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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2009年 06月 ( 11 )   > この月の画像一覧
<Vol.688> 川底に横たわる魚体
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6月最後の土曜日、久しぶりに美しい朝焼けを見た。
パープル、オレンジ、イエローの見事なグラデーション。
時間と共に刻々と色が変化していく。
今日はきっと暑い1日になるかもしれない。
オレンジ色が眩しい朝焼けを目にしながら、こんな美しいレッドバンドの本流レインボーに出合えるといいのだけれども・・・、などと願う。

そして夕刻、僕らは川底に横たわる大きなレインボーの美しいレッドバンドを見たのだった。


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                  original photo by Mr.ABU


この日2度目に訪れた昆布エリアの第1セクションでの出来事だった。
少し上流に行ったhoriさんが、川底を指差し、僕においでおいでと手招きする。
ゴアテックスのウェーダー越しに本流の水の冷たさを感じながら、ゆっくりと近づいていき、horiさんが指差す川底に眼をやると、そこには今にも息絶えようとする70クラスの見事なレインボーが川底に横たわっていたのだった。それにしても鮮やかなオレンジ色のレッドバンドを身に纏ったレインボーである。そっと川底に折畳式のネットを広げて差し込むと、何の抵抗も無くネットの中に入ったのだが、ネットの中で最後の力を振り絞りながらその大きな身体を左右にゆっくりと揺るがした。
川底に接していたその身体の片側半分は、かなり体色がくすんだように変色し、胸鰭はボロボロに傷付き、さらに大きな眼球も白く白濁し始めていた。しかし、その反対の身体はちょっと前までこの尻別川の流れを悠々と泳いでいたとしても全く不思議ではないぐらい美しい新鮮な色合いを保っていたのだった。

それにしても、思わず見る者を圧倒してしまいそうなぐらい見事な本流レインボーだった。

レインボーの寿命なんだろうか、それとも釣り人のリリース・ミスによるものなのだろうか。
でも、そんな理由は僕らにとってどうでもよかったのかもしれない。
ただ、こんな見事な本流レインボーが僕らの好きなフィールドに生きているんだと思えただけで、嬉しくなったのが正直な気持ちなのかもしれない。

確かに大きなレインボーが横たわっていたのは、産卵行為を終えたサーモンやチェリーの姿をよく見かける川底でもある。もしかしたら、この場所はサーモンやトラウトの最後を迎える墓場なのかもしれないねと言ったABUさんの言葉には聞くものを頷かせる説得力があった。

なぜか写真を撮る気にはなれなかった。一度はカメラを構えてはみたものの、やっぱりシャッターは押さずにスイッチを切った。

ネットからレインボーを緩やかな流れに戻すと、もうこれ以上は邪魔をしないでくれよと言うかのように、レインボーは最後の力を振り絞ってさらに緩やかな流れの方に泳いでいったのだった。
彼、いや彼女の姿、きっと僕の脳裏から消えることはないのだろう。


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それにしても予想通り、暑い一日となった。
季節の針は一気に初夏を通り越して真夏にでも突入したような暑さである。
もちろんこんな日は、なかなか尻別川に泳ぐ鱒からの挨拶は一向に訪れず、眩しい日差しを浴びながらのキャストとなった。


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ABUさんからの差し入れの「Prostel」というキリっと冷えた低アルコールのビールで渇いた喉を潤す。久しぶりに飲む低アルコールビールだったが、口当たりも爽やかで、意外とイケるもんだと思ったりもした。
それにしても僕らの傍らで、ジュージューとフライパンで調理するABUさんの作る料理が気になってしょうがない。ABUさんがフィールドで僕らの為に腕を振るうのを見るのは久しぶりだろうか。


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ハーブ入りソーセージのトルティーヤ・ロール、サルサソース仕立て。
それがABUさんの作るこの日のランチのメニュー。
カレー料理に出てくるナンを薄くしたようなトルティーヤをフライパンで少し焼き、ボイルしたての熱々のソーセージをやけどしないように注意しながら包む。中にはHotな辛いサルサソース。これが実に低アルコールのビールにピッタリだった。


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午後の第1セクションで、川底の横たわる大きなレインボーを見送ったあと、第2セクションで小振りのレインボーに出合う。でもこれは釣ったというよりも、山肌に沈む夕日の写真を撮ろうと、ラインを上流にキャストして流している間に、鱒が勝手にフライをテイクしたものだから、釣ったとはいえない鱒なんだろう。
でも、僕がフライを外そうとした鱒は、とにかく均整の取れたプロポーションのレインボーだったし、まるで先ほど見た川底に横たわる大きなレインボーをそのままサイズダウンしたかのような美しいレインボーだった。
このレインボーもあの命絶えようとしていた大きなレインボーぐらいまで長く生きて欲しいものだと願いながら、そっとまだまだ冷たさの残る本流の流れに戻した。


