは悪くはなかったと思う。

最近僕が好んで巻くフライは、以前よりもサイズが幾分大きくなって、さらにフライのマテリアルが水を含むとかなり重くなるから、#6/7番程度のロッドだとそれにマッチングさせたスカジットラインでもロッドにかなりの負荷が掛かってしまい、おまけにフライをしっかりとターンオーバーさせるのも厳しくなっているので、どうやら今年のシーズンは#7/8番のロッドがメインに使うロッドになりそうだ。


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午後になっても風が弱まるということはなかった。
バーキーからマイザーの14フィート、#7/8番のMKSにロッドを持ち替える。
相変わらずグローブの中の指先はジンジンと痛いぐらいに痺れていて、指先には十勝川の水で出来たシャーベット。
河畔林の間に夕日が沈むと、気温が一気に下がり、濡れたジャケットがパリパリに凍りつき始めた。

午後からは一向にアメマスからのコンタクトが訪れない。最後のここならというポイントを釣り下っても、結局僕には何も起こらなかったようだ。この日の釣りを終えてリールにラインを巻き取ると、ティペットの先に結んだI・D・Sのフックがくるっと半回転してボディのマテリアルに絡んでいた。がっくりと肩を落とす僕。これでは何も起こらないはずだ。そういえばここならというポイントを釣り下る間に数回あったランニングラインをつまんだ指先で感じる第6感めいた違和感。やっぱりこの種のフライはフックのチェックをこまめにするのが良いようだし、十勝川の下流域でのアメマスの場合、根掛りのでフライのロストは覚悟して、キャストはしづらいけれどやはりタイプ3~4のフルシンクのスカンジヘッドが一番マッチしているのかなと思う。


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今日のBGM(1) : Gerardo Frisina / African Seeds



今日のBGM(2) : Gerardo Frisina / Cohete



今日のBGM(3) : Gerardo Frisina / Open Up Your Mind



by d-yun5-fly-elise | 2013-03-24 22:12 | spey fishing | Comments(8)
2013年 03月 18日

<Vol.936> 十勝川の遠い春

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濡れたグローブの中で僕の指先がジンジンと痺れていた。
それはネオプレーンのウェーダーのブーツの中の足先だって同じ事。
午後になって上流からの冷たい雪交じりの風が吹くと、僕の息遣いの存在感がいっそう増し始めるのをジャケットのフードの中ではっきりと感じる。
きっと僕は夢中になって不覚にもアメマスを少し深追いしすぎたのかもしれない。
何しろ数キャスト前にグッドサイズのアメマスからの思わずドキリとするようなコンタクトがあったものだから・・・。


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フィールドに立っても、春の足音はまだまだ遠い存在としか感じられなかったけれど、堤防から続く白い雪の斜面に残されたアングラーの泥色の足跡だけが僕に近づく春をそっと知らせてくれる。
相変わらず遮るものを知らない冬と春のはざ間のような太陽の日差しが十勝川の川面をギラギラと照らし続けた。
僕らの淡い期待に反して、十勝川のアメマスからのコンタクトはそれほど多くはなかったように思うけれど、なぜかしらフィールドにこの身を置いているだけで、このひと時だけは日常生活の煩わしさから解放された気分になれるようだ。


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不思議なことに、いつもならフィールドで過ごす時間があっという間に過ぎ去っていくように感じるのだけれど、十勝川の遠い春の中ではお気に入りのスペイロッドで夢中になりながらキャストし続けていても、なぜか僕にはいつも以上に時間の流れ方がゆったりというものではなく、とても長いもののように感じられたのだった。何だろうか、この不思議な感覚は。フィールドに佇みつつ時折りアメマスからのコンタクトが不意に訪れたとしても心の底からこのシチュエーションを楽しめなかったのは、きっと僕が少し疲れ果てていたからかもしれないと思っているのだが・・・。


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今日のBGM : Nils Frahm / Ambre



by d-yun5-fly-elise | 2013-03-18 22:59 | spey fishing | Comments(16)
2013年 03月 10日

