2013年 01月 27日
そういえば、ホイットレーのアルミ製のフライボックスなんかも買った覚えはあるのだけれど、最後に買ったのはいつ頃だったかはさっぱり思い出せない。 もともと、その中に何が入っていたかは記憶が定かではないけれど、手頃なサイズのアルミケースをいくつかのチューブフライが収まるフライボックスにリメイクしてみる。 手持ちのフォームにカッターナイフでスリットを入れ、両面テープを貼ってアルミケースの底に敷いてみた。ちなみに金属製のアルミケースは、気温が氷点下までグッと下がった厳寒期には是非とも使いたくないアイテムの一つかなと思う。注意を怠ると濡れたグローブとアルミ製のフライボックスとがピタッとくっ付いちゃうからね。まぁ、フィールドがゆっくりと春めき始めた頃にでも使ってみようかなと。 上の段にはもっぱら北の本流のレインボーのシーズンをイメージしてのフライ達。 僕のお気に入りは、なんといってもブラック&オレンジだけれど、春から初夏にかけてのシーズンに向けて、少しサイズダウンしたフライや、ヒゲナガをイメージしたもう少しナチュラルなカラーのフライも用意しておかないと。 下の段にはチャートリュースをメインにした十勝川の本流アメマスを意識してのフライ達。 オリーブのほかにオレンジやピンク、それにブルーも少しミックスしてカラーのバリエーションを増やしたりするのだけれど、雪代が流入して本流がサンドベージュに濁る場合もあるから、念の為にブラックやパープルなど濁りの中でも目立つカラーもいつくか。基本的にはタングステン製のコーンヘッドでバランスを取りつつ、なるべく柔らかいマテリアルを使ってユラユラと泳ぎ重視。 今シーズンに向けて巻いた、この手のコーンヘッド仕様のチューブフライの僕の中でのトピックは、いろいろなカラーに染められたゴールデン・フェザント・ティペットをハックリングしていること。色合いもそうだけれど、ファイバーに適度に張りがあるから、きっと面白い動きをしてくれると思っている。それに何かしらのアクセントになるかもと・・・。 これまでは基本的にルアーのミノーやスプーンの色合いを参考にすることも多かったけれど、実は密かに、この種のチューブフライやイントルーダーなどといったスティールヘッドフライのモダンなパターンに関して、トラディショナルなサーモンフライやウエットフライのマリードされた美しいウイングのカラーの配色を何とかこれらのフライに応用出来ないものかと考えているのだけれど、これがなかなかイメージ通りにいかなくって・・・。毎夜の遅い時間に、SAWADAさんの巻いた美しいサーモンフライの本を眺めたり、古いマインドアングラーを読み耽りながらイメージを膨らませているのだけれど、何しろ美しい色合いにマリードされたウイングのサーモンフライは巻いたことがないものだから、実際にフィールドで使ってみたら水に濡れたフライはどんな感じになるのだろうかと、まったく想像がつかなかったりする。流れをターンしている時のサーモンフライのウイングは、あのシルエットをまったく崩さないのかとか、それともしばらく使っていると綺麗にマリードされたウイングもバラバラになってしまうのかな、など分からないことだらけ。 今回のタイトルはI.D.S.。つまり最近よく見かけるIntruder、Dirty hoh、Squidroの頭文字を単に並べただけのものだけれど、近頃の僕の好きなフライはというと、コーンヘッド仕様のイントルーダーに、テイルにラビットストリップを使うダーティーフォーの要素、さらにラバーレッグを使ったスクイドロの要素をフィーチャーしたもの。 だから単純にフライの名前もI.D.S.。ネーミングにも、もう少しひねりが欲しいところかな。 上のフライはラバーレッグを省いて、その代わりにSquidroと並んでScott Howell氏の代表作でもあるProm dressを意識しつつ、メタリックなフラッシャーを増やしたパターン。 ちなみに、Prom dressのチューブ・パターンはFlyTyingBug.comのこちらから。 下のフライは僕の中でのオーソドックスなI.D.S.のパターンのひとつ。 それにしてもこの種のフライは、1本巻くのにかなりの工程数があるので、1本巻き終えるのに少なくとも30分ぐらいの時間を要するだろうか。