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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2010年 09月 ( 7 )   > この月の画像一覧
<Vol.789> 4℃のフィールド
今日のBGM : ADVERB / Dub Protocol
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早朝の気温はかなり冷え込んでいた。
北のフィールドへと走る車の外気温計はみるみると下がって4℃を表示している。
きっと土曜日は今日よりも風が強かったから、フィールドに立つアングラーにとって、体感温度はもっと低く感じられたのだろう。
もうすぐ北の大地にもフリース地のグローブが恋しくなる季節がやってくる。


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"Salty Heaven River"に佇んだ日曜日から、ウェーダーをゴアテックスからネオプレーンのものに衣替えした。水温は12から13℃前後だから、ゴアテックスのウェーダーで長時間ウェーディングしていると、しっかりとしたインナーウェアで防寒対策でもしていない限り、体が冷え切ってしまって、最後にウェーダーを脱ぐ時には、両足のふくらはぎが思わずつってしまう事がたびたびあった。思わず顔をしかめてしまうぐらい、あれは痛かったりする。


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日曜日は、いつもよりも少し下流のエリアを友人達と彷徨った。
到底すべては探りきれないほどの広大な川幅の北の大河が姿を現す。
前日に訪れたhoriさんが電話の向こうで呟いていた「半日かけても探りきれない」という言葉が正に妥当なものと感じられた。もしかすると丸一日でも足りないかもしれない。
とにかく本流好きのアングラーにとっては魅力的に映るポイントが次から次へと連続するから、たまったものじゃない。ふと気が付くと、知らないうちに車を止めた場所から僕らは1km以上も川底が滑りやすい本流を釣り下ってしまっていた。


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本流の規模に合わせてこの日は、WinstonのB2X 14' 8/9(Craft S rebuild)を繋ぐ。
本当はMeiserの14' 7/8 MKSを使いたかったけれど、こちらは現在ティップ折れでマイザーさんの工房に入院中。すでに工房に入院して半年近くがたつけれど、もしかしたらマイザーさんはすっかりこのロッドの修理のことなんか忘れているのかもしれない。
もう1本の12'6" 4/5/6 Highlander-Classicの方は、とにかくビックリするぐらい修理が終わるのが早かったのだけれども・・・笑。まぁ、小さな工房だからこんなハプニングもたまにはあるかもしれないし、何とか修理を終えて晩秋からの十勝川に間に合ってくれさえすれば、僕にはなんら不満もない。きっと美しく修理を終えて僕の手元に戻ってくるのだろう。


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緩やかな流れのほどよい水深のあるプールを、コーンヘッド仕様の黒のマラブーをメインにあしらったチューブフライが、ゆっくりとフローティングボディのスカジットコンパクト(540gr)に引かれてスイングする。ティップはType3、ティペットはいつもよりも若干太く、3号のフロロカーボンに変えておいた。
スイングの途中で、不意にズゥンという重い負荷かライン全体に掛かる。
反射的に僕はロッドをさらに下流へと倒す。
時間差をおいて激しいヘッドシェイクが伝わってきた後、鱒はいったん上流へと走ったけれど、今度は一転して下流へと猛烈なスピードで疾走し、2度ほど美しく跳躍した。


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秋の始まりかけたフィールドにふさわしい美しいメスのレインボーだった。
黒い小さな斑点の少ないメタリックで均整の取れたボディに思わず見惚れてしまう。

日中は少し気温が上がったのかもしれない。
それでも一日中ウェーディングジャケットは手放せなかった。
朝晩の冷え込みが続くと、本流を彩る木々の紅葉も少しずつ始まるのだろう。
やがて色づく秋の"Salty Heven River"、その美しさをこの目で見てみたいと僕は思った。