<Vol.935> PerfectとSt.Johnのスプールのエナメル塗装を落とす

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土曜日の早朝は、残念ながら猛吹雪で十勝川へと続く道東道が通行止め。
そんな訳で、週末は無理をせずのんびりとお気に入りのリール達のお化粧直しに時間を費やすことにした。Spey BumのRyoさんと110-Kenからアドバイスをいただき、ホームセンターでリムーバー(塗料はがし剤)を購入して、個人的に中途半端な色の雰囲気がどうしても気に入らなかったリール達のスプールのエナメル塗装を落とすことにする。
まずはHardyのPerfect Wide Salmon 33/4のハンドルフェイスとスプールから。
Ryoさんからのアドバイスにしたがって、ハンドルはしっかりとマスキングテープで保護しておく。確かにこの作業は重要かも。
そもそもオリジナルのコンディションにはこだわらない方だし、それに元々僕がこのリールを手に入れた時からスプールの内側のエナメル塗装がところどころ剥がれていたこともあったけれど、やっぱり今回の作業を施すにあたって特に躊躇はなかったというと嘘になってしまう。でも、作業後のリール達を眺めているとやっぱり今回のお化粧直しは正解だったかなと、ついニンマリしてしまう。
ちなみにボディのエナメル塗装には手をつけなかった。全てのエナメル塗装を落とすのも選択肢の一つだけれど、何しろこの色合いのコントラストが好きなものだから。


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Perfectの方が予想よりも良い雰囲気に仕上がったので、ついでにSt.Johnのスプールのエナメル塗装も落とすことにした。何となくこちらもベタッと無造作に塗装が施されている感じがして、ずっと気に入らなかったものだから・・・笑。ゼリー状のリムーバーを塗って、塗料が浮き上がり始めてたら歯ブラシでゴシゴシ、硬めのスポンジでゴシゴシと、そんな作業がしばらく続く。エナメル塗装が剥がれやすいものもあればそうでないものもあって、どうやらスプールによってエナメル塗装のつき方に多少は個体差がある感じかな。


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こうなるとついつい替えスプールのエナメル塗装の方も落としたくなってしまう。

作業を終えると、何となくリール達の印象がこれまでとすっかり変わってしまった感じ。お化粧直しを施す前と比べると、すっかり明るい印象になっただろうか。きっとフィールドでロッドにセットした時の僕の気分も違うのだろうね。


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今日のBGM(1) : Leftfield / Original



今日のBGM(2) : Leftfield / Release The Dubs



by d-yun5-fly-elise | 2013-03-10 18:22 | fishing goods | Comments(8)
2013年 03月 06日

<Vol.934> 315円で作るチープなフライボックス

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コーンヘッド仕様のイントルーダーにチューブフライ、それにダーティーフォーにスクイドロ、プロムドレスと、最近の僕が好んで巻いたフライは、巻いた数もそうだけれど、ひとつひとつのフライに結構なボリュームがあったりするものだから、これまでよく使っていたC&F社の薄っぺらいプラスチック製のフライケースにはなかなか収まりきらなくって、仕方なくルアー用の仕切りの入ったプラスチックケースで代用していたけれども、ケースが数個となると結構ジャケットのポケットの中でかさばるのと、フライを交換する際に時々誤ってというか、濡れたグローブにマラーブーやオーストリッチなどのマテリアルがくっ付いてしまって、取り出す予定のないフライがポロっとケースから落ちてしまうことが幾度となくあった。岸際ならともかくディープウェーディングしていたりなんかすると、これはばかりはどうしようもなくって、数日前に巻いたばかりの新しいフライが水面にプカリプカリと浮かびながら下流へと流れ去っていくのをただ呆然と見送ることぐらいしか出来なかったことが何度もあり、その度に僕はがっくりと肩を落として、大きな溜め息がこぼれる。


そんな悲しい事態を引き起こさないために、新しいフライボックスを作ろうと100円ショップのレジで支払ったお金は消費税込みで315円。これぐらいならたとえ失敗してもそれほどダメージはないかも(笑)。もちろんホイットレー社などからアルミ製のお洒落なチューブフライを収めるフライボックスもあるけれど、フィールドでは出来るだけたくさんのフライを持ち歩きたい性分なものだから、僕にはこれで十分なのかもしれない。


* 1週間分の薬を収納できるピルケース(中の小さな小分けのケースは使用しない)。
* 直径約8mmのストロー(出来るだけ透明なもの、おおよそ4cmの長さにカットする)。
  ボリュームの少ない細身のフライや小さなフライには直径約6mmのストローを使う。
* 幅の広い強力な両面テープ(紙製の両面テープは意外と接着力が弱いので注意)。

ちなみに写真の7デイズピルケースと超太口のジャンボストローを見つけたのはSeriaという100円ショップ。ダイソーなどの他の100円ショップでは見つけることが出来なかった。


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こちらはコーンヘッド仕様のチューブフライ。
ストローを同じ長さに切るのは結構大変な作業で、多少の誤差はハンドメイドのご愛嬌(笑)。
直径約8mmのストローだと、片面に24個のフライを収納できるから、両面で計48個。
直径約6mmのストローの場合、片面に29個だから両面で計58個。
これでジャケットの胸ポケットがパンパンに膨らむということもないかも。


