人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2009年 04月 02日

<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4

今日のBGM : Jack Johnson / Enemy Worst Friends Remix
<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_22192536.jpg



エイプリルフールの水曜日、仕事を終えて自宅に帰ると、国際郵便で届いた荷物がひとつ、ポツンと玄関に置かれていた。
丁寧に梱包された荷物をゆっくりと開けると、ピカピカに光った傷ひとつないシルバーのアルミチューブとゴールドメッシュのアルミキャップが顔をのぞかせる。その中から黒いビロード調のロッドソックスを取り出して、いよいよ待ちに待ったその瞬間が僕に訪れる。


<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_22283185.jpg



マイザー氏にオーダーした2本のカスタムスペイロッドの内、どちらのロッドが最初に届くのかは僕には全く知らされていない。ロッドソックスから色の濃いコルクのリアグリップの先端を引き出す。やがてココボロの赤いウッドインサートのリールシートが目に入った。
シルバーのインクで書かれた、S2H14067MKS-4という若干大きめの文字。
最初に届いたのは、14'の#6/7番 MKSの方だった。
相変わらず、期待を裏切らない、いかにも"art"と呼びたくなる、仕上げの美しいロッドである。


<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_22353648.jpg




カスタムとしてオーダーした以上、最初に気になるのはどうしてもフェザーインレイとマイザー氏独特のスレッドワークなのかもしれない。色や印象など大まかなイメージしか伝えていなかったのだが、今回も思わず息を飲んでしまうぐらい美しく、僕としてもとても満足のいく仕上がりであった。世の中に同じものが二つとないカスタムロッドの極みとも言えるのだろうか。


<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_22451593.jpg



上は今回届いたMKS 14' #6/7番のフェザーインレイとバット部分のスレッドワーク。
フェザーインレイは"green highlander"を基調にターキーをあしらってオリジナルのものをお願いした。
下はこれまでメインで使っていたMKS 14' #7/8番の"autumn"というフェザーインレイ。
好みは各人によって分かれるだろうが、僕自身はどちらもMeiserらしいと思えてしまう。


<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_22542022.jpg



フロントグリップはやはり先端のコルクが、ギュッと絞り込まれていて、とても握りやすい。
バーキーも確かにコルクが絞り込まれているが、個人的にはMeiserの方が握った感じは好みだろうか。
今回はグリップのコルクも少し違った印象のものをとオーダーしているので、先端部分に少し色の濃いオイルか何かがアクセントとして施してある。これもまた新しいロッドの特徴なのかもしれない。


<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_22573781.jpg



リアグリップにはさらに特徴のあるものをとお願いした。最初はリアグリップをウッド仕様にカスタムにしようと思ったのだが、友人に届いたHighlander-Hybridの特徴的な色合いのコルクグリップを目にして、今回は僕もこちらをオーダーした次第。少し離れて見ると、ウッドにも見えなくはない色合いの濃いコルクは、名称は忘れてしまったが、かなり強度があるそうな印象である。
各ピースのジョイント部分のスレッドワークも、なかなか美しくもあり、かなり特徴的である。やはり最近はコパーのスレッドがよく用いられているような印象を持った。
ラッピングは赤も考えたが、今回はグリーン。幾分控え目だが、初夏の太陽の日差しを受けて、きっと新緑のように美しく輝くのだろう。


<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_2382936.jpg



2本のMKSのリアグリップの形状を比べてみると、その違いがとてもよく分かる。
個人的にはグリップエンドの形状として、よりサイズの小さな#7/8番の方の形状が好みだが、これも使い込んでいる間に気にならなくなるんだと思う。
それにしても新しい#6/7番のリアグリップのコルクの色はやはり特徴的。


<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_23201322.jpg



左からMKS 14' #7/8番、MKS 14' #6/7番、Burkheimer 14'1" #7番。
やはりそれぞれのフロントグリップの長さの違いがよく分かる。
コルクグリップの形状全体としては、個人的にマイザーの方がバーキーよりも握りやすく、シェイプも美しいと感じている。

新しく届いたMKS 14' #6/7番には、Burkheimerの14'1" #7番と同じラインを乗せる予定。でもやはりそれぞれのロッドのアクションは全く異なるから、振り比べてみるのも楽しみのひとつだろうか。
個人的にはシンクレートの高いティップと少し重めのフライを結ぶ場合はMKS、シンクレートが低く軽めのフライを結ぶ場合はバーキーと考えている。
でも、マイザー氏が次の荷物でロッドと一緒に送るといっていた、新しいスカンジナビアン・シューティングヘッドも気になるところ。
とりあえず、今週末には実際にラインを通してキャストフィールを確かめてみようと思っている。