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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-28 20:54 | spey fishing
<Vol.687> Butt Wrap Option
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上のロッドは僕の14フィート#6/7番のMKS
下のロッドはakiranさんの14フィート#7番のHighlander-Hybrid
(ちなみに、次のカタログでは"S"シリーズと表記される予定)


いつの間にか、僕の周りの友人達の中にMeiser ロッドのオーナーになった人が増えたような気がする。それもどちらかというとカスタム色が幾分控え目のスタンダード・ビルドではなく、Meiser ロッドの特徴というか個性がより強く出たカスタム・ビルドの方をである。

ロッドのスペックの豊富さ、
スペイ・アングラーのキャストスタイルに応じた異なるアクションのブランク、
美しい鳥の羽をブランクにあしらったフェザーインレイ、
スタンダードコルクとバールコルクの絶妙のコンビネーション、
握りやすいギュッと絞り込んだグリップシェイプ、
などなど、Meiser ロッドの特徴を語り始めると、全くもって際限がないのだけれど、
個々のMeiser ロッドの特徴、その中でも特にカスタム・ビルドに関していえば、そのロッドのコスメにおけるオリジナル性、つまり最もカスタム色が際立っている部分が、何といってもバット・ラッピングの個性豊かさだと僕は思っている。

ロッドのオーダー時の要望はあくまでもイメージとカラー。
例えば僕の場合は、"Summer colors"つまり初夏をイメージするような色合いでというものだったし、akiranさんの場合は、確かレインボートラウトをイメージした色合いで、というオーダーだったと思う。
それに、110-kenさんの場合は、初夏の青空をイメージしてというオーダーだったように記憶している。
イメージと色合いをおおまかにオーダーしたなら、あとはロッドが手元に届いてロッドソックスを開けるまでのお楽しみ。一体どんなバットラッピングになっているかは、Meiserさんのセンス次第ということになるのだろう。

それにしても、ブルー系のバット・ラッピングというのは、110-kenさんのロッドの写真を見て、とても新鮮に僕には思えた。どちらかというと暖色系のラッピングカラーが多い中での寒色系のカラーの選択には、きっと勇気が必要だったんだろうと、勝手に想像したりしている。でも、なかなか美しい色合いだと僕には思えてしまうのだが・・・。

そういえば先日の十勝川でakiranさんとバット・ラッピングの話題で盛り上がっていた時、彼が次にMeiser ロッドをカスタムオーダーする時は、スティールヘッドをイメージしたカラーでお願いしようかなと言っていたのが印象的だった。なかなかユニークで面白いオーダーだと僕は思う。
もしもスティールヘッドをイメージしたカラーでとカスタムビルドでオーダーしようものなら、一体全体どんなバット・ラッピングの色合いでロッドが仕上がってくるのだろうかと想像しただけで、なかなか楽しいひと時を過ごせるんじゃないかと僕は思ってしまった。
でも、スティールヘッドも十分魅力的だけれど、もしも僕が次にオーダーするなら婚姻色の強く出たアークティック・チャーだろうか?
ちなみに十勝川のアメマスをイメージしたカラーをと考えた場合、アメマスには申し訳ないが、僕の想像力は少しスローダウンしてしまった。


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                 original photo by Mr.110-ken
上のロッドは110-kenさんの13フィート#6/7/8番のHighlander
(ちなみに、次のカタログでは"C"シリーズと表記される予定)
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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-25 22:04 | Custom Spey Rod
<Vol.686> 濁度80%
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翌朝の初夏らしい青空が、羨ましくさえ思えた。
でも、まぁ、釣りというのは、大方こういうことがつきものだし、
これもまたひとつの巡りあわせなのだから、すんなりと受け入れるしかないのだろう。

早朝の昆布エリア、まだ新しい僕のレインジャケットがその機能を本格的に発揮するまでの雨は降っていなかった。どちらかというと雨上がりの、釣り人としては期待の持てる雰囲気だったのかもしれない。
それに、ちょっと前に通った国道の橋から見えた昆布川だって、ほとんどクリアーな流れだったから、僕にとっては尚の事である。

ABUさんやhoriさんからの話に、僕の中で期待感は十分に高まっていた。
もちろん友人達に尻別川のレインボーとの忘れられない出会いが訪れたからといって、同じようなことが僕にも巡ってくるとは限らないのは、十分承知している。
でも、そんなことはさておき、早朝の昆布第1セクションの流れは、深いグリーンの水の色を湛えて、それはそれは雰囲気のある流れだった。
Type6のティップを繋げたスカジットSHに黒いウーリーを結び、時折小雨が降る中、野鳥のさえずりを耳にしながら、ゆっくりと釣り下る。
でも、雲行きは怪しく、やがて風が強まり、上流の景色が雨で白く霞み始めた。

昆布エリアの第1セクションの僕が核心部だと思っているポイントをフライが通過する前に、本流の色が少しずつ変わり始めた。そして雨。
草木の枝が上流から流れてき始めて、本流の色は徐々に茶色く色付き始める。
やがてその色はクリアーから、まるでミルクココアを溶かした色へと変わっていった。
本流の色はクリアーとミルクココアの色でふたつにきれいに分かれる。
でも、やがてそれも時間と共にミルクココア一色となっていった。
濁度80%以上。
水位もみるみると上がり、僕の中での期待感は、行き場を失った生き物のように出口を求める。せめて、第1セクションだけでもフライを流しきれていれば、違った気分だったのかもしれないが・・・。

