2013年 11月 17日
フワフワと枯葉が積み重なった河畔林の間に続くアングラーの踏み跡を辿りながら、お気に入りのスペイロッドを片手に歩んだ。 河畔林を抜けて、視界がパッと開けると、降り注ぐ秋の日差しがとにかく眩しかった。 土曜日に足を運んだのは、僕が初めて訪れる東のフィールドだったけれど、やはりここでも、ゆっくりと秋は深まっていたようだ。 スイングの釣りを期待していたけれど、実際にはリトリーブの釣りとなった。 初めてのフィールドなものだからさっぱり状況が分からず、ラインとティップのシンクレート、それにフライのサイズと大いに迷った。これも初めて訪れるフィールドでの楽しみといえば楽しみなのだが・・・。 最初のコンタクトは、フライがかけ上がり付近を通過している時だったようだ。ビーズヘッド仕様のオリーブのウーリーを見つけてくれたのは、ここでのアベレージサイズは分からないけれど、どこかプリッとしたアメマスだった。 白鳥達の羽音と鳴き声がずっと耳から離れなかった。 晩秋の日差しの下で、何度もキャストとリトリーブを繰り返す。 初めてのフィールドでは、ハプニングに近い予期せぬ出合いが訪れるものなのだろうか。 何度もヒヤリとさせられたトルクフルなパワーの持ち主は、ドーナツ状の白斑が散りばめられたグッドサイズの筋肉質なアメマスではなく、予想もしなかったカープだったりする。それも1度だけでなく2度も。この日のお目当てはカープではなかったけれど、取り込みについ無理をしてしまい、ロッドが折れなくて本当によかったなと思った東のフィールドでのハプニング。 今日のBGM(1) : Alva Noto & Ryuichi Sakamoto / Uoon I 今日のBGM(2) : Alva Noto & Ryuichi Sakamoto / Halo #
by d-yun5-fly-elise
| 2013-11-17 17:14
| spey fishing
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2013年 11月 10日
気温は氷点下にまで下がり、道東へと続く雨で濡れた深夜のハイウェイは、ところどころがブラックアイスバーンになっていただろうか。 天気図は冬型の気圧配置らしく、頭上には遮るものを知らない秋の青空が広がる。 11月9日、久しぶりに十勝川の下流域の畔に佇んだ。 早朝の太陽はとにかくギラギラと眩しかったりする。 ロッドはマイザーの14フィート、#6/7番、MKS、the "Water God"。 ラインはエアフロのスカジットコンパクト・インター(540gr)にタイプ8のティップ。 2.5号のフロロのティペットの先には先日巻いたコーンヘッド仕様のイントルーダー。 河川工事の重機の音と白鳥の鳴き声とが不思議なコントラストを描きつつ僕の耳に届く。 濁度的には特に釣りに支障がないレベルだったけれど、水位が平水よりも40~50cmは高いのかもしれない。友人からの事前情報で厳しい状況は耳にしていたけれど、果たしてどんなものかと期待感だけは十分に秘めて、ゆっくりと流れにウェーディングする。僕の場合、右岸からのキャストは、スネークロールから流れに対して一度クロスにダンプし、そこからペリーポークでキャストするのだけれど、最初に訪れたアメマスからのコンタクトはそんなキャストを繰り返しつつ50mぐらいステップダウンしたあたりだっただろうか。 すでに川底のストラクチャーに引っかけて、巻いたばかりのフライをいくつかロストし、また別のフライはというと根掛かりを外す時にフックがグニュっと伸びてしまっていた。スイングの途中あたりから「コツ、・・・、コツ、コツ」と不規則なリズムでランニングラインに違和感が伝わる。慌てない、慌てない。そしてロッド全体にジワーっとアメマスの躍動感が伝わり始めた。本流レインボーに比べると細身に映ってしまうアメマスだったけれど、僕が2回目のシャッターを押した時、バシャバシャと水飛沫を放ち、自らフックを外してあっという間に流れに戻っていった。岸際には濁りの中でもアメマスが見つけてくれたチャートリュースとホットオレンジのスペイハックルを使ったフライが何事もなかったかのようにユラユラと細いハックルを揺るがせながら取り残されていた。 さらに下流域のお気に入りのポイントは、さすがにこの水位ではウェーディングするのが難しそうだった。もう少し水位と水温が下がった頃には、おそらく十勝川での本来のアメマス釣りが楽しめるのではないかと思えたのだけれども。 2.58→2.53 今日のBGM(1) : Paul Kalkbrenner / Das Gezabel 今日のBGM(2) : Paul Kalkbrenner / Gigahertz #
by d-yun5-fly-elise
| 2013-11-10 19:07
| spey fishing
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2013年 11月 06日