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by d-yun5-fly-elise | 2010-09-28 11:21 | spey fishing | Comments(18)
<Vol.788> 秋風
今日のBGM : Bram Stadhouders / Run Faster (solo)
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「本当にここには人がいないんですね」
朝一番の飛行機で東京から来られた「やすこう」さんがポツリとそんなことを呟いた。
確かに彼の言うとおりなのかもしれない。
ここ北海道で30年近く暮らす僕にとって、それは普段あまり意識しないことだし、フィールドに佇んでいても、それはごく当たり前のような光景になっていたと思う。
彼の何気ない一言が、とても新鮮に僕の耳に響いた秋の一日だった。


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緑の草むらは、沢山の朝露で濡れていた。
車のドアを開けると、コオロギ達の羽音が耳に飛び込み、それに混じって遠くからは本流の流れの音色が静かに響いてきた。
水曜日あたりから一気に気温が下がり始めた北の大地。
"Salty Heaven River"へと繋がる北へと延びた高速道路は、稲刈りの後に出た籾殻を燃やす燻炎で、いたるところが白く霞んでいた。


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ゴアテックスのウェーダーで本流にウェーディングしていると、流れの冷たさが日を追うごとに下がってきているのを実感する。
紅葉もまだ始まっていないというのに、本流を吹き抜けていく風には、秋の気配が十分過ぎるぐらいに濃厚だった。本流もいよいよ本格的な秋のシーズンなのだろうか。きっとこれから本流を取り囲む色合いが、少しずつ変化していくのだろう。
残念ながら、僕が足を運んだ最初のエリアではノーバイト。
鱒たちもここ数日の急激な気温の変化にはまだ順応しきれていないのかもしれない。


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次に訪れたのは、通称「オーバーヘッドポイント」。名前の由来は単純明快で、充分過ぎるぐらいバックスペースがあるということ。
早瀬から徐々に水深のある深い流れへと変化し、おまけに対岸は切り立って、流れはグッとえぐれているから、どんなアングラーにもそれは魅力的なポイントに映るのだろう。
そんな魅力的なポイントに、Vision sink2/sink4のフルシンクのスカンジヘッドでコーンヘッド仕様のエッグサッキングリーチパターンのチューブフライをより深くへと送り込む。
ポイントの頭から10m程釣り下った辺りだった。スイングの終わりかけに2度ほど誘いのようにリトリーブを加えると、いきなりズゥンとランニングラインをつまんだ指先に鈍重な角の取れた負荷が加わった。リールから勢いよく引き出されていくライン。レインボーは2度ほど流れの上を美しく、そして華麗に跳躍した。


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秋の夕暮れは一段と早くやってくる。
時間に追われるように、「やすこう」さんともうひとつのポイントを急ぎ足で巡ったけれど、この日の鱒からのコンタクトはこれ一度だけ。
日が傾き始めると、風に混じった秋の気配がより濃厚なものになっていった。

「やすこう」さんとはここでお別れ。
彼は明日から2日間に渡り初めて訪れる朱鞠内湖で釣りをされるそうだ。
是非とも彼なりの感性で朱鞠内湖の持つ魅力を感じ取って欲しい。そして願わくば、彼が朱鞠内湖のイトウに出会えますように・・・。


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by d-yun5-fly-elise | 2010-09-24 23:28 | spey fishing | Comments(14)
<Vol.787> 白いバッキングライン
今日のBGM : Carbon Based Lifeforms / Photosynthesis
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小さな黒い斑点が散りばめられたオリーブグリーンの背中。
この背中の色と頬から側線に沿って走る真紅のレッドバンドとの鮮やかなコントラストを目にする度に、僕はなぜかしらぞくぞくっとするようなものを感じてしまう。
ワイルドとも言うべき野生のたくましさ。
初日に僕が出会った本流レインボーは、特にこのコントラストが目が覚めるかのように鮮やかだった。


