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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2010年 10月 ( 8 )   > この月の画像一覧
<Vol.797> 十勝川の白い輪郭
今日のBGM : Dublicator / Private Dimension
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                  original photo by Mr.SHU


十勝へと繋がる早朝の樹海道路、温度計は-5℃を示している。
車のフロントガラスには、いかにも寒々しく白い霜が降り、
フィールドの風景には、まるで薄っすらと白いパウダーでもまぶしたかのように、くっきりと白い輪郭が描かれていた。


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イントルーダータイプの少し色合いが派手過ぎたかなぁとさえ思えるストリーマーを数本、ヨレヨレのフライワレットにあたらに収納し、土曜日の早朝、友人達と十勝川の畔に佇んだ。
早朝の静けさの中、遠くから丹頂鶴のペアの特徴的な甲高い鳴き声が響いてくる。
本流の流れは一見緩やかそうだけれど、ウェーディングしてみるとなかなかトルクフル。
お気に入りのロッドのガイドは少しずつ凍りつき、ランニングラインをリトリーブする指先には、今シーズン初めてシャーベット状の氷の塊が出来上がっていった。


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                  original photo by Mr.MORI


さすがにこの流れの速さだとType4のフルシンクのスカンジヘッドでは厳しかったのかもしれない。おかげで夜な夜な少しずつ巻いた少し派手めのオレンジやチャートリュースなどのカラーをミックスしたイントルーダータイプのストリーマーを、何本かロストしてしまった。
今度はスカジットコンパクトにType8のティップというシンクティップシステムで、ティペットの先にコーンヘッド仕様のチューブフライ(チャートリュースのマラブーがメイン)を結び、十勝川の流れの中で沈んだフライをゆっくりとスイングさせる。


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ランニングラインをリトリーブする指先にシャーベット状の氷が出来なくなり始めた頃だった。流れの中にしっかりとフライが沈み、ゆっくりとスガジットコンパクトに引かれてスイングし始めた時、ズジっと明確なフライへのテイクが訪れた。それは今までのコツ、コツといったショートバイトとはまったく別物だったりする。
リールの逆回転音を奏でてくれるぐらい、なかなかトルクフルな力強さと躍動感を持ち合わせた十勝川のアメマスだった。

今後に向けて十勝川のいくつかのポイントをリサーチする。
あたらな発見、きっと無駄にはならないだろう。というか、そもそもフィールドにおいて無駄ということがあるのだろうかとさえ思えるのだが・・・。

これまでフィールドへ足を運ぶ度に、気の向くまま、何回もデジタルカメラのシャッターを押してきた。そんな中で、僕はやはり十勝川の風景を写した写真が一番好きなのかもしれない。
どうしてだろうかとふと思う。
もしかしたら、それは写真に描かれる空が一番広く写るからかもしれないと、今回の釣行で撮った写真を見ながら、あらためて思った次第。

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by d-yun5-fly-elise | 2010-10-31 23:22 | spey fishing | Comments(16)
<Vol.796> フィールドの匂い
今日のBGM : Tom Ackleberg / Extended Senses
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道内のさまざまなフィールドを巡っていると、それぞれのフィールドには、何とも表現し難い特有の匂いがあるもんだなぁと気づかされることがある。
下流域のフィールドであれば、それはぬかるんだ泥炭地らしい匂いであったりするし、また中流域のフィールドであれば、時には土壌の肥える匂いであったりもすれば、刈り取られたばかりの牧草地の匂いだったりする。少し上流域のフィールドであれば、森の匂いと言ってもいいのかもしれない。もちろんそれは気温や湿度、それに風にも影響されるのだろう。そしてそれは、季節ごとに少しずつ移り変わっていったりする。


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日曜日は友人達と久しぶりに十勝川の下流域をメインに足を運んだ。
風は穏やかで、頭上には秋らしい曇り空がパノラマチックに広がる。
静かだ。本当に静か過ぎる。
下流域特有の静寂さの中、雄大な十勝川の流れは音もなく静かに流れていた。


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足を一歩前に進めると、グニュっとぬかるんでブーツが抜けなくなってしまうような粘土質の岸際を、ゆっくりと釣り下る。
本格的な下流域におけるアメマスのシーズンは、やはりもう少し先になるのかもしれない。
フィールドには、枯れ草色よりも緑の色彩がまだまだ多く含まれていたように思える。


