original photo by Mr.kondo
先日、昨年の古宇川で知り合った友人から届いたメールに添付されていた写真。その写真には、シルバー・メタリックに輝く美しいサクラマスが写っていた。
昨年、道南の海岸で出会ったというサクラマス。きっと彼にとっては印象深い出会いだったに違いない。そんな彼の想いが、メールの文章からもしっかりと伝わってきた。
とっておきのキャンディータイプのミノーを結び、穏やかな表情を呈した早春の海でロングキャスト。「ゴ、ゴン」と突然ファスト・リトリーブしている指に伝わる強烈な衝撃。そして、その衝撃を合図に、自分を含めて周りのすべての状況が一変する。制御不能な気分の高揚と昂まる鼓動、そして静けさ。
不思議なもので、彼から送られてきた写真を見ながら、いつの間にか自分があたかもその鱒に出会ったかのように夢想してしまっていた。きっとそんな簡単に出会える訳ではないことは分かっている。でも、釣師というものは本当に自分自身に都合のいいようにというか、身勝手というか、釣り場にさえ行けば、いとも簡単に出会えるもんだと思ってしまう。自分自身でもつくづくお気楽な性格だと思ってしまうなぁ。でも、そんな事を思っていても、またジワーっと釣りに行きたいという気持ちが湧き上がって来るのが感じられるから、本当に困ったものだと思う。