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"Salty Heaven River"
悠然と道北の地を流れる北の本流で週末を過ごした。
あと数時間もすれば晩夏の夜空が白々と明け始めようとする頃、車のカーゴルームにシュラフなどの車中泊セット一式を積み込み、ゆっくりとアクセルを踏み込む。
まだ暗い夜空から、フロントガラスに雨滴が落ちてきた。
きっと朝は少し気温が下がるのかもしれない。いよいよこれから日を追うごとに、北の大地では秋の訪れを肌で感じ始めるのだろう。


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"Salty Heaven River"の空を覆う厚い灰色の雲は、時間と共にどこかへと追いやられていった。それでも日中はいくら太陽の日差しが戻り、額に汗をかいたとはいえ、イブニング近くには少しずつ気温が下がり始めたし、かなりくたびれた深いフォレストグリーンのウェーディングジャケットを必要とした。
オリーブグリーンの背中と真紅のレッドバンドのコントラストの鮮やかなレインボーとの出合いは、僕が肌寒さを感じ始めてウェーディングジャケットを着ようか着まいか、まさに迷っているときだった。
スカジットコンパクトにType3のティップ。2.5号のフロロティペットの先に結んだ#7番のスペイフックに巻いたマーチブラウンがスイングを終えかけようとする時に訪れた鈍重なテイク。
復活したパーフェクトから、けたたましいリールサウンドが何度も本流に響き渡る。
僕がこのレインボーとやり取りしている最中も、岸際の木立からは秋のヒゲナガが何匹も飛び出してきた。


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このレインボーとのやり取りが原因かどうかは僕には分からない。
スプリングを交換して幾分ブレーキのテンションの掛りが以前より強まったパーフェクトだったけれど、とうとう二日目にまたもやスプリングにトラブルを抱えてしまった。もう一度予備にもらったスプリングに交換してみよう。もしも今度折れたら、やはり少しテンションが緩めのスプリングで当分の間はしのぐしかなさそうだ。


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                  original photo by Mr.ABU


早朝の気温は16℃。北の本流に深く立ち込んでいると、ゴアテックスのウェーダー越しにジンワリと冷たさのようなものが伝わってくる。10月の声を聞いたら、そろそろネオプレーンのウェーダーの出番になるのかもしれない。
翌日の日曜日には地図を片手に本流の幾つかの新しいポイントを巡った。下流に行くにつれて川幅はさらに広がり、本流の表情が少しずつ変わっていく。低番手のスペイロッドを手にしたアングラーは、少し戸惑う。次にこの本流を訪れる時は、もう少し高番手のスペイロッドを車のカーゴルームに積み込むんでおくことが、僕には必要となるのかもしれない。


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ロッドにセットしたSt.Aidanから激しい硬質の甲高いスクリーミングサウンドと共に白いバッキングラインがみるみると引き出されていったのは二日目の午後だった。
6/7番という低番手のスペイロッドを手にしたアングラーは、グンニャリと曲がったロッドのトップガイドからかなり下流の水面に向かって一直線に伸びていく白くてか細いバッキングラインに、とにかく心細さと頼りげなさを感じた。


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Vision社のsink2/sink4、フルシンクのスカンジヘッドと黒のスードゥーヘアーをメインに、ほんの少しオレンジとピーコックソードをアクセントに加えたイントルーダーの組み合わせ。スイングの途中でフライを引っ手繰るようにテイクすると、一気に下流へと疾走し、そして大きくジャンプした。
その予想もしなかったサイズの大きさに思わず息を呑んだ。
巻き取っても巻き取っても、何度も引き出されていく白いバッキングライン。
時間と共に少しずつ息遣いが荒くなるのを感じる。僕もラインのテンションを保ったままロッドを握り締めつつ、レインボーとの距離を縮めるためにヨタヨタとよろめきながら岸際を下った。