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Meiserの14' MKS #6/7番にスカジットコンパクトとType8のティップの組み合わせ。
水位も若干高めだから、ティップの先にはタングステン・コーンヘッド仕様のチューブフライを結び、緩やかな流れの中でフライをしっかりと沈める。
何度かのバイトはあったけれど、僕が出会えたのはこのアメマス一尾だけ。最近はとにかくグラマーな本流レインボーを目にすることが多かったから、贅肉のそがれたアメマスのスキニーさがよりいっそう印象的だったけれど、ピーンと尖った全てのヒレを眺めていると、やっぱりアメマスにはアメマスらしい力強さがあるんだと、十勝川の持つフィールドの匂いの中で僕は感じさせられた。

                                            2.14

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by d-yun5-fly-elise | 2010-10-25 15:43 | spey fishing | Comments(10)
<Vol.795> 尻別川 / 深まりゆく秋のグッド・タイミング
今日のBGM : Piano Magic / Dark Ages
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国道沿いの流れゆく風景が山吹色に染まろうとしていた。
秋の日差しを浴びて、白樺の幹がよりいっそう白く輝いている。
中山峠をスローなペースで越えたのは、すでに正午を過ぎてから。
何も急ぐことはないと考えながら、車窓を流れる風景にときどき目をやったりする。
もしかしたらこれが今年最後の火曜日の釣りになるかもしれないと思いながら・・・。


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9月に入ってから"Salty Heven River"に何度も足を運んでいても、尻別川のテレメーターが示す水位のチェックは怠らなかった。
だからおおよその本流の様子は水位の数字だけを見ていても予想がつく。
火曜日は尻別川は下流からの風が少し強かった。
カサカサという落ち葉を踏みしめる音を耳にしながらロッドを片手に本流へと歩む。
いつもよりも少し上流から、密集した木立の間を抜けると、見慣れた流れとはちょっと違った、まるで眠っていたものが突如息を吹き返したかのような、本流とは本来こうあるべきといった荒々しい流れが顔を出してくれたのだった。


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Meiserの14フィート#6/7番MKSにVisionのsink2/sink4のフルシンクのスカンジヘッドという組み合わせで、速い流れにコーンヘッド仕様の黒のマラブーをメインにあしらったチューブフライをスイングさせる。キャストはペリーポークから流れに対してほとんどクロス気味にキャストをし、メンディングを何度も加えながらフライ先行でしっかりと沈める。対岸の少し下流にほんの少しだけ顔を出した沈み岩の脇をフライがかすめた時に、ズゥンと根掛りのような衝撃が伝わった。セントアイダンから何度も心地よい逆回転音と共にランニングラインを引き出してくれたのは、なかなかパワフルな53cmの本流レインボー。右の下顎には古いリリース痕が残っていた。


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最初のレインボーを慎重にリリースし、ロッドにセットしたリールを交換する。
少し流れが緩やかになり、変化が少なくなったので、スカジットコンパクトにType8のティップというシンクティップのラインシステムでフライをゆっくりとスイングさせる。
ティペットの先に結ぶフライはこれまでと同じコーンヘッド仕様のチューブフライ。


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ペリーポークからほぼ流れに対してクロスにキャストし、やはり何度もメンディングを加える。
僕のキャスティングでも十分対岸まで届く距離。
少しずつ流れの中にディープウェーディングしながらステップダウン。
5mほど釣り下っただろうか。シューズの中の足先が少しずつ冷たくなり始めるのを感じ、僕がそろそろかなと思った瞬間、ズシッと鈍重にゆっくりとスイングするフライが押さえ込まれた。レインボーは数回のヘッドシェイクを繰り返したあと、一気に下流へと猛烈なスピードで疾走し、そして1度だけ大きく跳躍した。ロッドにセットしたマーキスSalmon No.1からはみるみるとバッキングラインが引き出されていく。それはいつまでもリールの悲鳴と共にとどまることはなかった。僕にとっては長くてスリリングな時間がいつまでも続いたのだけれど、なぜか慌てるということはなかった。きっと"Salty Heaven River"での経験がそうさせたのかもしれないなどと思う。ヒヤヒヤしながらも、何とかネットインできたのは62cm、僕にとっては尻別川でのメモリアルになる本流レインボーだった。