この後、下流の豊国橋の上流でも少しキャストを試みるが、やがてここも時間と共に上流からのミルクココアの色が押し寄せてきた。


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雨の上がった美笛峠を越えて、ここは支笏湖のトンネル下。
南寄りの風が湖面を吹き抜け、背後の森からはセミの鳴き声が聞こえてくる。
セミフライなんてフライボックスのどこを探しても見当たらないフライボックスから、取り敢えずオリーブカラーのウーリーを取り出し、湖面から突き出た小さなステージに立ち、キャストを繰り返した。
時折ハッチして間もないモンカゲロウがフラフラと湖面の上を舞い、そして岸際では小さなアメマス達が盛んにその小さな身体に見合った波紋を広げている。
水は相変わらず気持ち良いぐらいに冷たく、どこまでもクリアーなブルー・グリーンそのもの。
こんな行き場を失った釣り師に、久しぶりだねと微笑んでくれる大きな鱒がいるはずもなく、どこか支笏湖に申し訳ないなぁなどと思いながらキャストを繰り返した火曜日だった。


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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-24 21:57 | spey fishing
<Vol.685> 十勝川、イブニングの疾走
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イブニング独特の青白くて色彩の失われ始めた世界の中、十勝川本流の流れをスイングする#5番のスペイフックに巻いたセッジ系のフライ。
何の前触れもなくいきなりランニングラインにドスンと電流に打たれたような衝撃が走る。
一瞬の間をおいて鱒は最初の跳躍を見せ、そして一気に下流へと疾走した。
ピアレスの奏でる壊れんばかりのスクリーミング・サウンドはすでに僕の知っている心地良さを通り越していた。いつこれが止まるのだろうかという不安がさらに増幅する。
手にしたMeiserのS2H126456 Highlander-hybrid、つまり12'6" #4/5/6番のスペイロッドはバットの付け根からグンニャリと美しいカーブを描いていた。
そして数秒間続いた疾走が止まると、鱒はさらに下流でもう一度青白いシルエットを僕に見せつけるように本流の上を跳躍した。


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友人達と訪れた土曜日の十勝川本流。
ダムからの放水の影響で、その流れは強く、そして太かった。
早朝の靄のかかった深緑の森から放たれる神秘的な静寂さの中に本流の流れの音が響き渡る。僕は何ともいえない緊張感と期待感に包まれた。


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Type6のティップの先から伸びるティペットには、ビーズヘッド仕様の黒いウーリーとセッジ系のフライがトレーラーで結んである。
きっとフライはそれほど深くは沈んでいないのだろう。それぐらい本流の流れは、ウェーディングしていると押し流れそうになるぐらい速い流れであった。

それにしてもこの流れ中に泳ぐレインボーというのは、どうしてこれほどまでに強くてたくましいのだろうか。
サイズ以上の力強さに、僕は何度も驚かされた。


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帯広の市街地付近にまで車を走らせた。
いくつもの支流が流れ込んだ本流の流れはさらに広く、太いものとなる。
この辺りまで下がってくると、もしかしたら本流の濁りは少し収まっていたのかもしれない。
帯広の友人によると、これでもまだまだ水位は高いというのだけれども・・・。


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本流の流れが左にカーブするハイバンクのポイントで#6/7のスペイロッドを振った。
水面すれすれをツバメ達が何度も行き交う。
空には切れ目の見えない灰色の雲が広がっていた。


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本流の流れをスイングするセッジ系のウェットフライ。
不意にグゥーンと根掛かりのようにスペイラインに負荷が掛かる。
グゥン、グゥン、グゥンとレインボーのヘッドシェイク。
この鱒も僕がイメージするサイズ以上に強く、そして美しい鱒だったように思う。
左の顎からフックを外すと、元気よく流れの中に戻っていた。


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イブニングの釣り、僕はほんの少しは好きになれただろうか。
本流に夜の闇の足音が近づいてくるにつれ、五感がさらに研ぎ澄まされていく。
ウェーディングしているすぐ脇でゴボっと鱒のライズ音。
その度に僕はドキっと驚かされた。

たまにはいいけど、いつもとなると、それはやっぱり、ちょっと・・・かな。
それが僕のイブニングの釣りへの感想。
でも、十勝川のイブニングで僕が耳にした、グッドコンディションの本流レインボーの強烈な疾走によって奏でられたピアレスの壊れんばかりのスクリーミング・サウンド、今でもこれだけは耳の奥で残響しているんだ。
しばらくの間は、いつまでもフェード・アウトしない余韻として残りそうな気がする。