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2回ネットインに失敗した。その度に、思わず心臓が苦しくなった。
少しネットの柄を伸ばし、3度目のトライで無事にランディング。
そしてその場にへたり込んでしまった。
出会えた嬉しさはまだこみ上げてこなかった。それよりも、やっと終わったという虚脱感の方が強かったように思う。僕にとっては十分過ぎるサイズのオスのレインボー。
左の上顎が欠損していた。きっと以前、まだ彼が若かりし頃、アングラーによってリリースされたことのあるレインボーなのだろう。この僕にとってはメモリアルな鱒にも、それに以前リリースしてくれたアングラーにも心から感謝する。


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日陰になると、風にひんやりとした秋の気配を感じ始めた。
くたびれたウェーディングジャケットを車に取りに戻るべきかと迷いが生じる。
僕の呼吸はまだ落ち着きを取り戻さない。
ヒゲナガがまた水面の上を風に吹かれて不規則に舞い始める。
背後からは、カサカサという午後の風に吹かれた木々の息遣いが強まり始めた。


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沈み岩で、先程のイントルーダーをロストしてしまった。
記念に取っておこうかとも思ったけれど、失くした今となっては、後悔しても後の祭り。
気を取り直して、オレンジのアクセントを省いたパターンを新たに結ぶ。
そして数キャスト目には、もう一度ロッドにセットしたSt.Aidanから猛烈な勢いで引き出されていく白いバッキングラインを見ることになった。


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ABUさんがランディングをサポートしてくれたのは美しいメスのレインボーだった。
ペアだったのかもというABUさんの言葉が耳に残る。
ゆっくりと彼女が日が陰り色濃くなった本流の流れに戻るのを見届ける。
深い余韻を伴った虚脱感がまだ身体から抜け切らない。
少し僕自身も息を整える必要があるようだ。
そんなことを感じていると、背後の木立から、またカサカサ、ザザザーと風の息遣いがさらに強く響いてきたのだった。


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by d-yun5-fly-elise | 2010-09-20 22:28 | spey fishing | Comments(14)
<Vol.786> 晩夏の疾走
今日のBGM : BIODUB / Organon-Red Shift(Biodub Remix)
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少し憂鬱な気分を感じながら、ブレーキの壊れたPerfect 3-7/8からスカジットコンパクトを外し、それをMarquis Salmon No.1に巻きなおした。それは、ちょっと無理をして火曜日にもう一度天塩川の畔に立つことを決めた月曜日の深夜のこと。寝静まった家族に悪いから、なるべく静かにリールからラインを引き出し、別のリールのハンドルを極力ゆっくりと回してラインを巻き込んだ。念の為にと、AFSのフローティング、それにHoverをボディにしたラインが巻かれた替スプールもタックルボックスにしのばせる。


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北の本流では、少し夏に逆戻りしたような暑さが出迎えてくれた。それでも伸び始めたススキの穂やトンボ達を見ているだけで、ゆっくりと秋が近づいてきていることが感じられた。もうすぐこの地でも稲刈りが始まるのだろう。
川底がとても滑るので、ポイントに辿り着くまでに何度もよろけて川底の岩盤に手をついてしまった。それでも、なぜか僕は笑っていた。きっと自分自身の逸る気持ちが手に取るようにわかったからなのだと思う。たとえ白い長袖シャツの袖がビショビショに濡れたとしても、気分だけは不思議なぐらいに悪くはなかった。


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スカジットコンパクトにクリアーのType1のティップ。そして2.5号のフロロティペットの先にイントルーダータイプのブラックフェアリーを結んだのは、僕が勝手にレインボーからのコンタクトが訪れるのはこのポイントと信じきっているその流れを3度目に釣り下るときだった。
きっと時間と共に流れの中で何かが変化したのだろう。
速い流れの中をスイングするフライ。
そろそろかなと思った瞬間、重い衝撃と共に水面が大きく炸裂し、Marquis Salmon No.1からランニングラインがもの凄い勢い、しかも加速度的に速まりながらに激しい音色と共に吐き出されていった。レインボーはまったく僕が予想もしないところで大きくジャンプする。その姿に、僕の口から「デカイ」という言葉がこぼれる。それからは、レインボーの躍動感に僕は最後まで翻弄されっぱなしだった。でも、この出会いの結末はあっけなかった。とうとうラインが川底に沈んだ倒木の枝に絡まり、ラインがビクともしなくなったところで、レインボーはもう一度大きく、まるでその妖艶な姿を僕に見せつけるかのように跳躍する。そしてティペットが切れた。
きっとレインボーの方が僕よりも一枚上手だったのだろう。フライとの結び目で切れてしまったティペットの先を見つめながら、僕はこのときも荒い息をしながら笑っていたように思う。