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色付いた落ち葉がいつくも流れの中を流れていった。
本流を吹き抜ける風が少し緩やかになると、今度は気温が少しずつ下がっていき、秋の釣りらしく肌寒さを感じ始めた。緑に混じって美しく映える山吹色の紅葉が、午後の日差しを浴びて輝いていた。
さらに20mほどキャストを繰り返しながら、ゆっくりと釣り下る。


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今度はスイングの終わりかけにズゥンと鈍重な違和感が訪れた。
リールから奏でられるスクリーミングサウンドが何度も耳に届き、手にしたMKSはバットからグンニャリと美しいカーブを描いた。レインボーのパワフルで、暴走のような疾走はなかなか止まらない。ネットインをする場所を探すのに、僕はロッドを手にしながら少し下流へと下らなければならなかった。
この日僕が3尾目に出会ったのは58cmのオスの本流レインボー。
少しオレンジ色に染まったメタリックなボディがとにかく眩しかった。


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秋が深まるある時期に、尻別川でレインボーに出会うチャンスが高まることは、僕自身の経験からも知っていた。でも、たった一日、それも午後から正味3時間の釣りでこれだけのグッドサイズのレインボーには出会えるとは思ってもみなかった。少し尻別川の懐の深さを感じた一日だったと思う。

                       秋の深まりゆく尻別川は昆布エリアにて

                                         37.55
                                          9.38

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by d-yun5-fly-elise | 2010-10-19 23:16 | spey fishing | Comments(16)
<Vol.794> 深まる秋と相反するエモーション
今日のBGM : Arcana / Enigma of the Absolute-A DcD-cover
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広大な本流に佇んでいても、日に日に秋が深まっていくのを肌で感じる。
とうとうインナーにフリース地のジャケットが手放せなくなった。
そろそろ厚手のソックスも必要になるのかもしれない。
本流の水温は少しずつ下がってきている。
それにしても、めまぐるしく猫の目のように移り変わりやすい秋の天気だった。


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                   original photo by Mr.SHU


少し風の強い土曜日の"Salty Heaven River"だった。
下流の空は、分厚い灰色の雨雲が覆っている。
パラ、パラ、パラと川面全体に大粒の雨が降り落ちたかと思うと、今度は一転して眩しい秋の日差しが本流をキラキラと輝かせたりする。


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ふと見上げると、珍しいことに2本同時に掛かかった虹を見た。
本流を覆う木立は、この上なく美しい秋色に、よりいっそう輝いていたりする。
こんな美しい風景を偶然にも目にしたのだから、"Salty Heaven River"のパワフルな本流レインボーが、もしかしたら僕が流すフライを少し濁った流れの中から見つけ出してくれるかもという淡い期待は、やはりいつまでも淡い期待のままでしかなかった。


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水位の少し上がった朝のポイントでは、小振りなレインボーが2回、僕がスイングさせるコーンヘッド仕様のチューブフライを濁りの中から見つけ出してくれた。
きっと数年後には、本流好きのアングラーを心底陶酔させる位にまで大きくなるのだろう。
そんな素質を十分持ち合わせたレインボーだったように思う。


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9月になって僕らが足を運ぶようになった"Salty Heaven River"。
この本流に通い始めて、本当にいろいろなことを経験したり感じさせてもらったような気がする。訪れる度に毎回表情を変えながら僕らを出迎えてくれる風景はもちろんなのだけれど、それ以上に、「本流レインボー」という言葉をより強く意識させてもらったような気がする。それは、これまで僕らが「本流レインボー」に対して抱いていたイメージをことごとく変えてしまうぐらい、また、僕らの感覚を別の意味でどこか麻痺させてしまうようなものだったと思う。


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グゥンという鈍重な衝撃の後に続く、幅広で想像以上に力強いヘッドシェイク。
手にしたお気に入りのロッドはバット部分からグンニャリと曲がり、やがて本流レインボーが下流へと猛烈なスピードで疾走すると、リールからは壊れんばかりのスクリーミングサウンドが奏でられる。高まる心臓の鼓動、息遣いはいっそう浅く速いものとなる。
想像以上のパワフルさ、そしてスピード感。
「早く終わらせたい。でも、これがいつまでも続いて欲しい・・・」
そんな相反する思いを、秋の深まりと共に、"Salty Heaven River"の本流レインボーから僕は何度も感じさせてもらった。
それはきっと僕だけでなく、友人達も同じはず。