なんとなくアバウトというか曖昧な設計図しかないプラモデルでも組み立てている気分。それに時々、何かの部品というか工程を忘れたにも気づかず、そのまま巻き進めてしまって、気付いた時にはもう後戻り出来ないことも。そんな時は、もう笑ってごまかすしかない。 そんな僕のお気に入りのI.D.S.だけれど、泳ぎの方は申し分なく、きっと今シーズンも素敵な働きをしてくれると思っている。テイルはユラユラ、クネクネはもちろんのこと、フライを触った時のフワッとしたボリューム感がなんとも言えず、あとはもう少しカラーのバリエーションを増やしておきたいところ。もちろんトラディショナルなサーモンフライの色合いを参考にしながら・・・。 それにしてもフライの写真は一度だって上手く撮れたためしがない。 まあ、それに関しては今後の課題のひとつということで。 P.S.参考になるかどうか分かりませんが、I.D.S.のサンプルをいくつかテムズに置いておきました(ちなみに、本流シーズンが始まるまでの期間限定です)。個人的にフライをお見せするのは、パンツの中をのぞかれているようで、お恥ずかしい限りなのですが・・・。おそらく良識ある皆さんは、決して着せ替え人形のスカートをめくって、その下がどうなっているかなんて気にしたりはされないですよね。 今日のTying Movie : マラブーをハックリングする前にダビングボールを作るのが鍵。僕の場合はダビングボールの前に、さらにファイバーに張のあるマテリアルやシンセティック・マテリアルを使うことも。
by d-yun5-fly-elise
| 2013-01-27 22:16
| 私的FlyTyingの愉しみ
|
Comments(18)
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mooly at 2013-01-27 22:44
Yunさん、こんばんは。
うふふっ、HARADYボックス いいですねー。 僕も適当なケースでつくろうかなー。 I.D.S。 なるほど! いいネーミングですね。 すっかりこのパターンは、確立された感じですね。 鱒を魅了する要素が凝縮されてますものね。超実戦的フライです。 タイイング。頑張られているようですね。 僕も、この冬のうちに巻きためとこうと思います。 土曜日は、ご一緒出来なくて残念でした。 飲みすぎませんでしたか?
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d-yun5-fly-elise at 2013-01-27 22:58
moriさん、こんばんは。
土曜日の新年会はABUさんと二人っきりだったので、それほど飲み過ぎませんでしたよ。 HARADYステッカーは活躍しています。これもちょっとしたアクセントになったりして・・・。 安易なネーミングですが、頭文字をとってI.D.S.です。確かに鱒を魅了する要素が凝縮されていますよね。個人的に今年はトラディショナルなサーモンフライの本を参考に、カラーのバリエーションを増やしてみようかと考えています。でも、やっぱりブラック&オレンジは外せませんよね。 いよいよ、手持ちのチューブが底をついてしまいました。現在入荷待ちです。追加した100個入りのタックルマックのコーンヘッドが先週届いたので、時間を見つけてはI.D.S.を少しずつ巻き足しています。でも、相変わらず1個か2個巻いたら、集中力が途切れてしまいます。
Yunさん、御無沙汰しております。
ときどきブログは拝見させて頂いておりますが、久しぶりの書き込みです。Yunさんのフライを眺めてドキドキいたしました、生き物のようですね。オラも見よう見まねで巻いてみたいと思います。
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hide
at 2013-01-28 19:02
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Yunさん いつも釣れそうなシルエットですね!僕のはこんな風にボワッとしたシルエットになりません(泣)これも釣果に影響しているのだと思います。 先日の件ですが幾つか問い合わせています。 もし可能だったら検討してみて下さい!
