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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2008年 09月 ( 7 )   > この月の画像一覧
<Vol.610> 不安定な秋の天気、それは北の海から湖へ
今日のBGM : Karianne Arntzen Band / I gr kbeld
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突如夜空に雷光が瞬き、漆黒の空に厚い雨雲のシルエットが鈍く浮かび上がる。
深夜の北へと伸びるハイウェイのアスファルトは雨でどこまでも黒く艶々と濡れていた。
車のフロントガラスを大粒の雨が激しく打ち鳴らす。
僕は車のカーステレオのボリュームのノブを少しだけ右に回した。
こういう荒れた天気の日にはMiles Davisのトランペットを少し大きな音で聴いたって悪くないと思えたから。

風の強いオホーツクの海の夜明け前の夜空には波音に混じってたくさんの星達と共にまるで中近東のサーベルのような鋭いカーブを描く薄い月が浮かんでいた。
それにしても寒い。
僕はフリースを着たままブルっとひとつ身震いした。

僕は回帰の遅れているというサーモンの姿をたくさん見ることが出来るかなとほんのちょっとは期待していたのだけれど、残念ながらそれは数日前の出来事だったらしい。
強い風が吹き、ウネリの残るオホーツクの海で押し寄せる波に揺られながら赤いフライをキャストし続けたけれど、唯一訪れたサーモンからのコンタクトにさえ僕はあまりにも不意すぎてしっかりとフッキングさせることが出来なかった。
キャストしたAFSが風にもまれて歪な形をその軌跡を変えていく。
オホーツクに吹く風は、時間が経つにつれてさらにその存在感を増していった。
秋の天気は、晴れそして雨とめまぐるしく変わっていった。


雨混じりの風が湖面をなぞっていく。僕が背後の白樺林の向こうに浮かび上がった小さなアーチ型の虹を見たのは午後の3時をほんの少し回った頃。僕は久しぶりにいくつもの朽ち果てた大木の幹が湖面から空に向かって伸びる減水した朱鞠内湖の湖岸に佇んでいた。
風の音が湖面の静寂さを包み込む。
カサカサと色付き始めた木々の葉が擦れあう物寂しい音が響き、すでに今年の秋は他のどこのフィールドよりもいち早くこの地を訪れていたようだった。
そういえば金曜日の深夜にこの湖の横を走るR275を車で通りがかった際、確か車の寒暖計は3℃を表示していたと思う。

少しくたびれ始めたアルミ製のホイットレーに所狭しとフライがぎっしりと詰まった湖用のフライボックスを自宅に置き忘れてきてしまったことを後悔しても、それはすでに時遅しというものだったのかもしれない。名寄の友人は沈めてリトリーブするのだったらフライは何でも大丈夫だよと教えてくれるのだけれど、やはり僕がこの湖で釣りをする時に真っ先にリーダーの先に結ぶオリーブのゾンカーがフライボックスのどこを探してもないというのには一抹の不安を覚えた。
やはりどこかしら不安が頭の中の片隅で小さくともくすぶっていたりすると、すべての歯車が狂うものなのだろうか。おまけにラインをAFSからテッィプをType1に替えたSTS(SI)改にすると、ほんの少しラインが長くなっただけなのに、僕はすっかりリーダーとその先のフライをきちんとターンオーバーさせることが出来なくなってしまった。こうなるとまったく朱鞠内湖のイトウに出会える気がしなくなってしまう。ワンドの向こうでは東京の友人がこの日一番というグッドサイズのイトウとやり取りしているというのに・・・。
やがて秋の冷たい雨がさらに強く降り出し始めた。
それは本当に冷たい秋の雨だった。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-09-28 23:27 | spey fishing
<Vol.609> 秋のはじまりの尻別川
今日のBGM : Penguin Cafe Orchestra / Telephone and Rubber band
                          / Music for a Found Harmonium
                          / Perpetuum mobile

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いつもよりも手にしたSage Z-Axis 7136 Custumが不思議なぐらいに軽くてしなやかとさえ思えた日曜日、僕はのんびりとした時間から友人達と尻別川の畔に佇んでいた。
尻別川へと繋がる国道沿いのイタドリの大きな葉は少し黄色く色づき始めていたし、白樺の葉もほんの少し赤く色づき始めたものもあった。
季節の針は気がつかないうちにほんの少しずつではあるが確実にその針を進めている。
薄く引き伸ばされた雲がいくつも浮かび、空はすでに秋の様相を呈していた。