やがてこの本流のレインボーのシーズンも、ゆっくりと閉じていく。
また来年、こんな本流レインボーとの出会いに恵まれることを、秋空の下でそっと願う。

                                             88.00→87.93
                                             68.00→67.91
                                             7.0→3.0

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                  original photo by Mr.MORI
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by d-yun5-fly-elise | 2010-10-17 19:31 | spey fishing | Comments(11)
<Vol.793> 雪虫と不調和のリズム
今日のBGM : ATHEUS / UNENDLICH
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ロッドを片手に林の中を歩くと、小さな雪虫が目の前をフワフワと飛ぶ。
地面に積み重なった茶色く色付いた広葉樹の葉の上は、まるで高級カーペットのようにフカフカとしていた。日に日に秋の気配が濃厚になり始めた"Salty Heaven River"。そこには週始めに降った雨の影響は、ほとんどなかったように思う。
土曜日の秋空、それはモノトーンの色彩がとてもよく似合う空だった。


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スタッド付きのウェーディングシューズでも川底がよく滑る"Salty Heaven River"のお気に入りのエリアを幾つか巡る。
初日はたった1度だけ、黒のマラブーをメインにあしらったコーンヘッド仕様のチューブフライがスイング中に不意にズゥンと暴力的にひったくられた。でも、それだけ。後が続かない。
少しずつ、僕の中でこれまで調和の取れていた何かしらのリズムが微妙にずれ始めていくのを感じる。それはいかにも修正不能といった感じで・・・。


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秋空が広がったかと思うと、深夜には雨も降り出した。そして早朝には、小さな虹が北の本流に架かりもした。新しい出会いもあったし、キャンプ場で友人達と囲む夜の宴も楽しかった。もちろん、それだけのことが揃っただけで今回の釣り旅は十分に満足のいくものなんだけれど、いざタックルの準備を済ませてフィールドに立つと、初日から僕が感じ始めていた何かしらのリズムのずれというものが、さらに大きなものへと変わっていった。友人がトロフィーサイズのレインボーにランディング寸前で逃げられてしまったという新しいポイントに足を運んでも、僕にはなぜかまったく鱒に出会えるような予感めいたものが感じられなかった。


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二日目に、唯一本流のアメマスだけが僕のスイングさせるフライを見つけてくれた。
アメマスの体に散りばめられた無数の白い斑点を見ていると、初日の朝に見た雪虫のことを思い出す。このところレインボーのグラマラスなボディをよく見ていただけに、決して比較する訳ではないけれど、眼前のアメマスの体がよりスリムに思えて仕方がなかった。「ゴメン」。彼らだって、懸命に生きているはずなのに・・・。
友人の一人が、このフィールドでアメマスに出会えるようになったら、レインボーのシーズンも終盤が近いのだと言っていた。確かに、その通りなのかもしれない。


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最終日に訪れた最後のポイントで、夕日を浴びた紅葉が美しく輝く中、シェフの手にしたロッドが大きくしなる。リールからはけたたましい音色を立てながら白いバッキングラインがみるみると引き出されていった。#9番のスペイロッドにしがみつきながら「凄い、凄い」と満面の笑みでフレーズを連発するシェフ。そんな彼の笑顔は、僕が無事に彼が出会った本流レインボーのランディングをサポートすると、さらに弾けんばかりのものとなった。そんな彼の興奮冷めやらない表情を見ていただけで、僕の中でさらに大きなものとなっていた不調和のリズムも、もうどうでもよくなっていたような気がする。でも、シェフがあのレインボーに出会う前に、僕がスイングさせたフライにコンと触れたのは、もしかしたらあのレインボーだったのかも・・・笑。

                                        87.86→87.88
                                        67.84→67.87
                                        3.0→2.0