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hori
at 2013-01-28 19:28
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Yunさん こんばんは
colorful! 今年は、僕もイントルーダーを巻いてみようと思ってます。年々フライが大型化していて入れるフライボックスが無い(笑) 土曜日は、参加できなくて残念でした。 またの機会にご一緒できれば幸いです。
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d-yun5-fly-elise at 2013-01-28 21:46
おたまじゃくしさん、こんばんは。こちらこそ、ご無沙汰しておりました。
久しぶりのコメントをいただき、ありがとうございます。 湖やダム湖などのなどの止水では、もう少しオーソドックスなフライを使いますが、本流では最近もっぱらこんなフライばかり使っています。 ほとんど自己満足の世界でイメージ先行なのですが、それほど気負わずに工作気分で巻けるので、失敗しながらも案外それはそれでと楽しんでいます。是非、おたまじゃくしさんも気負わずに楽しみながら巻かれてみてください。
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d-yun5-fly-elise at 2013-01-28 21:59
hideさん、こんばんは。
フォールディングネットの件、情報がありましたら、是非宜しくお願いいたします。 ボワッとしたシルエット、写真ではなかなか分かりにくいですが、シャンクの前半にUV Polar Chenilleを3回転、それにPalmer Chenilleを2回転、さらにファイバーに張りのあるゴールデン・フェザント・ティペットなどをハックリングしています。きっとこのボリューム感がマラブーやオーストリッチにフワッとさせるシルエットを与えているのではないかと思っています(もちろん意図的だったりしますが)。それにラバーレッグもリバースに巻いて折り返しているんですよ。この方がラバーレッグも泳ぎが良いようです。
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d-yun5-fly-elise at 2013-01-28 22:06
horiさん、こんばんは。
土曜日は残念でしたが、Indigo Jam Unitのライブの時にでもお会い出来るのを楽しみにしております。 確かに年々本流で使うフライが大型化しているので、それらを収納するフライボックスには困りますよね。特に今回のI.D.S.は結構ボリューム感があるので、これまでの薄いプラスチック製のフライボックスには収まりきらず、昔使っていたルアーのスプーンなどを収納していた仕切りの入ったプラスチックボックスに色分けして収めています。 カラフルですか?でも、今年はもう少しカラフルな色彩のフライも巻いてみようかなと・・・。
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tahara
at 2013-01-29 00:12
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私のサーモンフライでよければ差し上げますので、使ってみてください。
20代の頃に巻いた化石のようなフライ達ですが。
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d-yun5-fly-elise at 2013-01-29 21:39
taharaさん、こんばんは。
私が持っている2冊のマインドアングラーのどちらにも、taharaさんの巻いたサーモンフライの写真が載っていました。 ありがとうございます。今度機会があれば是非見せてくださいね。 ちなみに、私はよく分からないのですが、美しく巻かれたサーモンフライも、フィールドで使う時は、綺麗にマリードされたウイングのファイバーを指でバラバラにほぐして使った方が良いって本当なんでしょうかね。
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tahara
at 2013-01-29 22:36
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聞いたことないですね。
もしバラバラになって欲しいのであれば、マリードしない方が良です。 鳥の羽は元の状態に戻ろうとするので。 更には、バラバラになるのが目的なら、左右のウイングは同じ順番で組まない方が混じり方が複雑になります。 実はサーモンフライも長い間、フリーファイバーでした。 マリーは後から出て来ました。 沢田さんのHPにクラシックサーモンフライが紹介されていますが、その中にマイケル ローガンという人がいます。 フリーファイバーのサーモンフライです。 ウイングの動きを重視するなら、このようなサーモンフライの巻き方が良いと思います。
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d-yun5-fly-elise at 2013-01-30 00:54
taharaさん、こんばんは。
たまたまテムズの店長さんと話していた時に聞いた話だったのですが、もしかしたら裏ワザ的なテクニックだったかもしれませんね。 沢田さんのHPに出てくるフライは時々チェックしています。色の組み合わせなど、いろいろとヒットになることが多くて、なかなか参考になるんですよ。 ふたつほど、初心者的な質問です。笑わないで下さいね。 綺麗にマリードされたウィングは、使っているうちにバラけることってほとんどないんですか?もうひとつは、クラシックサーモンフライにはどうして黒系のフライってないんですか? 変な質問ですみません。
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やすこう
at 2013-01-30 21:10
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Yunさんこんばんわ、いい感じのフライですね。
I.D.Sってネーミングも、今風ですねwww 随分巻くのに手間がかかりそうなので、私の技術では少々むずかしそうですが、ぜひ、パターンを参考にさせていただきます。 春に向けて、巻かないと!!