<Vol.660> R.B.Meiser fly rods / S2H14067MKS-4_d0029241_23273121.jpg


by d-yun5-fly-elise | 2009-04-02 23:32 | Custom Spey Rod | Comments(12)
Commented by jock at 2009-04-03 00:10 x
こんばんは。
今回のコスメも個性的ですね~!
グリップの黒く見える部分もコルクなんですか?
リアグリップのバールコルクも一段と印象的ですね。
更に気になるアクションですが、ハイブリットって具体的には、何処が違うのでしょうか?
う~ん!とても気になります(笑)。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2009-04-03 00:30
jockさん、こんばんは。
やはり今回のコスメも、驚くぐらいに個性的でした。
グリップの黒く見える部分は、私も最初ウッドかなぁと思ったのですが、マスキングしてコルクに何かのオイルか塗料を染み込ませ、印象的なアクセントにしているようです。
思い出しました、バールコルクでしたね。
マイザーさんによると、アクションはやはりMKSそのものだそうです。
ハイブリットというのは、ハイブリットという言葉だけが独り歩きしたようですが、MKSに関しては、他のシリーズのロッド(2009年からは3つのシリーズに分かれるようです)のブランクと同様に、上手く説明できませんが、カーボンの素材(?)が少し変わっただけのようです。
4月末にはHPも一新されるようですよ。こちらも楽しみです。
Commented by タッド at 2009-04-03 00:41 x
ため息が出るとは、まさにこのこと! いつも違うため息をついている私ですが、くどい感じがいいですね!
Commented by yanbaidesu at 2009-04-03 05:36 x
おはようございます。
やっぱりマイザー、とてもきれいですね。
お気に入りのロッドに、お気に入りの場所でspey,そんなワンシーンを浮かべてしまうほど、やっぱりいいですね。
 また今度見せてください。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2009-04-03 18:34
タッドさん、こんばんは。
マイザーさんのロッドは、いろんなロッドを見る度に、エエっ、こんなコスメのバリエーションもあるのと、いつも驚かされてしまいます。最初にguchiさんのHPでマイザーさんのロッドを見たときは、私もさすがに拒絶してしまいましたが、今ではすっかり見慣れたというか、ハマっております。
ついついコスメの方に目がいきがちですが、MKSをはじめ、ロッドのアクションもとても素晴らしく、気に入っているんですよ。
確かにコスメはくどい感じがするかもしれませんね。でも、このくどさが良いんです。手にする度に、やっぱりこれってカスタムロッドだなぁと思ってしまいます。
バーキーのロッドがエレガントな落ち着きを放つロッドであるなら、マイザーは、nitaさんも仰っていましたが、アドリブのアートと言えるロッドかもしれませんね。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2009-04-03 18:42
yanbaidesuさん、こんばんは。
やっとマイザーさんにオーダーしたロッドの内の1本が届きました。もうすぐ、もう1本の方も届くと思います。
やっぱり期待通りのコスメでした。でも、ニッケルシルバーのワインディングチェックに関しては、今回は却下されてしまったのがちょっぴり残念でしょうか。理由のひとつとしてフェザーインレイとの兼ね合いがあるようです。マイザーさんによると、今回のロッドはMKS-Hybridとのことですが、アクションそのものはMKSと同じとのこと、おそらくテーパーも同じなのでしょう。Highlander-Hybridのように、少しブランクのテーパーが変わるのかと期待していたのですが、そうではなかったようです。
今度見せてくださいということは、近いうちにまた遊びに来られますか?
Commented by nita at 2009-04-03 22:27 x
こんばんは。
素晴らしい仕上がりですね。
ちょっと私の3本がどれも地味に見えてしまうのが悲しいですが(笑)。
MKSの14'0"ですか。
私は同番手同レングスのHighlanderを所有しておりますが、
チャム相手でも全く問題なく楽しめましたよ、ヒーヒー言いながら。
晩夏も楽しみですね。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2009-04-03 23:42
nitaさん、こんばんは。
仰るように、今回もやはり予想を越える素晴らしい仕上がりでした。実はもう1本の12'6"のコスメにも、かなり期待しております。こちらは、リールシートのウッドの種類を、明るい色のものに変えてもらいました。
最近のマイザーさんのスレッドワークは、友人の手にしたロッドを見ていたのでおおよそは予想がついていたのですが、やはり実物を見ると、少しずつですが違っているようです。
#6/7番の低番手ロッドで遡上してきたチャム・サーモンとのやり取り、北海道では、ライセンス制の調査河川でした許可されていませんが、きっとスリリングなやり取りになりそうですね。
Commented by akiranspey at 2009-04-05 18:24
YUNさん、こんばんは。
お待ちかねのマイザーロッド第一弾、到着したんですね(笑)
コルクグリップとスレッドワーク、素晴らしいカラーリングで素敵です。
昨日、今日あたりは早速実釣でしょうか?
感想お待ちしております!!
Commented by d-yun5-fly-elise at 2009-04-05 19:29
akiranさん、こんばんは。
実は昨日、道南の本流から自宅に戻ると、次の荷物が届いていました。
12'6"#4/5/6 Highlander-Hybridと新しいスカンジナビアン・シューティングヘッドです。こちらも近いうちにデビュー出来そうです。
新しいロットというものは、手にしているとついついウキウキしてしまうものですね。昨日も本流に立って下を見下ろす度に、ニヤニヤしておりました。
アクションはもちろんMKS#7/8と同じです。でも、番手が下がっているので、やはり軽量な感じがします。飛距離も申し分ありません。
Commented by flymoto at 2009-04-06 08:47
わぁぁぁ
フェザーインレイとスレッドワーク、そしてバールコルクがなんともすばらしいですね、
Commented by d-yun5-fly-elise at 2009-04-06 19:28
motoさん、こんばんは。
このコスメ、やはり人によって好き嫌いがはっきりと分かれるコスメかもしれませんね。もちろん私は好きですが・・・。
MKS=Mike Kinney Specialという名前が物語っているように、アクションもスカジットキャストに向いたものです。


<< <Vol.661>...      <Vol.659>... >>