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by d-yun5-fly-elise | 2010-10-12 21:44 | spey fishing | Comments(12)
<Vol.792> Salty Heaven Riverで過ごした遅い夏休み・・・3
今日のBGM : Isotroph / Nenuphar
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僕がSalty Heaven Riverで過ごした最終日の土曜日、早朝の気温は前日よりもさらに下がり、車の外気温計は3度を表示していた。
車の外は、どこまでもが幻想的な白い霧で覆われ、そんな中に薄っすらと緑の針葉樹のシルエットが浮かび上がる。行き交う車は、すでに朝もいい時間だというのに、どれもがヘッドライトをつけていた。100m先には白く閉ざされた世界が広がる。


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印象的には昨日よりもさらに若干水位が下がり、透明度は幾分増していたように感じられた。
白いベールに包まれた静寂さが神秘的に広がり、そんな中から、ただ本流の奏でる流れの音色が静かに響いてくる。最終日は、とにかくフリース地のジャケットを中に着込んでも肌寒い朝だったから、僕はとうとう今シーズン初めてフリース地のグローブのお世話になった。


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乾ききらない冷え切ったネオプレーンのウェーダーに気合を入れて足を通し、シューズを履いて、これまた濡れたシューズの紐を半ば諦めながらギュッと締めこむ。
ロッドソックスから抜き出したロッドも、朝露でまだ濡れていた。
だから透明のビニールテープでジョイント部にテーピングを施そうとしても、なかなかテープがくっつかなかったりする。でも、なぜかイライラという気分とは無縁だったような気がする。
フィールドに覆いかぶさった白い霧は、まだまだ消え去るという気配を少しも見せはしなかった。


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この日は、いつも真っ先にティペットの先に結ぶコーンヘッド仕様のチューブフライではなく、オレンジと黒のスードゥーヘアーをメインに使ったいつもよりもちょっと大き目のイントルーダータイプのストリーマーをティペットの先に結んだ。運よく鱒が流れの中からこのフライを見つけ出してくれるといいのだけれども・・・。期待感だけは十分過ぎるほどあったような気がする。


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NHKの朝のラジオのアナウンサーは、車のスピーカーの向こうから、今日は絶好の行楽日和になるでしょうと話していた。確かに彼が目の前の原稿を読み上げる通り、少しずつ本流を覆っていた霧が薄くなり始めると、雲ひとつない秋の青空が頭上に広がっていったのだった。

最初のレインボーからのコンタクトは、そんな本流を覆っていた霧の姿がほとんど消えかけようとする時に訪れた。


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流れがほとんど緩まりかけたプールエンドをゆっくりとスイングするストリーマー。誘いをかけるように、ゆっくりと小さなリトリーブを加えると、ランニングラインをつまむ指先にグゥーンと重い負荷がかかった。そしてそれは徐々にレインボー独特の躍動感溢れるヘッドシェイクへと変わっていく。
躍動感の主はこの日の秋空のように美しいレインボーだった。
やがてフィールドには汗ばむぐらいの秋の陽気が訪れる。


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午後からは少しポイントを移動し、ロッドをMeiserのMKSに持ち換えた。
Type6のティップの先には午前中と同じイントルーダータイプのストリーマーを結ぶ。
ロッドにセットしたパーフェクトからけたたましい逆回転音を僕が耳にしたのは、ちょうど流れの中間辺りをフライがスイングしている時だったと思う。


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不意にズゥンと負荷が掛かると、鱒は流れに乗って一気に下流へと疾走した。
これがなかなかパワフルなレインボーで、僕も余儀なく川岸をロッド手にしながらヨタヨタと下らないといけなかったし、息を切らしながら僕が何とかランディングをしてみると、赤く染まった頬がとにかく印象的なレインボーだった。そして、そんな赤い頬のレインボーは、また静かに紺碧に染まった本流の流れの中に消えていった。


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Salty Heaven Riverで、何とか無事に過ごせた3日間だった。
日を追うごとにフィールドの表情が少しずつ変わっていくのを肌で感じる。
僕が目にする風景は、少しずつそこに黄色の色彩を加えていっているような印象だった。
やがてここにも本格的な秋が訪れるのだろう。
きっと目を見張るぐらい美しい色彩に彩られるに違いない。
そんな風景の中に佇みながら、ゆっくりと穏やかにロッドが振れる日が続くことを心から願う。

                                             87.80
                                             67.78
                                             3.0→1.0


