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2012年 08月 27日

<Vol.897> 知床

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毎年なぜかしらこの時期になると不思議な気分の高揚感を覚えてしまう。
ワクワク、ハラハラ、ソワソワ、それにウキウキ・・・?。
どれもうまく表現した言葉ではないような気がするし、しっくりとこない感じがする。
遠足前夜の小学生の気分?
イヤイヤ、こちらはすっかり50前のオジサンアングラーだしなぁ・・・。

初めて訪れるフィールドならともかく、行き先は毎年変わらず、知床はペキンの鼻の番屋。
でも、やっぱり今年も何となく落ち着かなくなってしまったのが僕としては嬉しかった。


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低い霧状のガスがフィールドの空をどこまでも覆いつくしていた。
右からの横風がめっぽう強くて、白いガス状の雲がすごい勢いで流されていく。
日常の生活からかけ離れた、携帯電話も通じないこの辺境の地で、釣りのことしか考えずに2日間も贅沢に過ごすのには、やはり少々タフなコンディションだったのかもしれない。

ランニングラインを通じて伝わるフッとした不思議な違和感とそれに続くグゥワン、グゥワンとピンクサーモンの激しいヘッドシェイク、そしてスピード感溢れる沖への疾走。
今年は岸寄りしたピンクサーモンの群れが薄いそうで(確かに波間を泳ぐピンクサーモンのたくさんの背びれをほとんど見なかったような気がする)、釣りの方はあまり芳しくはなかったのかもしれないけれど、ここにはそれ以上の何かしらがあるから、やっぱり僕らは毎年飽きもせずにこの地に足を運んでしまうのかもしれない。


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今日のBGM : Parov Stelar / The Snake



by d-yun5-fly-elise | 2012-08-27 21:18 | salmon fishing | Comments(16)
2012年 08月 19日

<Vol.896> 盛夏の釣りと物足らなさ

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薄っすらと淡い雲が広がった夏の空だった。
ロッドを手に海岸へと続く坂を下りる僕らにはほのかな潮の香りが届けられる。

目の前には穏やかな表情のオホーツクの海がどこまでも広がっていた。
小さな河口近くには数人のアングラーの姿。
打ち寄せる波の音はどこかに消え入りそうなぐらい小さかった。
ティペットの先にオーソドックスなノンウェイトの赤いゾンカーを結んでキャストしたのは数えるほどだっただろうか。
残念ながら今年の夏はオホーツクの海のピンクサーモンには出会えずじまい。


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ロッドを手に山上湖の湖岸へと続く草道を歩いていると、今度は青い草が刈られたあとのような、あの鼻にツーンと香る夏の匂いがした。
そういえば今年はジージーと夏ゼミの賑やかな合唱をあまり耳にしていないような気がするし、ジリジリと暑い日差しを浴びて額に汗を流しながらセミの声を聞くのはどこか盛夏の釣りという感じがして嫌いじゃないけれど、今年は何となくその印象が薄いから、どこか物足らないような気がしてならない。


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山上湖では久しぶりにティペットの先に大きなドライフライなんかも結んだりした。最近はもっぱら本流や止水では沈めて、引っ張って、泳がせる釣りばかりだから、ドライフライなんてかなり前に支笏湖用にと巻いたものぐらいしかなかった。でも、何となくティペットの先に大きなドライフライなんかを結ぶと不思議と僕は夏の釣りっていう感じがする。プカプカと湖面に浮かんだ大きなフォーム入りのドライフライがいきなりバゴッと派手な水飛沫と共に湖面の中へ消えるなんていうハプニングは起こらなかったけれどもね。

帰り道に立ち寄った上川町の味噌ラーメンの「よし乃」。でも残念ながらこの日はちょっと早めに店じまいの様子。そんな訳で同じ上川町の「あさひ」というラーメン屋さんに行ったのだけれど、やっぱり僕が求めていたのは、あの濃厚な味噌スープの味なのだろうか。
美味しいんだけれど、どこか物足らない気がして、ちょっぴり残念。


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今日のBGM : Melody Gardot / Because



by d-yun5-fly-elise | 2012-08-19 18:07 | spey fishing | Comments(14)
2012年 08月 13日

<Vol.895> metallic rainbowと静かなJazz

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日曜日の午後、オホーツクの山上湖で僕が出合ったレインボーは、夏の日差しを浴びてギラギラと金属質に輝いていた。
それはまるでメタリックな素材で精密に仕上げられた機械仕掛けのレインボーのように美しいボディだったと思う。