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最後に訪れたポイントで、もう一度大きな本流レインボーの暴力的な疾走に翻弄された。
なす術もなく、激しく逆回転するリールのサウンドがいつか鳴り止むのをただひたすら待つことだけしかアングラーには残されていなかった。
フライは同じくブラックフェアリー、そしてティップはType3に交換していた。
スイングの途中で、フッと何かの違和感を感じると、次の瞬間スイッチがオンになった。
加速度的なレインボーの疾走は何度も繰り返されたけれど、なぜか不安が僕の中で芽生えなかったのは不思議なこと。
数分後に川岸に横たわっていたのは、素晴らしくワイルドな風貌のレインボーだった。
僕にとってはメモリアルなレインボーの姿が流れの中に消えていくのを見送る。

ふと立ち上がると、川面を吹き抜けていく風の中にほんの少し僕は秋を感じたのだった。
家路を急ごう。何とか家族がそろう夕食の時間までには間に合うかもしれないから。

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by d-yun5-fly-elise | 2010-09-16 23:00 | spey fishing | Comments(10)
<Vol.785> 夏の終わり、それとも秋の始まり
今日のBGM : Streams / Between
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北の本流、天塩川に吹く風は、なぜかその存在感をかすかに感じるぐらいにまで穏やかそのものだった。
僕にとって一日を天塩川だけで過ごすのは初めてのことになる。
頭上からジリジリと照りつける太陽の日差し。
川面をホバリングしながら飛び交うトンボ達。
今日という一日は、夏の終わり、それとも秋の始まりと表現した方がいいのだろうか。
まるでうつりゆく季節のはざ間で揺れる土曜日だったように思う。


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初めてのフィールドというのは、やはりその地を訪れたアングラーに内側からワクワクとこみ上げてくる、ちょっとした気分の高揚感をもたらしてくれるものなのかもしれない。
やはりこの日も、どこかそういう気分に包まれていたように思う。
ガイド役をかってでてくれたのは、釣り仲間のhoriさん。
僕とSHUさんは、「お客さん、いい娘がいますよ」というお決まりの誘い文句の案内人の後をニヤニヤしながらついて行く、鼻の下を伸ばしたヨッパライ客のようなもの(笑)。


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                   original photo by Mr.SHU


天塩川の上流域から中流域をのんびりと彷徨う。
Meiserの14' #6/7番 MKSにセットしたPerfectから、僕が初めて聞くような壊れんばかりのスクリーミング・サウンドを耳にしたのは、ちょうど遠くから正午を知らせるサイレンが小さく響いてきた時だった。
Type3のティップの先に結んだイントルーダータイプのブラック・フェアリー(改)がスイング中にズゥンと鈍重な力で引っ手繰られると、本流レインボーは天塩川の流れに乗って、一気に下流へと疾走した。


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それを合図に、このレインボーとの長い長いスリリングなやり取りがスタートする。
水面下でギラッ、ギラッとメタリックなボディを輝かせるレインボー。
一瞬、その疾走が止まったかと思っても、また次の疾走が待っている。
いったいどこにこれだけのパワーが宿っているのだろうかとさえ思えてしまうぐらいに。


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                   original photo by Mr.SHU