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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-21 22:35 | spey fishing
<Vol.684> reborn・再生するスペイロッド
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艶々のスベスベには、なぜか惹かれてしまう。
握った時の何の違和感もなく、しっくりと手に馴染むというか、吸い付くような感じ。
これは僕にとって道具として楽しむ為の、とても大事な要素の一つかな。
エリーゼのシフトノブやステアリングだってそうだけれど、
お気に入りのスペイロッドのグリップとなると、尚のことなのかもしれない。


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            ブヨブヨと遊離し始めたフロントグリップのトップピース


数年前に手にしたWinstonのBoronⅡx 14' #8/9のプロダクションモデル。そのロッドの予想以上の軽量さには驚いたし、計算されたブランクのアクションはとても優れたものだったと思う。でも、僕にはリールシートとグリップのシェイプだけがどうしても気に入らなかった。
使用するに伴って、フロントグリップのコルクのトップピースが剥離というか遊離したのを機に、一度クレームで修理に出したのだけれど、修理を終えて戻ってきたロッドのグリップのコルクの質は最初のものよりかなりグレードの低いものになっていたと思う。こうなるとますます僕の中で気に入らなさが増してしまう。

そこで、加藤毛ばり店からStrable社のウッドインサートのニッケルシルバー製のリールシートを、佐々野釣具店からアルミエンドとラバーエンドを用意して、Kawasemiさんでロッドをカスタムしてもらったのは去年の事だった。でも、カスタム費用を少しでも低くする為に、フロントグリップのコルクの大半をプロダクションモデルそのままで使用し、ほんの少しだけ握りやすいように細めにシェイプしてもらっていた。

案の定、グレードの低いコルクを使用されたフロントグリップの劣化は、予想以上に早かったと思う。特にトップピースのコルクは、ブヨブヨしてブランクからの剥離というか遊離が始まっていたのだが、それでも何とかフィールドでは我慢して使っていた。それにしても、コルクの穴を埋めていたウッドパテが剥がれて、グリップのいたるところがザラザラとした手触りのロッドを手にするというのは、どうもしっくりと来ないものなのである。

やはり、フロントグリップのコルクをより手触りの良いグレードの高いものに交換するには、ニッケルシルバー製のワインディングチェックをどうしても取り外す必要性があった。でも、メタルチェックのないWinstonのロッドというのはどうも締まりの無いもののように僕には思えたから、どうしたものかと悩む日々が続く。


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             ウッドパテが剥がれて、凹凸のあるフロントグリップ


やはりどうしてもメタルチェックは美しいロッドを彩るコスメから外せなかった。
僕の勝手な思い込みに過ぎないのだが、出来ればこのロッドにはどこかトラディショナルな雰囲気を残しておきたかった。
そんな訳で、今回初めてリンク先のひとつであるCraft SのsyoさんにBⅡxのリビルドをお願いする。
syoさんとは直接面識はないのだけれど、輸入したブランクから北海道のフィールドに適したロッドを手頃なプライスでリリースされていて、ロッドのコスメも最近はウッドやバールコルク、それにフェザーインレイなども取り入れられていてとにかく美しく、syoさんは「まだまだ発展途上ですから・・・」と謙遜されるが、なかなかどうして。そんな訳で無理を言って彼にロッドを託することを僕が決めたのは先月の事だった。

それからsyoさんと長いメールでのやり取りが始まる。


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オーダーしたのは、
(1)フロントグリップのコルクのグレードアップ
(2)トップコルクの強化、及びコスメのアクセントとして赤のバールコルクの使用
(3)ニッケルシルバーのワインディングチェックの使用
(4)握りやすい絞り込まれたフロントグリップのシェイプ(これについてはマイザーやバーキーのグリップの径を測って大まかなものをお知らせした)
(5)アルミエンドと赤いラバーグリップの接着強化、アルミエンドの脱落防止

syoさんからは全てが対応可能という事。さらにブランク延長によるバットエンドの強化とフェザーインレイのコスメが提案されたのだった。


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昨日リビルドされたロッドが無事に自宅に送り届けられる。
おそるおそるアルミチューブのキャップを開け、ロッドソックスに包まれたBⅡxを取り出す。
ロッドソックスの隅から赤いラバー見えるバットセクションを取り出し、カスタムされたフロントグリップを見た瞬間、僕はやっぱり今回syoさんに依頼して良かったと瞬時に思った。

艶々、スベスベの手にしっとりと馴染むフロントグリップ。
赤いラバーエンドとマッチしたフロントグリップのトップに位置する赤いハーフサイズのバールコルク。それらを新たに装着されたニッケルシルバーのワインディングチェックと、ピーコックブルーネックを下地にオレンジのゴールデンフェザント・ティペットとジャングルコックが施されたフェザーインレイがウインストングリーンとあいまって、ロッド全体を美しく引き立てていたように思う。
グリップのシェイプ・デザインも僕のイメージ通り。特にフロントグリップの先端に近づくにつれてギュッと細く絞り込まれた感じが何とも言えない。それに、これは僕にとってスペイロッドを握る上手に無用な力が入り過ぎないために、どうしても必要な要素のひとつだから。