Type3のティップの先に繋がったティペットの先にはビーズヘッド仕様のエッグ・サッキング・リーチを結び、本流が例年以上に減水していることをいいことに、普段はめったに足を運ぶことのない栄橋のさらに下流に足を運んでみた。
浅瀬でユラユラと泳ぐ思わず婚姻色のハッとするような赤が強く浮き出たり、魚体がすでに白くなり始めたりしたサクラマス達のペアリングや産卵行為を横目で見ながら初めて足を踏み入れたポイントでキャストを繰り返したのだけれど、一向に何事も起こることはなくただただゆっくりとした時間だけが過ぎていった。


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尻別川を囲む河畔の木々の陰が本流の上に長く伸び始める時間帯に昆布エリアを訪れる。
やはりここでも赤い婚姻色の縦じまを幾重にも身に纏った何匹ものサクラマスが僕の視界を横切っていった。それにしても本当にサクラマスの姿が多いと思う。これほどたくさんのサクラマスの姿を僕が見たのは、尻別川に足を運び始めて初めてのことなのかもしれない。いつもは遡上してきたサーモン達が産卵行為を繰り広げる浅瀬で彼らがそれに代わって産卵行為をおこなっていた。もしもこの本流にダムや放水施設が何一つなく本来のあるべき姿を呈していたらなどとふと考えながら、キャストを繰り返した。
第2セクションで一度だけスイングしているフライに何かが触れた。でもきっとここ一番というポイントを泳いでいるサクラマスに僕が流すフライが触れただけなのだと思う。
少しひんやりとした流れ。今度この本流に来る時はゴアテックスではなくネオプレーンのウェーダーが必要になるかなと考えながら、あぜ道の脇から響くコオロギ達の寂しげな羽根音に見送られつつ車へと戻った。

それにしても不思議なことに、この日の僕はいつもよりも釣りのテンポがすこしばかり速くなっているように思えてしまった。決してせっかちになっているつもりはないのだけれど・・・。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-09-22 22:31 | spey fishing
<Vol.608> 夏の終わりの天塩川
今日のBGM : Clémentine / Chocolats et Sweets
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僕の頭上には綿あめを小さく薄く引きちぎったような雲がいくつも漂っていた。
まるで秋のような高い空がどこまでも広がる。
そして河川敷のススキの穂がまるで一つの方向にたなびくように北西の風に揺られていた。
オホーツクの海で過ごした6日間のうちの2日目、僕はサーモンの跳ねが少なくなった午後からかねてより一度は足を運んでみたかったがなかなかその機会にめぐり合えなかった天塩川中・下流域に足を伸ばしてみることにした。


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尻別川に十勝川、それに他にもいくつか僕がお気に入りのスペイロッドと共に足を運んだことのある本流はあるけれど、天塩川には他の本流とはまた違った雰囲気が漂っていたように思う。
特に音威子府町から中川町にかけてR40号線を北上している際に車窓に映った深い渓谷の中を流れる天塩川の佇まいには、まるで釣り人の侵入をかたくなに拒んでいるかのように見えて、少しばかしドキっとさせられるものがあった。残念ながら僕が訪れた時には極端な渇水、それに高水温ときたものだから、もしかしたらその流れは本来の姿そのものではないのかもしれないのだけれども、ベストシーズンにはもう一度その姿をこの目に焼き付けてみたいものである。