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こちらはI・D・Sにダーティーフォー、それにフロムドレスなど。
フックはなるべくポイントを下側に向けて収納した方が、フック同士が絡むなどのトラブルが少ないようだ。フライに多少のボリュームがあると、ある程度の衝撃や振動ぐらいならケースの中でそれほど前後に移動することもない。
ロングテールのチューブフライは、縦にして収納。両面で計40個のフライが収納できる。
出来上がったケースにフライを収納してみると、何となく絵の具のチューブのようにも見えなくはない。そういえば子供の頃は12色入りの絵の具を使っていて、画材屋さんで見る使ったことがない綺麗な色の入った24色や48色入りの絵の具に子供心ながらも心のどこかで憧れていたのをふと思い出した。

ちなみに、ダンベルアイやチェーンボールを使ったフライに関しては、個人的にあまり好みではないということもあって、収納出来るかどうかまだ試していないのであしからず。
透明なプラスチックケースなので、表にステッカーなどを貼ると多少は見栄えが良いかも。そんな訳で、moriさん、ステッカー追加オーダーです(笑)。


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今日のBGM(1) : COIL / TAINTED LOVE



今日のBGM(2) : SOFT CELL / TAINTED LOVE



by d-yun5-fly-elise | 2013-03-06 22:02 | fishing goods | Comments(10)
2013年 03月 03日

<Vol.933> 2013 十勝川のアメマス / 暴風雪の前に

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ホワイトアウト、まさしくその言葉がピッタリだったと思う。
十勝川からの帰り道に遭遇した台風並みに発達した低気圧による暴風雪、雪交じりの強風というか地吹雪が吹くと一瞬にして視界が遮られて方向感覚が失われる。
後続車に追突されないようこちらの位置を知らせるためにと、テイルのフォグランプを点灯させるのは分かるけれど、さらにハザードランプまでも点滅させながら車を走らせたことなんて、もしかしたら初めてのことかもしれない。それにしても、いつまでも僕の記憶に残りそうな凄い地吹雪だった。


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土曜日のお昼過ぎまでは何とか天気が持ちこたえそうだった。土曜日の早朝に友人達を乗せ、まだ春には程遠い十勝川へと車を走らせる。
新雪の降り積もった堤防の上を、もしかしたらタイヤがスタックするのではないかとヒヤヒヤしながら車を走らせるのは、本当に心臓によくない。久しぶりに脇の下に嫌な汗をかいたように思う。きっとひとりだったら、無理をせず途中で引き返していたかもしれない。


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新調したスノーシューはすこぶる快適だったし、こんなに快適なら、雪っこちゃんがもったいないからと我慢なんかしないで、もう少し早く買っておくべきだったかなとさえ思ってしまう。
スノーシューを装着し、白一色のフィールドに描かれたアングラーのつけた踏み跡の上を辿りながら、十勝の空ってやっぱり青いなぁと思った。
朝の十勝川に吹く風は、アングラーの早くフィールドに立ちたいという逸る気持ちをいなしてくれるかのように穏やかそのものである。


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僕にとっては暫くぶりにMeiserの14フィート、#6/7番、MKSを手にしたことになる。ラインはスカジット・コンパクト・インター(540gr)に15フィート、タイプ8のティップというシステム。ティペットの先にはコーンヘッド仕様のI・D・S(イントルーダー、ダーティーフォー、スクイドロ)を結ぶ。フライのキーワードは、ビロビロ、クネクネ、ギラギラというところだろうか(笑)。


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スネークロールから、一度キャストしたい方向にラインを置きなおして(ダンプして)、そこから流れに対してクロスにペリーポークでスカジットキャスト。ここ最近の僕の巻くフライの嗜好性から、フライのドレッシングが以前と比べて少し厚くなっているから、水を含むと若干フライが重くなってしまっているようだ。出来るだけフライがきちんとターンオーバーするようなキャストを心がける。やがてフライがしっかりと沈み、下流へと膨らんだラインに引かれてゆったりとした流れの中をターンし始めると、不意にロッドティップがゴンゴンと上下にバウンドするかのように暴れ始める。無意識の内にロッドを下流側へと倒し、そのままラインの重さでフックセット。やがてロッド全体にアメマスの躍動感が伝わり始め、ロッドにセットしたパーフェクトから十勝川に吹く冷たい風に混じって心地よい音色が響いてきた。


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まだまだ寒かったけれど、ゆったりしているとはいえ流れのある十勝川という広大なフィールドに佇んでいると、気分的にはなぜか不思議な開放感が感じられた。
まだまだ3月も始まったばかりだけれど、冬の嵐がやってくる前にここに来られてやっぱり良かったと思う。


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今日のBGM : Sian / Red Cloud (Minilogue Remix)



by d-yun5-fly-elise | 2013-03-03 22:20 | spey fishing | Comments(8)