このレインボーとの出会いで、久しぶりに僕自身も冷静さを失い、かなり気持ちが昂ぶってしまったのかもしれない。うってつけの絶妙な表現がなかなか見つからないのだけれど、心底ハラハラ、ドキドキさせてもらったように思う。
2度ほど倒木にラインが絡んだけれど、何とか友人達のサポートでランディングまでこぎつけたのは、グラマラスなメスの本流レインボー。ちょっと前にhoriさんがナイスなオスの本流レインボーに出会っていたから、もしかしたらペアリングしていたのかもしれない。
グラマーな本流レインボーが流れへと戻っていくのを見届ける。
「アリガトウ」、とてもシンプルだけれど、僕にはそんな言葉しか見つけられなかった。
しばらくの間は、ニヤニヤと余韻にひたれそうな、夏の終わり、それとも秋の始まりといえそうな一日だったと思う。

P.S.この日のイブニング、僕の不安は的中し、とうとう本当にパーフェクトのブレーキシステムのスプリングが壊れてしまった。これで2度目。しかも折れたのはスペアの方。

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by d-yun5-fly-elise | 2010-09-12 19:47 | spey fishing | Comments(20)
<Vol.784> ゆるやかに尻別川
今日のBGM : Loveless Music Group / Lights Out Asia
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栄橋の下流に広がる深瀬からプールを釣り下ると、ある一瞬を境にして、流れの中にウェーディングする僕を包み込む音色が変わった。
ボリュームのいささか高い流れの音がパッと嘘のようにどこかへと消え去り、まったくもって静寂さとしか表現できない心地よい空間が瞬く間にそこには広がった。
不思議な感覚。
フィールドからは静かな息遣いが聞こえてきそうだった。
高い空に浮かぶ薄く引き伸ばされた雲の流れる音までが耳に届きそうだった。
頭上には台風が過ぎ去った後に残された高い秋空が青く広がっていた。


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流れのあるフィールドで、のんびりとゆるやかに一日を過ごしたかった。
でも、予想に反して僕らが足を運んだ尻別川は、前日に降った雨の影響で水で薄めたようなカフェオレ色に染まっていた。
喜茂別周辺は水の色もほぼクリアーだったのにと、豊国橋の上で尻別川を見下ろしながら首をかしげる。透明度は50cm位といったところだろうか。


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少し水位の上がった尻別川にウェーディングすると、僕のくたびれたウェーディングシューズの輪郭がぼんやりと偏光グラス越しに浮かび上がる。確かに濁りは入っているけれど、決して釣りにならない濁りではない。そういえば、十勝川の濁りはもっと釣りするには辛かったし、それよりも、今日はのんびりとゆるやかに過ごすんだったよねと、どこか秋の始まりのようにも感じられる、朝の爽やかな風に吹かれながら、そう自分自身に言い聞かせる。
ロッドはいつものようにMeiserの14フィート、#6/7番のMKS。相変わらず酷使しているなぁと、つい思ってしまう。Skagit Compact 420grの先には15' Type6(#7wt)を繋いだ。


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豊国橋上流の鮎釣り師たちのメッカ。ちょうど良い感じの深瀬から早瀬へと変わるエリア。
以前、鮎パターンのストリーマーでグッドサイズのプロポーションの良い夏のアメマスに出会った事があるものだから、思わず期待感をキャストごとにこめてしまう。本流の濁りは朝とそれほど変わらないというのに・・・。スイング中のコーンヘッド仕様のエッグサッキングリーチ、チューブパターンが一瞬何かに触れたのが、伸びの少ないランニングラインを通じて、電気信号のように感じられた。それは無機質なものではなく、柔らかい何かしらの生命を感じさせるものだった。
次のキャストで、スイング中のフライにズシっと鈍重な衝撃を訪れる。
振幅の幅の広いヘッドシェイクの後、相手は一気に流れに乗って下流へと疾走する。
リールにセットしたPerfect 3-7/8からは、けたたましい壊れんばかりのリールサウンドが響き渡る。それにしても僕にとっては、ロッドを握った腕がだるくなるぐらい長い長いやり取りだった。相手の動きから、それがレインボーでないことはすぐに分かった。夏の大きなアメマス、それとも海からの遡上魚。濁りも加わり、なかなか相手の姿を視認することが出来ない。でも、そのトルクフルな力強さだけは、もう充分過ぎるぐらい感じられたように思う。何とか大きな相手を浅瀬まで導くと、そのゴールドに輝く大きな魚体には薄っすらと婚姻色が・・・。やはり相手は秋になると海から遡上してくる魚だった。複雑な気分だが、こればかりは仕方がない。
尻別川もいよいよ本格的な秋のシーズンに入ったように思う。