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by d-yun5-fly-elise | 2010-10-06 23:19 | spey fishing | Comments(8)
<Vol.791> Salty Heaven Riverで過ごした遅い夏休み・・・2
今日のBGM : Andrea Parker / clutching at straws
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微かにともり始めた意識の遥か遠くからディーゼルエンジンのアイドリング・サウンドが軽い振動と共に響いてきた。
ムクっと温かい寝袋から身体を起すと、まだ辺りが薄暗い中、車の窓から近くに停まっているエンジンをアイドリングさせたトラックのシルエットが道の駅のオレンジ色の外灯に照らされてぼんやりと浮かんだ。
窓の内側は室内の温度と外気温との温度差で、すっかり白く曇っている。
僕もブルっと寒さでひとつ身震いした。
車のキーを差し込むと、パネルの外気温計は5℃という数字を無機質に淡々と示していた。


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フリースのジャケットを着て、ヒーターでお湯を沸かし、ゆっくりと深く炒ったフレンチローストの豆でコーヒーをいれる。身体からは昨日飲んだジャマイカラムはすっかりと抜けていた。
頭上には穏やかな秋空が少しずつ広がり始める。
何度かkanekoさんの車の窓をノックしたけれど、返事は返ってこなかった。
「先に行きます。後でフィールドで会いましょう」とメールを送信し、車をフィールドへと繋がる国道に向けてゆっくりと走らせた。


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遮るものがない早朝の太陽は、やけに眩しかった。
少し開けた車の窓からは、冷え切った朝の空気が流れ込んでくる。
ほんの少し秋の匂いがしたような気がした。
フィールドに吹く風は穏やかに落ち着きを取り戻していた。
Salty Heaven Riverで迎えた2日目の朝は、とにかく秋らしい気持ちのよい朝だった。

昨日よりも濁りは少し薄らぎ、水位も若干下がっていたのかもしれない。
最初に訪れたポイントでは、sink2/sink4のフルシンクのスカンジヘッドを対岸に向けてキャストし、コーンヘッド仕様のチューブフライをなるべくゆっくりとスイングさせたけれど、密かに期待していた鱒からのコンタクトが訪れるということはなかった。浅瀬を車に向かって歩きながら、突然やって来た異邦者の気配に驚いて逃げ惑うウグイの稚魚たちの姿をぼんやりと眺めながら、のどかだなぁと僕は心の中で呟く。


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この日最初に僕が手にしたロッドにレインボーからのコンタクトが訪れたのは、次に訪れたポイントに広がる長いランの始まりから30mほど釣り下った付近だった。
スカジットコンパクトと15フィート、Type3のラインシステムで、対岸近くにキャストしたコーンヘッド仕様のチューブフライがゆっくりと沈み、しばらくの間はナチュラルにドリフトした後、ラインに引かれて静かにスイングを始める。やや下流の沈み岩の近くをフライが通過したとき、ズゥンと根掛りのような衝撃が訪れた。レインボーは何度か大きな振幅のヘッドシェイクを繰り返すと、今度は一気に下流へと猛烈なスピードで予想以上の力強さを伴いながら疾走する。リールからバッキングラインが出始めたとき、まだ僕自身にもカメラを構えられるぐらいどこか余裕があったのかもしれない。でも、それも束の間のことだった。激しいヘッドシェイクを繰り返しながら、ジー、ジジーっと引き出されていく黄色いバッキングライン。リールのディスクブレーキのノブは、3号のフロロのティペットの限界だと僕が思うところまで絞り込んだ。でも、それでもリールから黄色いバッキングラインが引き出されていく。Cascapediaの無情なラチェット音と共に、とんでもない鱒をかけてしまったという恐怖感の方が徐々に僕の中で芽生え始めた。そして、スプールに残されたバッキングラインがあと数巻きというところで、フッとロッドに伝わる鱒の重い躍動感がどこかへと消えた。ロッドは長く引き出されたラインの重みで、ただ一定のカーブを描きながら曲がっているだけだった。時間の流れ方がいつも通りに感じられるようになるまで、少しの時間を要した。