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やはり上・中流域に泳ぐレインボーを相手にしたフィールド以外、この時期に下流部を訪れる釣り人はほとんどいないのだろう。フィールドではほとんど釣り人が訪れた痕跡を認めることが出来なかった。
それでもせっかくここまで来たものだからと、ヤマベ釣りで有名な支流の合流部の下の瀬で少しだけフライを流してみた。山肌に日が隠れると一気に気温が下がる。
もちろんこんな渇水の時期に僕のロッドに突如として異変が起こることはないのだけれども、ソルト・ウォーターからフレッシュ・ウォーターにフィールドが変わることで、少しだけ気分転換が出来たような気がする。
今度この本流に足を運んだ際には、問寒別川の合流付近や河口の汽水域にも是非とも足を運んでみたいものだと思いながら、山の頂の上に昇った満月にはほんの少し足りない白く輝く月に見送られながらこの本流を後にした。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-09-20 16:51 | spey fishing
<Vol.607> Okhotsk salmon trip 2008 フォト紀行
今日のBGM : Jack Johnson / Hope
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オホーツクの海で過ごした6日間、磯の香りがほのかに含まれた南西や北西の潮風は、毎日僕にほんの少しずつだけれど秋が近づいてきていることを感じさせてくれた。
サーモン達の母なる河川への回帰は、もしかしたら今年は少し遅れ気味だったのかもしれない。でも、この地に立ってみると、そんなことはすでに僕の中ではどうでもよかった事なのかもしれない。ただただこの秋の気配が漂い始めた道北の地で、懐かしい友人達の笑顔に出会い、気の向くままにサーモンの姿を求めて彷徨いたかっただけだから。


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朝の逆光の中でオホーツクの海に立ち並ぶ釣り人達のシルエット。きっと各人がいろんな思いを込めてロッドを振り、フライをリトリーブしているのだろう。いつか訪れる不意の衝撃を思い描きながら。


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ツーハンドにシングルハンド、釣り人のスタイルだってさまざま。
今年の僕はオホーツクの海で80%ぐらいスペイキャストで通した。残りは状況に応じてオーバーヘッド。岸からの出し風にラインが上手く乗るとことのほか気持ちが良かったりする。


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日中の釣りは、なかなか厳しいものがある。
沖合いの遥か彼方で跳ねるサーモンの銀鱗にあらゆる手を尽くしても手の届かない何かを感じる。そろそろ海岸に腰をおろして一休みするとしますか。遠くから正午を知らせるサイレンが微かに僕の耳にも響いてきた。


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不意にロッドに強い衝撃が走り、みるみると白いバッキングラインが引き出されていった。
でも、これは残念ながらオスのカラフトマスのスレ掛り。彼には申し訳ないことをした。


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朝の陽光に輝くサーモンの銀鱗。まるで黄金のように朝日を浴びてキラキラと輝いていた。


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朝は穏やかな表情を見せていた海も太陽が頭上高く昇るとその表情を少し変える。


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この日の朝は、水平線の向こうの空がまるで燃えるような紅色に染まっていた。
サーモン達もこの燃えるような空の色を海面越しに眺めているのだろうか。


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友人のひとりが言う。きっとサーモン達は目の前を通り過ぎる赤いフライを見てとてもイライラと怒っているんだろうなって。そんな言葉を聞きながら、僕は正式な名前は思い出せないけれど赤い布を巧みに操るスペインのマタドールの事を思い出した。


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シーライスのついたサーモンのふくよかなボディ。うっとりするぐらい眩かったりする。


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                   original photo by Mr.hori


お気に入りのロッドを手にしながら足取りが重い時もあれば軽い時だってある。
それでも一日に数回は何かしらのドラマが訪れた。


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岸際に横たわるメスのサーモン。
いのちをいただく感謝の気持ちと言葉に出来ない複雑な思いとが僕の中でマーブル模様のように入り混じりながら、エラの奥に鋭いナイフをそっと立てる。
赤い鮮血がやがて海を染めた。


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まだ薄暗いうちからフィールドに立つ釣り人の姿。
彼の気持ちも分からなくもない。


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誰かのロッドがサーモンの力強さで美しい孤を描き海面が炸裂すると、他の釣り人が無言のうちにリールにラインを巻き取り、そのサーモンのランディングを手伝う。
そんな朝の光景がオホーツクの海で毎日のように繰り広げられた。


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海に浮かぶ釣り人の姿は孤高そのものに僕には映る。
オホーツクの太陽がその姿をそっと照らしていた。


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夕暮れの空は何とも言えないサーモンピンクに染まっていた。
黄昏時になると沖合いにいたサーモン達は一気に岸寄りしようとする。


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                     photo by Mr.nishii


僕がオホーツクの海を彷徨った最終日の朝に出会ったオスのサーモン。
心地良いぐらいにシャンパンゴールドのリールからラインを引き出してくれた。

贅沢な時間というものはどうしてこんなにもあっという間に過ぎ去ってしまうものなのだろうか。
揺れるススキの穂、黄金色の稲穂、秋の虫の音、車の窓から吹き込む爽やかな風と共に近づく秋の気配を感じつつ、どこか慣れ親しんだ地を離れる時のような物寂しさを胸に感じながらオホーツクの地をあとにした。