僕は新しく生まれ変わったBⅡxを手に思わずニンマリとしてしまう。
きっと僕が気付かないところにも、ビルダーとしていろいろと手が加わっているのだろう。
近いうちにこの再生したカスタムロッドを手にしてフィールドに立つ日が、今からちょっと楽しみなのである。


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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-19 00:14 | Custom Spey Rod
<Vol.683> 肌寒い火曜日の本流
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「リラ冷え」に「蝦夷梅雨」、時折北海道らしい気候を表現した言葉を耳にすることがある。
それにしても、肌寒い日が続く。
もうすぐ一年で一番日照時間が長い夏至を迎えるというのに、気温は一向に上がる気配を見せない。
いつもの火曜日にマイペースで過ごした本流も、やはり思わずフリース地のジャケットを羽織りたくなるぐらい肌寒い一日だったと思う。

エゾ春ゼミの鳴き声も、この寒さで少しは控え目に聞こえてくる。
その代わり、田んぼの脇のあぜ道をポイントへと歩む僕の足下でモゾモゾと動くクワガタを拾い、すぐ近くの木に戻した。


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少し濁りの落ち着いた尻別川本流。
相変わらずウインストンのロッドのブランクカラーのような濃い深みのあるグリーンに染まっていた。
ネオプレーンのウェーダーでもまだひんやりと本流の水の冷たさが伝わってくる。
水位は例年よりもまだ少し高いのだろうか。
すれ違う釣り人と交わす挨拶は、やはり水位の話と水温の話、それにレインボーになかなか出会えないことで締めくくられる。


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お気に入りの昆布エリア。
第1セクションも第2セクションも遡上してきたサクラマス達が歓喜の派手な跳躍を繰り返す。
こうなると経験上、鱒釣りが一気に難しくなるような気がする。
少し緑が濃くなり始めた新緑に目を奪われながらキャストを繰り返すけれど、相変わらず僕の流すフライには何の異変も起こらない。

あと数回キャストしたら昆布エリアをあとにしようと思った第3セクションのエンド。
長く伸びたランニングラインを次のキャストに向けて回収している時、不意にラインが重くなる。
少し背中の辺りがグリーンがかった小振りなアメマスだった。
アメマスには申し分けないが、どことなく僕自身腑に落ちない出会い方であった。


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時間と共に初夏の雨の匂いのする風が吹き、肌寒さが増していく。
僕は思わずレインジャケットのジッパーを首元まで引き上げた。

先日、これまで4年近く愛用してきたPatagoniaのSSTジャケットをとうとう引退させ、真新しい濃いオリーブのSIMMSのクラシック・ガイド・ジャケットというものを手に入れた。すでに廃盤のモデルで、ゴテゴテしていないシンプルさがとにかく気に入っている。こういうシンプルで飽きの来ないデザインのものが、どうか世の中からなくならないで欲しいと僕は切に願うのだが、どうやら世の中の流れというのは、そうではないらしい。
それにしても、新しいレインジャケットというものはこうも撥水機能が優れたものなのかと僕は感心させられた。そのうちこのレインジャケットも引退したSSTのようにいたるところが擦り切れ、ヨレヨレになっていくのだろうけれど、それまでの間しっかりと愛用していこうと思っている次第。


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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-17 22:26 | spey fishing
<Vol.682> 基本に戻るということ
今日のBGM : James Blackshaw / Cross
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偏屈な釣り師にとって、ある種のこだわりというものは、なかなか捨てがたいものなのだろうけれど、フィールドの状況に応じて臨機応変に、時にはベーシックなものに立ち返ることも必要な事なのかもしれない。
ふとそんなことを感じさせられた、土曜日の尻別川だったように思う。

肌寒い一日だった。
ちょっとした温もりを感じさてくれる6月の太陽が雲の隙間から顔を覗かせたのは、午後の僅かな時間だけだったのかもしれない。
時には淡いグレーの曇り空から、小さな雨粒が川面一面に降り注ぎ、また時にはキャストをやり難くさせる強い風が本流の上を吹き抜けていった。


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週末を前にして北の大地に降った雨は、本流の水位をみるみると上昇させる。
金曜日の夜にかけて水位は少しずつ、なだらかな線を描きながら下がり始めていたが、それでも札幌の夜空からは細かい雨が降り注いでいた。
土曜日の空が白々と明るくなり始めた頃に、濃い靄のかかる中山峠を越えた。

尻別川本流にはまだほんの少し濁りが残っていた。光量少ない曇り空は尻別川の強い流れを更に深いグリーンに映し出す。

最初はお気に入りの昆布エリア、僕らは二手に分かれてフィールドでロッドを振った。
期待に反して、僕の流すフライにはノー・リアクション。
途中ですれ違ったABUさんには、すでにグッドサイズのレインボーが微笑んでくれていた。