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おそらく僕がちょっと前に恐怖感を抱くぐらい翻弄されたレインボーのペアのもう片方だったのかもしれない。同じポイント、同じ流し方で別のレインボーがフライをテイクしたけれど、やはり散々リールからバッキングラインを引き出された後、フックアウトという終わり方も全く同じストーリーだった。ロッドへの力強さの伝わり方から、もしかしたらこちらはメスの方だったのかもしれないなどと思う。

この日、僕がやっと岸辺に横たわるレインボーの姿を目にしたのは、少し下流に釣り下ったそこそこ水深のあるプールエンドだった。


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ゆっくりとした流れをスイングし終えようとするフライに少しだけアクションを加えると、不意に予期せぬ強い力が、まるで何か慌てたかのように、大切なものでも引っ手繰るかのようにして、ランニングラインに伝わった。激しいヘッドシェイクと共に水面が大きく盛り上がり、水飛沫が飛び散る。レインボーは下流から上流へと何度も行き来し、ロッドは気持ちがいいぐらいにバットから美しい孤を描き続けた。
やがて水面に、濃いオリーブ色の背中と頬から真横に走る鮮やかなオレンジ色のレッドバンドが浮かび上がった。


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顎のしゃくれた、まるでカラフトマスのように体高のあるオスのレインボーだった。
濃いオリーブ色の背中と鮮やかなオレンジ色のレッドバンドのコントラストに、ついつい目を奪われていると、ふと、オスのレインボーにギロっと睨まれたような気がした。
記憶を辿ると、この顔つき、どこか見覚えのあるレインボーのような気がする。
もしかして・・・。


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瞬時に記憶が蘇る。
そう、この前の日曜日にSHUさんのフライをテイクして、さんざんリールからラインを引き出し、彼のB&Wをバットからひん曲げた後、僕が何度も肝を冷やしながらネットインしたオスのレインボーそのもの。
きちんとリリースさえすれば、その鱒はまた別のアングラーに素敵な何かをもたらしててくれる。そう僕に実感させてくれた出会いだった。


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流れの中で彼の身体を支え、ゆっくりと自ら泳ぎ出すのを待つ。
頬の浮かび上がった大きなオレンジ色は、10月になったばかりの太陽の日差しを浴びて、より鮮やかさを増していたようだった。
いつの日か、彼がまた他のアングラーに、何かしらの素敵な贈り物を届けてくれることを願いながら、流れに戻っていくのを見送った。


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虫たちの羽音を耳にしながら、ロッドを片手に何度かこの道を往復した。
柔らかい風には秋の気配がしっかりと含まれていた。
牧草地に車で進入するような軽率な行為を今後は慎もう。そう思いながらキーボードに向かい文字を打っている。尻別川の昆布エリアだって、農家の方に迷惑になるからと、なるべく離れた所に車を止めるようにした。やはりフィールドで気持ちよく釣りをするにも、そういった配慮が必要かと思う。それに少しぐらいこの足で歩いた方が、普段は気づけないことも、何気なくふと感じることが出来るかもしれないかと。

このポイントで初めて過ごすイブニングは本当に静寂そのものだった。
表層近くで僕にとっては悪くないサイズのレインボーがフライをテイクしたけれど、残念ながら2度目のジャンプでフックを外されてしまった。
一瞬ざわついた水面もやがて落ち着きというか静けさを取り戻していく。
明日の朝はきっとかなり冷え込むのだろう。そう思えた秋の夕暮れだった。

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                                            67.82
                                            6.0→3.0


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by d-yun5-fly-elise | 2010-10-05 20:38 | spey fishing | Comments(24)
<Vol.790> Salty Heaven Riverで過ごした遅い夏休み・・・1
今日のBGM : Donato Dozzy / MENTA w/p with Cio D'Or / Time To Express
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木曜日から取ったちょっと遅めの夏休み。
秋の始まりの3日間を北の本流、Salty Heaven Riverで過ごそうと、前夜に数本だけワクワクしながらフライを数本巻き足した。
黒とホットオレンジのマラブーに、黒のUVポーラーシェニールを使ったコーンヘッド仕様のチューブフライ。そして、同じく黒とホットオレンジのスードゥーヘアーにピーコックハールをトッピングとしてウイングに使ったイントルーダータイプのストリーマー。ほんの少しキラキラとした光り物をアクセントとして加えてみる。
バイスに向かってタイイングをしていても、窓の外から聞こえてくる雨音と風のうなる音が気になって仕方がなかった。本流が濁っていなければいいのだけれども・・・。


