12月の土曜日、友人達と雪降る湖でロッドを振ったこと。
12月を想わせる少しばかり湿った雪が支笏湖には降っていた。
最初はゆっくりと優しく、そして後半には風を伴って激しく。
僕の周りはまるでグレーのシェルターに被われたようだった。
突如、アイアン・グレーの静かな湖面を割って大きな鱒が跳ねる。
「バッシャ・・・ン」。静寂が瞬時に破かれ、その鱒は少なくとも垂直に1mはジャンプした。
トロフィーサイズの顎のしゃくれた雄のブラウン。
まるでオホーツクのサーモンを想わせるブラウンだった。
そんな光景をキャスティングレンジの中で何度も目にするものだから、釣り人の気持ちがヒートアップしない訳はない。Type3のヘッドが何度もループを描いて僕の頭上を飛んでいった。でも、僕の指先はヒートアップする気持ちと反比例するかのように冷たくなって痺れていく。
マドラー・ゾンカーにウーリー・バガー、・・・・・・。
痺れて何を摘んでいるかまったく分からない指で何度もフライを交換した。
しかし、リトリーブするランニングラインからは何の衝撃も感じない。
いつしか雪が降り止み、空には薄い青空が顔を出し始めていた。
低い雲が凄いスピードで流れていき、ゴーゴーと風が鳴いていた。
そして、今日の釣りが終わった。
今日のBGM:Peter Bjorn & John/Young Folks
freestyleのJunさんが紹介していたSwedenのDuo(?)のグループ。イントロの口笛のメロディーがメチャメチャ印象的で頭からなかなか離れない。クリックすると視聴できるようです。
Paris 2004のメロディーもなかなか悪くないと思うのですが・・・・・。