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金曜日の夜に数本だけ巻いたコーンヘッド仕様のチューブフライの1本。
ウィットグリーンを僕なりにチューブフライにアレンジしたパターンでもある。
最近は柔らかいマラブーを用いたどちらかというとファジーなシルエットのパターンと、こういった幾分速い流れでもシルエットが崩れにくいパターンの2通りを巻くことが多い。
本流の強い流れの中で、こんなフライが鱒達にどんな風に見えているのか、僕としてはとても気になるところではあるが、ただ単に、こんなフライを流れの中でゆっくりとスイングさせて、是非ともグッドサイズの鱒を魅了してみたいという、取るに足らないちっぽけなこだわりだけで僕はティペットの先に結んでいる。
でも、こういうこだわりを無くしてしまうと、釣りそのものがとてもつまらないものになってしまうように僕には思えてしまうのだが・・・。


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蘭越の放水口から栄橋までのエリアを僕らは彷徨った。
日中に降った雨の量はそれほどでもなかったから、本流の水位は僕が気付かない間に少しは下がり、濁りもほんの少し薄まっていたのかもしれない。
でも、昨年の同じシーズンと比べても、流れの強さはまだまだ強いようにさえ感じる。

フルシンクのシューティングヘッド系のスペイラインにコーンヘッド仕様のチューブフライという組み合わせ。相変わらず僕の最近の是非ともというこだわりのシステムに訪れるのはウグイ達の小さなバイトのみなのである。


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護岸された岸際に張り出す川柳の横を通ると、ヒゲナガ達が慌しく飛び出してくる。
今年のハッチのピークはもう過ぎてしまったのだろうか。
栄橋の上流のいかにもという水深のある深瀬で、僕は数年前に尻別川でスペイを始めてからの基本のスタイルであるフローティングボディを用いたシンクティップシステムに戻してみる事にした。
ティペットの先に結ぶフライもコーンヘッド仕様のチューブフライから、いつものビーズヘッド仕様の黒いウーリーに結び替えた。
そういえば最近、スカジットSHもリオ社からエアフロ社に替えた。替えた理由は一つ。それはリオ社のラインコーティング、確かPVCというものだったと思うが、の耐久性に問題を感じたから。スカジットSHというライン自体が、とにかくパスタのように太いというのも影響しているのだろうけれど、コーティングのひび割れなどとにかく使用に伴う劣化が激しいのである。気に入ったラインでもあり、もしかしたらヒートガンなどで溶かしてみると、この問題は解消出来るのかもしれないが・・・。

クロス気味にキャストしたラインが強い流れに押されて下流へと膨らみ始める。僕は数回メンディングを加えて、フライ先行で流れを横切らせる事を心掛ける。Type6の先に結んだ黒いフライは、ロッドを立て気味にしてラインにテンションをかけるとスイングしながらゆっくりと水面に向けて浮上する。
ゴゴン。ちょうどフライが本流の中間辺りに差し掛かった時にラインとロッドティップが引き込まれた。
暗いトーンに染まり始めた本流の水面上を鱒が跳躍する。
偏光グラス越しにその鱒のボディに走るオレンジ色のラインが見えた。
鱒は一気に本流の強い流れの中を下流へと走る。
#6/7のMKSにセットされたマーキスサーモンNo.1から心地良い音色と共にランニングラインが引き出されていった。
ヒヤヒヤしながらのランディングだった。今年初めて出合った尻別川のレインボー。
40クラスだったけれど、本流育ちのなかなかのパワーの持ち主。
上顎からフックを外すと、あっという間に深い流れの中に溶け込んでいった。

出合いたかったものに出合えて、不思議と僕は少し肩の荷が下りたような気がしたのは否めなかったような気がする。
もうすぐ尻別川はイブニングタイムを迎えようとする。
でも、今日はこの出合いでもう充分。
ラインをリールに巻き込み、ロッドをたたむには、絶好のタイミングのように僕には思えた。


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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-14 20:20 | spey fishing
<Vol.681> 初夏の日差しとヘッドシェイク
今日のBGM : Jose Gonzalez / Cycling Trivialities
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とにかく足下が滑りやすかった。
通称「ヤマモトの瀬」は、それなりに水深のある早瀬の強い流れだ。
スパイク付きのシューズでもバランスを崩さないようにと足下に気を取られていると、キャストそのものがぎこちないものになってしまう。
sink2/sink4のフルシンクヘッドを、スネークロールから一度ダンプして、ややダウンクロス気味にコーンヘッド仕様のチューブフライを対岸向けてキャストした。
最近この手のフルシンクヘッドをフィールドで使用するようになって、スカジットSHの時よりもフライの流れを横切るスイングスピードが少し遅くなったような気がする。
慎重に数m程ステップダウンした辺りで、スイングし始めたフライが一瞬根掛かりのように止まり、手にした#6/7のMKSにグゥーンと負荷が掛かった。
グゥン、・・・、グゥン、・・・、グゥン、・・・、グゥン。
とても幅の広い大きな振幅のヘッドシェイク。
僕はそのままラインを送り込まずに、つい反射的にロッドで合わせてしまった。
火曜日の午後、尻別川の川面に降り注ぐ日差しはまるで初夏のような眩しいものだった。
あの鱒がもしもレインボーだったらと思うと、少ないチャンスを逃してしまったのが、ちょっと残念に思えるサイズだったかもしれない。