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Rod : Winston BoronⅡx Custom Spey 14' #8/9
Reel : Tibor The Everglades
Line : Rio AFS 8/9 F
Leader : Akron 02X 9'
Tippet : 16Lb Fluoro 3'
Fly : Salmon Zonker Red (floating & suspend type) #2
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by d-yun5-fly-elise | 2008-09-17 00:17 | salmon fishing
<Vol.606> 秋の息遣い
今日のBGM : The Young Gods / Our House
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遠くから秋の匂いする風に混じって祭囃子が微かに響いてきた日曜日の午後。
子供達が小さな御みこしを担いで人通りの少ない小さな街をねり歩く。
秋のトンボが空に小さな円をいくつも描き、田んぼの稲はさらに黄金色に色付き始めていた。

第1セクションでは海から遡上してきた婚姻色の浮きあがり始めたサーモン達の第1陣が我がもの顔で悠然と僕の前を泳いでいく。
お気に入りの本流からは少しずつ秋の息遣いが感じられ始めていた。
あと1ヶ月もすればここは美しい木々の紅葉で彩られていくのだろう。
そろそろフライボックスの中にエッグフライをそっと忍ばせておくのも悪くない。

ふと空を見上げると、空を覆っていた淡いグレーの雲はどこかへと行き去り、どこまでも高い秋の空が僕を見下ろしていた。
西日があたりを照らし始めると本流の川面が少しずつ空の青を染み込ませたかのように深い藍色に変わっていく。まるで底の見えない深遠の淵のように。
秋の本流でもしも僕のロッドにドラマが起こるとすればもう少し先なのかもしれない。
そんなことを思いながら小さなレインボーやウグイ達をそっと本流の流れに戻した。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-09-08 21:45 | spey fishing
<Vol.605> 暑い夏の午後
今日のBGM : Joy Division / Twenty Four Hours
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少し湿気を纏った夏の日差しがジリジリと頭上から容赦なく照りつける。
そんな暑い夏の午後、知床に出掛けている合い間を利用して、2回目の車検を通すのにあずけていたエリーゼをいつもお世話になっているガレージに引き取りに行った。

特に目立つようなトラブルは何もないのだけれど、オイルとエレメントを交換してもらい、さらにバッテリーもそろそろ寿命だからと新しいものに交換してもらった。
「Yunさんのエリーゼは本当にコンディションが良いよね」というガレージのオーナーさんの思わず僕が嬉しくなってしまうような言葉を背中に受けて、久しぶりに幌を取っ払い、エリーゼのシートの後ろに位置するローバーkエンジンのご機嫌はいかがと耳を傾けながら街中をのんびりと走ってきた。
そんな訳で、彼女との付き合いもこれで6年目に突入する。
今年はそれ程このソリッドの赤に染まる彼女と遠出は出来ていないけれど、秋が深まる頃の天気が良い火曜日には助手席にお気に入りのスペイロッドとコ-ヒーセットを積んで本流へと繋がる峠道のドライブをじっくりと楽しみたいものだと思っている。
きっと素敵な秋の風が吹き抜けていくんだと思う。
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by d-yun5-fly-elise | 2008-09-02 18:31 | my lotus elise
<Vol.604> 2008年知床番屋への旅
今日のBGM : New order / Temptation
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東の空が少しずつ明るみを持ち始める。
オレンジ色の街路灯に照らされた相泊漁港から沢山の荷物で少し右に傾いた小さな渡船が僕らを乗せて漆黒の海に向かってゆっくりと滑り出した。
とうとう待ちに待った2008年8月30日の夜が明け始める。
もしかすると僕らの誰しもが少しは気分が昂ぶっていたのかもしれない。
誰ともなく顔を見合わせる度に自然と笑みがこぼれる。
僕だってこれから始まる2日間のことを考えただけで、不思議なくらいに悪くない気分だ。
そんな土曜日の朝、僕らをペキンの鼻へと渡してくれる渡船の船上で、低く立ち込めた霧がまるで水墨画のようにいっそうその神秘性と原生の美しさとを強く引き立たせた知床の手つかずの原風景が僕らを出迎えてくれたのだった。