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最後に訪れた昆布エリアでは、フライもロッドも、それにラインシステムも同じだというのに、濁った流れの中からスイングするフライを見つけ出してくれたのは、20cmほどの小振りなレインボー。そのあどけない表情に思わず苦笑いしながら、そっとリリースする。

朝の秋めいた爽やかさから、午後になると晩夏の蒸し暑さが舞い戻ってきたように感じる。
それでも、伸び始めたススキの穂にコオロギたちの羽音と、いたるところに秋の気配が感じられた。
土曜日は尻別川で過ごした秋の始まりのような心地よい一日だったと思う。帰りの夕食は、もちろん喜茂別町の「三幸」のジンギスカンで。相変わらず繁盛している。

ただこの日は、最後の最後にお気に入りのリールに、ちょっとしたハプニングが・・・。
とうとうブレーキを機能させているPerfectのスプリングが折れてしまった。古いリールだから金属疲労もあるだろうけれど、1ヶ月ほど前には突然ラチェットも割れてしまったから、ちょっと不安が残る。今のところは内蔵されていたスペアで対応しているけれど、もしも万が一、鱒とのやり取りの最中にトラブルに見舞われたらと想像すると・・・。
まぁ、その時はその時で、何とかなるかな・・・笑。

                                            9.60


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by d-yun5-fly-elise | 2010-09-05 18:44 | spey fishing | Comments(12)
<Vol.783> 知床の風に吹かれて
今日のBGM : Au4 / Hit and Miss
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金曜日の夕方7時半、自宅の前から、カーゴルームに3人分もある沢山の荷物を乗せたおかげで、ボディの後ろ側が少し沈んだ僕の車がゆっくりと走り出す。目指した先は、とりあえず友人達との待ち合わせ場所でもある知床半島の根元にある小さな相泊漁港。あれからなんだかんだと言って、もう1年が過ぎ去ったかと思うと、本当に月日が経つのは早いものなのだと思ってしまう。でも、なぜだか不思議と今年はいつもの年のようなワクワクした気分をあまり感じることはなかった。もちろんふとした瞬間に自然と口元から笑みがこぼれてしまうのは何ら変わりはしないのだけれども・・・。


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知床半島のペキンの鼻の番屋では、これまでに見た中で最も美しいとさえ思えてしまうような、燃えるようなオレンジ色に染まった朝焼けが僕らを出迎えてくれた。何とも言えない不思議な安堵感に包まれる。この時点で僕の中での釣欲のボルテージは、すでに半分以下まで下がっていた。安堵感は徐々に満足感へとその姿を変えていく。この2日間は知床の風に吹かれて、のんびりとしよう。ゆっくりとしよう。そう釣り師は自分自身にそっと言い聞かせた。


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                   original photo by Mr.SHU


知床の空はきっと青かったのだろう。ただ印象的だったのは細切れになった小さな雲が高い空に沢山浮かんでいたことぐらい。時折切り立った崖の上からは、夏ゼミの鳴き声が聞こえてくる。やっぱり知床に秋の訪れは程遠く、盛夏の日差しが眩しくまだ残っていた。T-シャツの上にくたびれたフィッシングベストを着て釣りをする。


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                   original photo by Mr.MORI