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期待していた昆布エリアではノーバイト。イブニングまでの時間、僕はこれまでキャストした事がない新しいポイントでも探そうと豊国橋近辺を彷徨う。

尻別川を囲む河畔林の間にこの日の太陽が沈もうとする頃から、川面の上をおびただしい数のヒゲナガ達が上流に向かって飛び交っていった。
漆黒の闇が川面を覆うにつれて、水面も徐々に賑やかになっていく。
下流の栄橋付近からJazzコードのメロディーを奏でるサックスの音色が響いてきた。
それもことさらしっとりとした音色で。
サックスの音色と本流の水音、そして控え目なライズ音。不思議な取り合わせ。
栄橋を照らすオレンジ色の灯りがぼんやりと闇の中に浮かび上がる。
そして僕の釣欲は程好くリバーブの効いたサックスの音色の余韻の導かれるように、徐々に心地良くトーンダウンしていった。


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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-10 21:33 | spey fishing
<Vol.680> ライトなスペイロッド
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                   original photo by Mr.SHU


僕が使うスペイロッドの中で最もライトなスペイロッド、それがMeiserのS2H126456。
12フィート6インチの長さで、ライン番手指定は#4/5/6と市販されているスペイロッド中ではかなり低番手の部類のスペイロッドであり、別名「Trouter」という名前が付けられている。
このロッドは、いわゆるHighlander-Hybridといわれるモデルのひとつで、マイザーさんによると、そのうちにカタログ上ではHighlander Sシリーズと呼ばれるとの事。
いつかこんなロッドを手にして、シーズンが始まったばかりのまだまだ水位が高い本流の中流域を、バックスペースを気にすることなく、ティペットの先にはお気に入りのウェットフライを結んで、ゆっくりと釣り下ってみたいものだと思っていた。


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オホーツクの地を流れる2つの本流を訪れるのは1年振りだろうか。このところのぐずついた不安定な天気で、本流の水位と濁り具合が気になるところ。とにかく金曜日の深夜に友人達と一路オホーツクの地を目指して札幌を発った。
まず足を運んだのはC&R区間で有名な滝上町を流れる渚滑川中流域。
ライトグレーの空と新緑のグリーン、そんなこの時期らしい色合いの組み合わせを早朝に立ちこめる靄がどこまでも曖昧なものにしていた。
SHUさんは久しぶりに繋ぐバンブーのスペイロッドでこの日を楽しもうと思っているようだし、horiさんはいつもの#7番のスペイロッド、ABUさんはちょっと短めのルアーロッド、それに僕はフィールドで初めて使う低番手のスペイロッドと、それぞれが異なるタックルで、水位が少し上がり前日の雨で少し濁りの入った本流を、「大雄橋」からゆっくりと釣り下る。


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焦る気持ちを抑えながら、マイザーさんからロッドと一緒に送られてきたSGS・スカンジナビアンSH(F)をブレーキのバネが折れて修理から戻ってきたPeerlessの3Aから引き出す。
エアフロの10フィートのポリリーダー(Fast sink)の先から伸びるティペットには、ドロッパーとしてビーズヘッド仕様の黒のOSP、そしてリードフライには少し派手めのマテリアルでアレンジしたグリーンバットスカンクやラスティーラットを小さくアレンジしたウェットフライを結んだ。
放流されて間もないと思われる鱒たちは、まだまだ水位の高い渚滑川の強い流れに馴染んでいないようで、少し流れが緩やかになり、ある程度水深のあるポイントに定位していたのかもしれない。
スイングの途中で鱒の躍動感がロッドに伝わるということはそれほど多くはなく、やはりスイングの終わり頃か、少しランニングラインをリトリーブした辺りでグゥンと鱒の躍動感が伝わる事が多かった。
きっと放流された鱒たちは月日が流れると共に、渚滑川の流れに徐々に馴染んでいくのだろう。きっと秋頃には釣り人のロッドをさらに力強く曲げてくれるに違いない。

手にしたライトなスペイロッドの感触というかキャストフィールはすこぶる良かった。おそらくラインとのマッチングもいいのだろう。鱒がフライをくわえるととにかく気持ち良く曲がってくれる。それにリードとドロッパーの両方のフライに40クラス近い鱒が同時にテイクしようものなら、彼らをリリースする前にリールから何度もラインを引き出されて、僕はかなりの間やり取りにてこずった。だから、放流されたばかりの鱒がしっかりと体力を回復するまでに、僕はいつもよりも少し長い間流れの中に手を入れて鱒の身体を保持してやらなければならなかったように思う。