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ABUさんとずいぶんと行き先に迷った挙句、夏のSalty Heaven Riverに行くことにした。
雨の影響で少し水位が高めだけれど、濁りの方はまったく釣りが出来ないというほどではなかった。
それぞれのスタイルでトルクの増した流れをゆっくりと慎重にステップダウン。
3号のフロロカーボンのティペットの先には私的Dirty Hohのブラック・バージョン。


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2ヶ所ほどポイントを巡ったけれど、もしかしたらと期待していたレインボーからは残念ながらノーコンタクト。流れの中でステイするフライを眺めながら、なかなかいい動きなんだけれどもなぁとひとり呟くものの、こればかりはどうしようもない。
そんな訳で、今回もまたさらにロングドライブとなった次第。どういうわけか、ABUさんとふたりの時の釣り旅は、毎回こうなるようだ。確か最初はGW前の別寒辺牛川だっただろうか。


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レインボーからの最初のテイクはビーズヘッド仕様のウーリーをブラックからオリーブに結び換えて、間もなくだった。それがフライのカラーだったのか、それともたまたまレインボーの群れが回遊してきたのか、僕にはその理由は定かではないけれど、アベレージサイズよりも少し大きなレインボーは小顔だけれど、そのボディは野性味溢れるワイルドな色合いではなく、メタリックにギラギラと輝きを放っていた。

早朝と夕方、車のウィンドウ越しに燃えるようなオレンジ色の空を見た。
月曜日からは天気が崩れるそうだから、本流で釣りが出来るのは少し先になるかもしれないと思うと、なぜか僕は無性に静かなジャズが聴きたくなった。


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今日のBGM : Tord Gustavsen Ensemble / La Roque d'Antheron 2011



by d-yun5-fly-elise | 2012-08-13 22:46 | spey fishing | Comments(4)
2012年 08月 08日

<Vol.894> 私的Dirty Hoh(ダーティフォー?、ダーティホォー?)

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オリジナルのDirty Hohを僕が実際に手にとって見たのは、確か今年の2月だっただろうか。たまたま東京への出張の際に立ち寄った渋谷のSANSUIだったように思う。手にとった時の最初の印象はというと、北の本流にはちょっとサイズが大きいというか長いかな?それにダビングツイスターを使ったタイイングが面倒臭そうだし、使っているマテリアルもなんだか高価そう、というものだったかな。でも、帰り際にはレジ袋の中にしっかりと2種類のゼブラカラーのオーストリッチが入っていたりして・・・。相変わらず目新しい物を見つけるとすぐに飛びついてしまうところは・・・、まったく変わっていないなぁ。
Hohとは北米を流れるHoh Riverに由来するそうだ。Hoh Riverは意外と濁りやすい本流のようで、そんな濁った流れの中でもしっかりとアピールしてスティールヘッドに見つけてもらえるフライということなのだろうか。
いざこのフライをタイイングしてみようとして僕が面白いと思ったのは、釣り雑誌や国内のブログなどのサイトではDirty Hohという名前をよく目にするのだけれど、なぜかネット上でDirty Hohで検索しても、海外のスティールヘッド関係のサイトや動画サイトでもほとんどヒットしないことだろうか。個人的にはおそらくまだまだ海外でもローカルなフライの一つなんだと思っている。でも、なかなか釣れそうな雰囲気をかもし出しているんだけれども・・・。


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スタンダードなブラックが一番結ぶ機会が多いかな

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オレンジのフェザント・ランプにマラード・フランクで少しアクセントを加える

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オレンジのアクセントを加えたパープル&ピンクもなかなか刺激的かも


テイルにマラブーではなくラビットストリップを使うというのはなかなか面白いアイデアだと思った。きっと水の中ではユラユラ、そして時にはウェイトの入ったコーンヘッドとの組み合わせでバランスを崩し、激しくテイルを上下に揺るがせて大きな鱒を魅了するのだろう。少しバスフィッシングでいうワームチックな動きなのだろうか?ラビットストリップを使った長いフライを見ると、僕としてはどうしてもリーチ・パターンをイメージしてしまう。きっとかなり前に北米のサイトで見たMOAL(Mother Of All Leech)Leechの印象が強かったからに違いない。


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きっとトラディショナルかつクラシックなフライを好むアングラーからすれば、もしかしたら思わずゾッとするようなフライなのかもしれないけれど、どこかリグ的な雰囲気の漂うフライを見ると、ついつい触手が動いてしまう僕のようなアングラーは、思わずニヤニヤとしてしまうようなフライだろうか。つまりは、僕なりにアレンジや一工夫のやりがいがあるということ。