さまざまなスタイルのアングラーで賑わう小さな流れ込みから、出来るだけ離れた場所でスペイロッドを振ることにした。初日はバークハイマーの14フィート1インチ、#7番のキャストフィールを久々にじっくりと味わう。バーキーの感触はこの上なくスムーズで滑らかだった。午前中にこの美しいグリ-ンのブランクのロッドで何匹かのカラフトマスのスピード感溢れる躍動感を感じることが出来たけれど、海岸での昼寝を挟んだ午後のキャストでとうとうトラブルに見舞われてしまった。ウーン、残念。また、fishordieさんにお世話になることになりそう・・・。


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それからは一番手にする頻度が多いマイザーの14フィート、#6/7番のMKSにロッドを持ち替える。やや右前方から吹いてくる知床の風の存在感はいつまでも消えることはなかった。
時折、それも僕がその感触を忘れかけた頃になって、カラフトマスからのコンタクトが訪れた。ランニングラインをリトリーブする指先に訪れる、あのフッと何かに包み込まれるような違和感。やがてそれはリールから白いバッキングラインまでをも引き出す躍動感へと変わっていく。グンニャリと曲がったロッドのトップガイドから一直線に伸びるライン。その先からカラフトマスの生命感がしっかりと伝わってくる。


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2匹のフレッシュなカラフトマスだけをシェフに進呈した。あとはすべてリリース。彼らの持ち合わせたエネルギーをすべて使い果たしたかのようなカラフトマスをリリースする際には、彼らの体力がゆっくりと回復するまで、長い時間水中で彼らの身体を支えていなければならなかった。やがて彼らはゆっくりと泳ぎだす。彼らの旅はまだ終わらない。


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大きな石が積み重なった急勾配の傾斜した海岸の一番高いところに腰かけて、友人達がキャストしているのをのんびりと眺めたりする。釣りをして、少し疲れたらキャンピングチェアに腰掛けて冷えたビールで渇いたの喉を潤し、そして良い感じにほろ酔い気分になったところでちょっとしたお昼寝タイム。目が覚めるとまたロッドを振り、そして今のようにロッドを置いて友人達が釣りをしているのをただボーっと眺める。知床の番屋で過ごしていると、なぜか時間感覚がいつもとは違った流れ方をしているのを感じることがあるけれど、今年はなぜかそれを強く感じることが多かった。余裕?いやいやそんな贅沢な気分とはちょっと違うもののような気がする。


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潮がさらに引き、数段ほど高くなった海岸の一番上のちょっと大きめの石に腰掛け、友人達が釣りをしている姿を眺めていると、一人、また一人と友人たちのロッドが曲がっていく。少し目を凝らすと、海面にはカラフトマスのモゾモゾとしたモジリが・・・。そろそろ僕も彼らの横に、ちょっと声をかけて立たせてもらおうか。いやいや、もう少しこの場所にいたい。なんだか今日はそういう気分なのだから・・・。


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やすこうさんからの差し入れだったスコッチウィスキー"Spey Cast"は、予想通り実に滑らかな飲み心地だった。何とか知床まで封を切らずにジッと我慢をした甲斐があったというものなのかもしれない。でも、残念ながら今回、彼からのもう1本の差し入れだったバーボンウィスキー"ROWAN's CREEK"は、ちょっとしたハプニングがあって味わうことが出来なかったけれど、いつかまたチャンスがあればテイストしてみたいと密かに考えている。

知床で友人達と過ごした時間は、いつもの如く、あっという間に過ぎ去ってしまった。知床からも戻った数日後にMORIさんから送られてきた最後の写真、そこに写ったそれぞれの満足そうな笑顔が今回の釣り旅のすべてを物語っているようにさえ僕には思えたのだった。


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                   original photo by Mr.MORI

slow fishing photodesign part1 / shiretoko
slow fishing photodesign part2 / shiretoko
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by d-yun5-fly-elise | 2010-09-01 22:45 | salmon fishing | Comments(19)