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                   original photo by Mr.SHU
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C&R区間から離れたさらに下流域にも足を運んでみた。
中流域と比べて一気に視界が広がり川幅も広がる。
お会いした地元の釣り人の方によると、もう少し水位が落ち着いた頃にはC&R区間から下ってきたのだろうか、ヒレの回復したグッドサイズのレインボーに出合えることがあるという。いつかチャンスがあればスペイロッドを片手にもう一度訪れてみたい流れだった。


午後には峠を越えて湧別川下流の畔に立っていた。ここの本流もやはりここ数日の雨の影響で水位が上がり、釣りには支障がない程度の濁りが入っていたと思う。
ここでのロッドはマイザーのMKS14フィート#6/7に換えた。
少し水深のある早瀬の中をシューティングヘッド系のフルシンクのスペイラインでコーンヘッド仕様のチューブフライをスイングさせると、いきなりゴンとランニングラインが引っ手繰られた。
激しいヘッドシェイク、そしてパワフルな躍動感。
セントアイダンからは何度もラインが引き出されていった。
やがてロッドとラインから、何の前触れもなく、ふとテンションが失われる。
きっとオホーツクのチェリーだったのだろう。おそらく、多分。
僕の少し下流ではhoriさんが湧別川のレインボーに出合ったと言っていたが・・・。

湧別川では名前の知らない小さなカディスがハッチしていた。
きっとここもヒゲナガの乱舞するシーズンには、面白い釣が出来るに違いないと思う。
またいつか来れればいいのだが…、そんなことを思いながら、頭の中ではしっかりと上川町のよし乃の味噌ラーメンのことを考えていた。


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P.S.実は今回の釣行でシンキングのポリリーダーやスペイラインのティップ(AFSの5/6・オレンジをカスタムしたものの一部)、それに#6/7のSGSスカンジナビアンSHが入ったリオのティップワレット(赤の縁どりがしてある黒いメッシュのケース)をどこかで紛失してしまいました。もしかしたらベストを脱いだ大雄橋の駐車スペース辺りではないかと勝手に思っていますが、もしも見つけられた方がおられましたら、御一報いただけると嬉しいです。
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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-07 16:57 | spey fishing
<Vol.679> スイングの釣り
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今年のテーマと言えるほど、大したものじゃないんだと思う。
でも、いつからか僕は尻別川などの流れのある本流で、是非ともフルシンクのシューティングヘッド系のスペイラインを使った、スイングの釣りをやってみたいと思っていた。

ダウンクロスにキャストした短いフルシンクのスペイラインが本流の流れを捉え、リーダーの先に結ばれたコーンヘッド仕様のチューブフライが流れに馴染んでいく。
ランニングラインを少し送り込み、しっかりとフライが沈んだあたりで、スペイロッドを立ててラインにテンションをくわえると、沈んだフライはゆっくりと本流の流れを横切り始める。
そしてここぞと思うポイントにフライが差し掛かると、手にしたランニングラインにグゥンと大きな鱒の重みが伝わるという一連の流れ。

こんな本流好きの釣り師にとってのまさしく理想的なイメージ通りの一連の流れを何度ベッドの中で夢想したことだろう。

今年の本格的なシーズンが始まる前だった。
本流でのスイングの釣りを楽しむ為に、シューティングヘッド系のフルシンクのスペイラインを行きつけのショップでもあるテムズで購入した。
迷いに迷った挙句購入したのはVisionのDouble Ace sink2/sink4。
ラインのボディはType2以外には考えていなかった。
購入したラインは、パッケージに表示してあるライン指定番手ではなく、ラインの重さをスペイロッドのグレインウインドウに合わせて決めた。


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火曜日の尻別川。
少しずつ水位は下がりつつあり、どこかいつもの見慣れた流れに戻りつつあった。
のんびりとした時間に訪れたお気に入りの昆布エリアでは、中州も少し顔を出し始めていたが、期待に反して何事も起こらず、栄橋下のプールでも大きなウグイ達にドキっとさせられて終わった。

午後もだいぶ時間が経ってから、僕は蘭越町の真中を流れる尻別川の畔に立っていた。
護岸された対岸めがけてスネークロールでキャストを繰り返し、ランを釣り下る。
スネークロールでキャストしたラインが流れを捉え、1Xのリーダーの先に結ばれたコーンヘッド仕様のチューブフライが流れに馴染んでいく。ロッド立てて、ゆっくりとスイングが始まると、グゥーンとまるでフライが沈み石か障害物に根掛かりしたような重みがランニングラインに伝わった。次の瞬間、手にしたMeiserのMKS#6/7番のロッドが鱒の躍動感と共に激しくバイブレーションする。そして流芯の流れが水飛沫とともに大きく盛り上がった。
僕が今年、本流で是非ともやってみたいと思っていたイメージ通りのスイングの釣り。
残念ながらこの日のお相手は、ほんの少しサテンゴールドに色付き始めたチェリーだったけれど、いつかはこのやり方で本流のレインボーに出合ってみたいと思わせるには充分な力強さだった。

それにしても、今年はまだ尻別川でレインボーに出合えていないのである。


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by d-yun5-fly-elise | 2009-06-04 22:16 | spey fishing