フィールドで目にする紅葉もピークを過ぎ、お気に入りの本流にウェーディングしつつも、早朝やイブニングのプライムタイムともなると、いよいよくたびれたフリース地のグローブが手放せなくなる晩秋の季節がやってきたようだ。やはりそんな季節ともなると、どうしても僕は本流アメマスのことが気になり始めてしまうのかもしれない。 そんな僕はアメマスだけでなく、フィールドに足を運ぶ前には、時間の許す限り何本かの新しいフライを巻くようにしている。1本の時もあればいくつかのカラーバリエーションを加えた複数本の時だってあるけれど、なぜかその方が長い距離をドライブするモチベーションがキープ出来るような気がするし、何よりフィールドでの楽しみがまたひとつ増えるような気がするからだろうか。 北の本流への釣行の合間に、本流アメマス用のフライをいくつか巻いてみた。基本はブラス製のコーンヘッド仕様のイントルーダー・パターンで、特に新しいアイデアは加えてはいないけれど、ホットオレンジとチャートリュースに塗られたコーンヘッドを試しに使ってみることにした。ボトムに当たるとコーンヘッドの塗装が剥げ落ちることがあるから、そんな時は赤いバーニッシュで塗り直してみようと考えている。ちなみにシャンクには、がまかつのS11S-4L、#6を使用。個人的にこの手のパターンではストレートアイが好みだからね。 水中でのアピールはもちろんだけれど、水の中では出来るだけ細身になるように心掛けた。マラブーのハックリングは少なめで、色違いのスペイハックルをハックリングしてメインに使ってみる。ボディには色違いのUVポーラーシェニールをシャンクにそのままパラレルに巻いてみた。ちなみにこのアイデアは時々北の本流でお会いする旭川のSさんのフライを見せてもらって、そこから拝借したもの。 ここ最近、ちらほらと十勝川のアメマスの話が僕の耳にも聞こえるようになってきたけれど、今シーズンはどうなりますものやら・・・笑。 白のマラブーを使ったパターン。白をベースに使うと、なぜか色合いが美しく感じられてしまうような気がするのだが・・・。 同じく白のマラブーを使ったパターン。ホットオレンジとイエローのスペイハックルの組み合わせで、イメージはミッキーフィンのカラー。 メインのチャートリュース。やはりこの色は外せないように思う。 少し濁りの入った本流では黒も外せないカラーだろうか。あとはパープルとピンクさえあれば申し分ないのだけれどもね。 先日、動画サイトを観ていたらVISIONの面白そうな動画を見つけた。 北欧といえばアンダーハンドキャストのイメージが強いけれど、意外とスカジットキャストも広がり始めているのだろうか。そんな動画の中で気になったのがVISIONのTANKというちょっとクラシックなイメージが漂うリール。ディスクブレーキ搭載で正回転時はサイレントだけれど、逆回転時にはかなり素敵な音色がするように僕には聞こえたのだけれども。VISIONのリールはフライリールにあって意外とリーズナブルなプライスだから、いぜれショップで目にする日がやってくるのだろうね。 P.S.偶然Dec Hogan氏がシンクティップラインを使用した際のスカジットキャストのコツを紹介している動画を見つけたので、もしかしたら参考になるかもしれないと思う。そうそう。ヘビーなシンクティップを使っている場合、リフトはゆっくりと。そして沈んでいたシンクティップが視界に入ったらスイープへ移行。シュート時のロッドティップは高い位置に保持。 今日のBGM : Smokin Beats / Jazz House #
by d-yun5-fly-elise
| 2013-11-06 20:44
| 私的FlyTyingの愉しみ
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2013年 11月 04日
金曜日の深夜、車のカーゴルームに車中泊セット一式を押し込み、11月最初の連休は北の本流で過ごすことにした。峠の頂上付近では車の外気温計がとうとう-3℃を示したから、きっと朝のうちはくたびれたフリース地のグローブが必要になるのだろうなどと考えながら、ゆっくりと東の空が明るくなり始めるのを眺めていると、不意に車の前をヘッドライトに照らされた大きな雄鹿が横切っていったりするものだから、ここは逸る気持ちを抑えつつ、この区間のドライブだけはことらさ慎重になることが必要のようだ。 予想通り水温は低く、水位は若干高いものの、フィールドのコンディションは悪くはなかった。最初のテイクはフィールドに朝の訪れを感じて間もない頃だったかもしれない。 手にしたロッドはバットから気持ちよく曲がり、お気に入りのリールからは心地よいサウンドが奏でられながらランニングラインが引き出されていく。ガバッと水面が割れると赤い塊が見えたような気がした。 前の日にサラシオーネに巻かれているスカジットラインを、フローティングからインターに巻きなおしておいた。ティップはタイプ6とT-14の組み合わせでカスタムしたもの。フライはパープルとオレンジのマテリアルをミックスしたコーンヘッド仕様のエッグ・サッキング・リーチのチューブ・フライ。フィールドに着いたばかりのSHUさんにランディングしてもらう。きっとオレンジ色に塗られたコーンヘッドの塗装はボトムの石に当たってところどころが剥げ落ちているのだろう。自宅に戻ったらまた少し手を加えないといけない。 ポイントを変えると、今度は元気の良いアメマスが僕の流すフライを見つけ出してくれた。