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今年も無事にこの北の大地の辺境の地に辿り着けたという安堵感も冷めやらぬうちに、ABUさんのルアーロッドがカラフトマスの力強さとともに幻想的な霧でかすむ知床の風景の中で美しい孤を描く。
今年も海面に出た昆布と見間違えるぐらい沢山の岸寄りしたカラフトマスの背びれが僕らを出迎えてくれた。


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今年初めて参加するhoriさんの手にしたSageのZ-Axis7136がカラフトマスの躍動感とともに柔らかく孤を描く。そんな彼のHardyの控えめな逆回転音がカラフトマスの疾走とともに霧の中に吸い込まれていった。
そんなやり取りは、横で見ていても実に悪くないシーンでもある。

まるで霧雨のような細かい雨が降り、風はその存在をどこかに置き忘れてきたかのように無風だったような気がする。
僕らは釣り人で混みあったペキンの鼻の小さな流れ込みを避けて、そこから数百メートル離れた磯場で2日間のほとんどの時間を過ごしていた。
とても不思議なことなのだけれど、こういう人の何倍もの大きさのある大岩がゴロゴロするような場所で岩盤の上に乗り外海で跳ねるカラフトマスに向かって思いっきりキャストしていると、なぜか僕に知床の自然の中で釣りをしているんだという気分のさせてくれる。
潮の満ち引きとともに打ち寄せる波でよろめきながら、きっとこのワイルドさがたまらなく良いのかもしれないなどと思った。


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                   original photo by Mr.SHU


ランタンの火をともし、すっかり暗くなる前のまだ明るいうちに夕食の準備を始める。
土曜日は月齢の上では新月。きっと晴れていれば他では見られないぐらいの満天の星空に圧倒されていたのだろう。でも、残念ながら今日の空は曇り空。
キリっと冷えた冷たいビールで喉を潤す。
背後の番屋からシェフ・ハマダの料理する新鮮なカラフトマス料理をソテーするガーリックとバターの何とも言えない香ばしい食欲をそそる匂いが漂ってきた。


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                   original photo by Mr.ABU


2個用意したリールにはRio社のAFS7/8と8/9(共にフローティング)が巻き込んである。
初日にはWinstonのBoronⅡx14'#8/9を2日目にはSageのZ-Axis7136を手にして知床の海に向かって僕はスペイキャストを繰り返した。
個人的には#7番のツーハンドロッドでも特に問題はないと思うのだけれど、さすがにオスのカラフトマスのスレ掛りとなるとフックを外して海へと戻すまでにはかなりの時間と苦労を必要とするのかもしれない。
それにしてもやはり短めのヘッドによるスペイキャストだと、オーバーヘッドとは違ってフライを後ろの岩にチップして壊してしまう事が少ないような気がした。


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2日目の朝には少し晴れ間が雲の隙間からのぞき、知床の遅い夏らしい風景が僕らを包み込んでくれた。
朝の太陽がキラキラと海面を瞬かせ、知床半島の先端つまり僕らからすれば左側からの風がペキンの鼻を潮の香りと共に吹き抜けていった。
カモメと共にツバメ達が知床の空を急旋回しながら舞っている。
岸壁の頭上からは夏ゼミの鳴き声も聞こえ始めたのだった。


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何尾のカラフトマスに出会ったかなんて覚えてはいないのだけれど、彼らのスピード感溢れる疾走と力強い躍動感だけは充分過ぎるくらいまで堪能させてもらったように思う。
スペイラインを波間の向こうに向かってキャストし、赤いフライが海に馴染む頃を見計らってゆっくりとスローリトリーブを開始する。数回目のリトリーブでランニングラインをつまむ指先に伝わる鈍くて生命感をたっぷりと含んだ衝撃。カラフトマスは波間の向こうで何度かギラっギラっとそのシルバーのボディを水面下でよじると、まるで何かのスイッチが入ったかのように一気に大海原へと疾走する。それは僕の頭の中が一瞬にして真っ白になる瞬間であり、言葉では上手く表現できないものが湧き上がってくる瞬間でもある。
何も考えていない。
もちろん何も考えられない。
ただただ僕に備わったすべての五感を通じて感じるだけである。
きっと顔は笑っているのだろう。

また来年、そんな夏の終わりのひと時を友人達とこの辺境の地で過ごせれば良いと思う。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-09-01 22:56 | salmon fishing