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早朝の札幌は雁木ICの手前の赤信号で車を止めると、隣の車線にはどこか見覚えのある黄色いバイクが並ぶ。それは、パーツのひとつひとつがピカピカに輝くぐらいまで手入れの施された英国製のトライアンフにまたがったBandoさんだった。お互いに驚いた表情で顔を見合わせる。よりにもよって、こんな偶然というか奇遇なこともあるものなんだと、ちょっとビックリ。僕はなぜかしら今回の釣り旅の予兆のようなものを感じたのだった。

本流に近づくにつれて、風の勢いを強く感じ始めた。
やはり前日の雨の影響で、本流には濁りが加わっていた。
薄いカフェオレカラー、でも決して釣りが出来ないほどじゃない。
ゆっくりといこう。時間はたっぷりとあるのだから。


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WinstonのBoronⅡx 14' #8/9(Craft S rebuild)にCascapedia 8/9の組み合わせ。
540グレインのスカジットコンパクトの先には15フィートのType3のティップ。
3号のフロロカーボンが巻かれたスプールから新しく1.5mほどティペットを切り出し、その先に前夜に巻いたコーンヘッド仕様のチューブフライを結んだ。

実は鱒に出会えることは、この時点であまり期待はしていなかった。
なぜなら、膝上までウェーディングしていても、水の中でくたびれたウェーディングシューズの輪郭がぼんやりと浮かび上がるぐらいだったから。


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僕自身が驚くぐらい、予期せぬことというのは、予想に反して起こるものなのかもしれない。
本流でのキャストを始めて、確かに5キャスト目だった。
ゆっくりと濁った流れの中をスイングするフライが、不意にグーンとまるで根掛りでもしたかのように負荷がかかる。でもほんの少しのタイムラグを置いて、ロッド全体に伝わり始めた鱒の躍動感に、僕自身もなにがなんだか、いったい何が起こったのか訳がわからなかった。おそらく僕自身がこの状況を理解するがごとく、はっと我に返るまでに、数秒は時間を要したと思う。でもなぜか不思議なことに、無意識のうちに余ったランニングラインをリールに巻き込んでいたのには驚く。


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とにかくパワフルな本流レインボーだった。カフェオレカラーに色づいた本流に大きな鱒が作り出す不意の波紋が水飛沫と共に広がるたびに、僕自身はヒヤヒヤと肝をつぶす。ティペットを真新しいものに換えておいて良かったと心底思った。
Cascapediaから乾いた音色と共に何度もラインが引き出されていく。
終わりを向かえる事が決して訪れないようにさえ僕には思える鱒とのスリリングな長いやり取りがいつまでも続いた。


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レインボーがいよいよ近づいてきて、その姿を水面に現した時、その体高のあるふくよかなボディの大きさに僕は驚き、今しがた手をかけようとした背中の折りたたみ式のランディングネットの開口部の小ささに不安を抱く。1度目は失敗し、2度目に何とか無事にネットイン。ネットの中でくの字に曲がったレインボーの重さで、ランディングネットの柄が今にも折れ曲がりそうだったので慌てて手で押さえたりもした。
Winstonのツーハンドロッドが、まるでシングルハンドロッドのように見えてしまうような僕とってはトロフィーサイズのグラマーな本流レインボーだった。


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そんな僕が夏休みに最初に出会った本流レインボーはBandoさんのトライアンフみたいに傷ひとつなくピカピカに輝いていた。まるで野生の磨き上げられた宝石のように。そんなレインボーがカフェオレ色の流れに戻っていくのをしっかりと見届けた。
その後、何度かのバイトはあったけれど、スリリングなやり取りまでには発展しなかった。
本流で合流したkanekoさんと幾つかのポイントを巡る。
午前中、あれだけ強く吹いていた秋の風も、午後には少し弱まり始め、秋空に浮かぶ雲の動きも緩やかなものとなっていった。
きっと明日は本流の濁りも少しは落ち着くのだろう。
僕の遅い夏休みは、まだ始まったばかりなのだから。

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by d-yun5-fly-elise | 2010-10-03 20:35 | spey fishing | Comments(12)