上流の岸際では遡上してきたサーモン達が産卵行動の真っ最中だから、きっと彼らも産み落とされた卵を狙っているのだろう。レインボーほどのスピード感はないけれど、深まりつつある秋を感じ始めたアングラーをしっかりとその力強さで楽しませてくれる。 今年はなぜか北の本流でアメマスに出合うことが多いような気がする。そんなこともあってか、フライがテイクされてやり取りが始まると、それがレインボーなのかアメマスなのか、おおよその見当はつくようになったかもしれない。下流へと疾走しながらジャンプを繰り返すレインボーに、いったいどこにそんなパワーがるのかと驚かされる。 日曜日は雨が降った。秋らしい冷たい雨だった。フィールドのコンディションはゆっくりと変わっていく。僕が流すフライを日曜日のレインボーはあまりお気に召さなかったようだけれど、まあこればかりは本流の濁度計の数字も少しずつ上がっていったから仕方がないのだろう。でも、その代わりに上流でキャストしていたkaneyasuさんのMKSが大きくしなり、レインボーの疾走と共にSt.Johnの逆回転音がフィールドに鳴り響く。 朝から降っていた雨は降り止み、穏やかな秋空が頭上に広がっていった。この雨できっとフィールドの秋はいっそう深まっていくのだろう。また一枚山吹色の枯葉が本流を流れていった。 68.12→68.09→68.20 今日のBGM(1) : St Germain / So Flute 今日のBGM(2) : St GERMAIN / Mama Said 今日のBGM(3) : St Germain / Rose rouge 今日のBGM(4) : St Germain / Soul Salsa Soul #
by d-yun5-fly-elise
| 2013-11-04 18:18
| spey fishing
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2013年 10月 29日
先週の土曜日に朱鞠内湖のアオイ島でご一緒させていただいたsugiさんから、後日4枚の写真を送っていただいた。これまでもフィールドでご一緒させていただく友人達から、時には写真だけでなくサカナとのやり取りの最中の動画を撮ってもらう事はあったけれど、連続した写真をいただくのは久しぶりのことだろうか。なんだかちょっと嬉しかったので、Photoshopで少しだけ写真を加工してみる。そういえば写真を加工しながら、イトウをランディングする時に僕のチープなフォールディングネットではイトウの尾ビレが入りきらず、一瞬ヒヤッとしたのを思い出した。これもひとつの思い出なのだろうけれども、ツーハンドのロッドを手にしてサカナをひとりでランディングする時は、柄の長いフォールディングネットがやっぱり便利かもしれないと思ったかな。 sugiさん、写真を送っていただき、ありがとうございました。 P.S.最近は少しずつ今シーズンのアメマス用のフライを巻いている。あまり興味はないかもしれないけれど、今度機会があればここで紹介できればと思っています。 そういえば最近Hardyからリリースされた英国製のBouglé Heritageは、なかなか良い雰囲気をかもし出しているように思う。ちょっと気になるところだろうか(笑)。 イトウのトルクフルな力強さで、マイザーMKSのバットがグイグイと絞り込まれる。 そろそろかなと頃合を見計らって、ジャケットの背中からフォールディングネットを取り外す。 少ししゃがんで、なんとかネットイン。実はこの時が一番ドキドキ、慎重になるだろうか。 イトウの重さで少し曲がったネット。よく見ると、僕はやっぱり笑っていた(笑)。 今日のBGM(1) : Kruder & Dorfmeister / Jazz Master [K&D Session] 今日のBGM(2) : Kruder & Dorfmeister / Tango - Spellbound 今日のBGM(3) : Kruder & Dorfmeister / Shakatakadoodub 今日のBGM(4) : Bomb The Bass / Bug Powder Dust (Kruder & Dorfmeister Session) 今日のBGM(5) : Kruder & Dorfmeister - Useless [Depeche Mode Ver.] [The K&D Sessions #
by d-yun5-fly-elise
| 2013-10-29 20:33
| slow fishing
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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによるトラウト&サーモン釣行記。R.B.MeiserなどのダブルハンドのカスタムスペイロッドやTube Flyなどの気ままなフライタイイングにお気に入りのリール、それにオリジナル音楽(Dub Techno, Ambient, Minimal, Drone, Noise Industrial)とフィールド動画(YouTube)などなど by Yun カテゴリ
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