コーンヘッドはタックルマックで購入した5mmのもの。ブラス製なのでとにかく軽いから、コーンヘッドのグラつき防止も兼ねて、.025のリードワイヤーを10回転ほど巻き込んでいる。
フックはがまかつのS11S-4Lの#6番ストレートアイで、タイイング終了後シャンク後端からニッパーでカット。
テイルのラビットストリップはフックのゲイプぐらいまでの長さでカットし、そしてスキン後端をくさび状に形成。ラビットストリップは基本的にフリーだけれど、この長さだとフックに絡むことはほぼない。さらにラビットストリップはカミソリか何かでスキンをなるべく薄くするように下処理しておいた方が、テイルの動きが良いようだ。
フロントカラーにはポーラーベアーは何しろ高価なので使わず、その代わりに、パールマーシェニールとUVポーラーシェニールのお好みのカラーを2回転ずつ。もしかしたら長めのラバーレッグを数本加えても面白いかもしれない。
フロントのオーストリッチはダビングループは使わずに極力パラっと全体に巻くようにしている。ファイバーのそれぞれに存在感があるので、あまり多くを巻き過ぎるとかえって動きが悪くなる印象。
好みによってはフラッシャブーやアムファーストを加えると、さらにアクセントになるかも。
僕の巻くフライの全長はおおよそ6~7cm。だいたいルアーフィッシングの小型のミノーサイズといったところだろうか。

夏の本流ではサイズの小さなフライが活躍しそうだけれど、今年はもう少しこのフライを試してみようかと。きっと秋の以降のシーズンでは、イントルーダーにコーンヘッド仕様のチューブフライ、そしてこのフライと、さてどのフライをティペットの先に結ぼうかと、安っぽいプラスチック製のフライボックスを目の前にして僕はかなり思案することになりそう。

P.S.この種のフライはスイング中にロッドティップを上下に揺らせて、フライのバランスを強制的に崩させてやると、なかなか面白い動きをするように思う。


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by d-yun5-fly-elise | 2012-08-08 23:26 | 私的FlyTyingの愉しみ | Comments(12)
2012年 08月 05日

<Vol.893> Pink & Rainbow

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おそらく、ほぼ1年ぶりになるだろか。
すっかりとそのソルト対応のボディにたくさんの小傷が散りばめられてしまったTibor Reelにオレンジカラーが一際目立つAFS(F) #8/9を巻き込んだのは・・・。
週の真ん中あたりに降った雨で少し涼しくなったように感じる金曜日の深夜、オホーツクの海に向けて、まずはピンクサーモン(カラフトマス)に出会いにSHUさんと札幌を発った。


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オホーツクの海から漂うほのかに甘い潮の香り。
それにオレンジ色の燃えるような朝焼けが出迎えてくれた。
1Xのテーパーリーダーの先に#4番のストリーマーフックに巻いた真っ赤なゾンカーを結び、フライを波間にユラユラと漂わせる。
そしてラインスラッグを取るような気持ちでゆっくりとスローリトリーブ。
2度ほどオホーツクブルーの波間に、モジリを立てながらピンクサーモンの小さな群れが回遊してきたけれど、残念ながら僕の巻いた真っ赤なフライにはちっとも気付いてくれないご様子。
ウロコがパラパラと剥げ落ちるようなビカビカのメタリックボディのフレッシュなピンクサーモンには出会えなかったけれど、きっと本格的なシーズンはこれからなのだろう。


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オホーツクの海から少し南下して、いくつかの河口のポイントを眺めつつ、今度は山上湖の夏のレインボーに出会いに行くことにした。
手にしたロッドはソルトもフレッシュも同じくMeiserのS2H14067MKS(Trouty Orange)。
そしてリールだけをソルト対応のステンレスボディのものからHardyの古いSt.Johnへ。
遠くで何かのイベントが開かれているのだろうか。野鳥のさえずりに混じって人工的な音が響いてくる。ぬかるんだ泥状の湖底に注意を払いながら、少し先の湖の色が少し濃いものへと変わったかけ上がりに向かってゆっくりと進みながらウェーディング。相変わらずネオプレーンのウェーダーがちょうどよく感じる水温。


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グッドサイズのパワフルなレインボーとの出合いは、2時間ほどすっかり寝入ってしまい、別世界にトリップした午後のお昼寝を挟んだ後のことだった。
ビーズヘッド仕様の黒のウーリーがちょうどかけ上がりのあたりを通過した際に、ランニングラインをリトリーブする指先にグゥンと強いテンションが加わる。
まだまだ薄い皮膜に包まれたように眠気の残った僕の意識をスッキリと覚醒させてくれるには十分なぐらいパワフルな夏のレインボーだった。
そして美しい朝焼けを見た後は・・・。
やはり午後からパラっと小雨が降った夏のオホーツクでまったりと過ごした一日。


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今日のBGM : Silence / Charlie Haden & Chet Baker



by d-yun5-fly-elise | 2012-08-05 17:07 | spey fishing | Comments(8)