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d-yun5-fly-elise at 2013-01-31 14:39
やすこうさん、こんにちは。
I.D.S.で検索してみたら、IDS(Intrusion Detection System):不正アクセス監視システム / 侵入検知システムという言葉の略語でもあるんですね。全く知りませんでした。 マテリアルそのものはそれほど高価ではないのですが、とにかく1本を巻くのに手間がかかります。でも、これが意外と面白くって・・・。
Yunさん
美しいフライの写真、とても参考になります。 モダンパターンとクラシックパターンの融合させる考え方は 何となく巻きのヘタな私も理解できますし、ベースになるルールというか スピリッツが底に流れているべきだと思うのですよね。 そういうクラシックなルールを新しいマテリアルで踏襲する 面白さがこの手のパターンにはありますよね。 ビデオもとても参考になりました。ありがとうございました。
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d-yun5-fly-elise at 2013-02-01 00:04
matsuさん、こんばんは。
今回は年が明けてから巻き始めたフライの写真を載せてみましたが、最近は配色のバリエーションが増えたり、少しアレンジを加えたフライも巻いたりしているんですよ。一時期は数が減った手持ちのマテリアルの数も、近頃はショップに足を運ぶ回数が増えて、少し増えてしまいました。もちろん安価なマテリアルしか購入しませんが・・・。 トラディショナルかつクラシックなサーモンフライのパターンを眺めていると、その配色につい見惚れるというかうっとりしてしまいます。おそらく使われてるマテリアルにも使うルールというか意味があるのでしょうが、先人のアイデアは、私には計り知れないので、何とかそのカラフルな配色だけでも拝借できないかと考えたりしています。 もしかしたら、たくさんフライを巻いたとしても、実際にフィールドで使うフライは、いつもの信頼しているフライということになりかねないのは、経験的に十分承知しているのですが、それでもやっぱり新しいフライを巻いていると、気分が少しワクワクしてしまうようです。
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tahara
at 2013-02-02 00:13
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こんばんは。
質問の件ですが、使っていれば相応にバラけてきます。 でもマリードウイングの方が、1枚ものの羽よりバラけやすいということもないですね。 少しバラけても、撫でているとまた引っ付いてきますし。 それと黒いサーモンフライについてですが、Black ・・・という名前のフライは結構あるので、真っ黒は別にしても、黒を意識したフライは結構あると思います。 Spey Flyもサーモンフライの一つなので、黒いフライは良く使ったと思います。 Yunさんも結構勉強してますね~。
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d-yun5-fly-elise at 2013-02-03 18:58
taharaさん、こんばんは。
勉強はきらいなので、詳しい方に聞くのがてっとり早いと考えています。 なるほど、サーモンフライにも黒を意識したフライも結構あるのですね。どうも私の中でこれぞサーモンフライというのは、カラフルな配色の印象が強かったものでして・・・。 いろいろとありがとうございました。おかげで参考になりました。 |
札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによるトラウト&サーモン釣行記。R.B.MeiserなどのダブルハンドのカスタムスペイロッドやTube Flyなどの気ままなフライタイイングにお気に入りのリール、それにオリジナル音楽(Dub Techno, Ambient, Minimal, Drone, Noise Industrial)とフィールド動画(YouTube)などなど by Yun カテゴリ
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