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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2008年 03月 ( 7 )   > この月の画像一覧
<Vol.554> 季節の針は気まぐれ
今日のBGM : The Orb / Gee Strings
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海岸沿いに立ち並ぶ風力発電の風車は、海に向かっていつも以上に速いスピードで回転し続けている。
早朝の利別の海岸、少し季節の針が逆戻りしたかなような冷たい春の北風は、予想通りのうねりと高波を呼び起こし、僕と海のサクラマスとの一年越しの再会を、また少し先延ばしにさせたのだった。
海岸沿いに広がる白波を見ながら、去年の今頃あともう少しというところで離れて行ってしまった彼女のことを思い出す。
ロッドを通じて感じる海育ちの彼女のみなぎる強靭なパワーと海面下でまるで金属製の何かのようにギラギラと瞬くグラマラスな銀鱗のボディ。
海を見ながらフーッとひとつ大きな溜息が僕の口からこぼれた。
まだまだ出会えるチャンスはあるさと自分にそっと言い聞かせる。



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先週と何ら変化のない道南の本流がそこには佇んでいた。
いや、きっと何かしらの変化はあるのだろう。
だって、少しは濁りが収まっていたように感じられたし、土手沿いに顔をのぞかせた黄緑色のフキノトウは、先週よりも少しばかし大きく膨らんでいたように思えたから。
相変わらず正面からの冷たい強い風は、本流に立ちこんだ僕のType6のティップを繋げたスペイラインでのスペイキャストを容易なものにさせてくれない。
3月の冷たい北風だって時には呼吸をする。
そんな合い間には本流の流れの奏でる水音に混じって、遠くからひばり達のさえずりが僕の耳にも届いたのだった。


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                  original photo by Mr.SHU


それにしてもあれは幻影だったのだろうか。
正面、いや少し下流からの強い風は本流にたくさんの引き波を作り出しているのだけれども、本流に立ちこむ僕からさらに20mほど下流の辺りで少し水面が不自然に盛り上がったような気がした。
もしかしたらアメマスのボイルだろうか。
そういえば、さっきさほど数は多くないけれど岸際で海に下ろうとする鮭稚魚の群れを見たばかりだから。


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                   original photo by Mr.SHU


「ゴン」
「バシャ、バシャ、バシャ・・・・」
スイングを終えたビーズヘッド仕様のオリーブカラーのウーリーを数回リトリーブしたあたりで、ランニングラインを摘む指先にまるで根掛りのような鈍重な衝撃を感じる。
「エッ、まさか・・・」と僕が思う前にその鱒はその場で大きく何度か頭を振ったあと、まるで釣り人の姿というか気配に驚いた水鳥が慌てて羽ばたきながら飛び去っていくかのように、水面に水飛沫を立てながら下流へと暴走し始めた。
力強い無駄なものを一切削ぎ落としたかのようなアメマスの秘めたるパワーは僕のMKS 14' #7/8に何度も何度も理想的な曲線を描かせる。
マーキスの悲鳴と共に、僕はなかなか彼を引き寄せる事が出来なかった。
僕にとっては長い長い時間が流れた。もちろんそんな僕には本流の奏でる水音も冷たい春の風音も、おまけにひばりの囀りさえも耳には届かない。


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                  original photo by.Mr.SHU


周りのサウンドが息を吹き返し、長い僕とアメマスとのやり取りにやっとピリオドが打てたのは、僕が差し出すヨレヨレのインスタネットにアメマスがおさまった瞬間だったのかもしれない。
60cmの僕にとってはグッドサイズの美しい野性味溢れるアメマスだった。
いつも以上に僕の息遣いが荒くなっていて、心臓が高鳴っている事に改めて気付く。
嬉しい出会いだった。


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                  original photo by Mr.SHU

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アメマスの口先からチョコンと乗った小さなフライを外し、春の本流の流れへと戻す。
フリーズ地のグローブが濡れる事なんて気にならなかった。冷たさがジワーっと伝わってくる。
鱒は堂々とした威厳と風格を保ちながら、ゆっくりと流れの中にその姿を消していった。

そのあとも時折り僕らがハッと息を飲むような大きなアメマスのボイルを目にするのだけれども、残念ながら僕らにはどうする事も出来なかった。
そして午後にかけて幾つかのポイントを巡り、この道南の本流つまり後志利別川の懐の深さみたいなものをほんの少しだけれども感じられたような気がしたのだった。

きっといつかまたこの本流を訪れる時には、もう少し季節の針が先へと進んでいるような気がした。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-30 14:57 | spey fishing | Comments(22)
<Vol.553> 春らしいアメマス
今日のBGM : Portishead / sour times
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大きくてはちきれんばかりに真ん丸に膨らんだ白い、いやもしかしたら見ようによっては少しは黄色がかっていたのかもしれない、月が峠の山肌にその姿を消そうとしていた。
夜明けの空は、少しずつ青白い明るさに照らされ始める。
本流へと繋がる峠に残された雪は、このところの春めいた気温のせいでずいぶんとその姿が少なくなっていた。
塗り直されたばかりの追い越し禁止のオレンジ色のセンターラインが、やけに鮮やかで眩しい。

日曜日の早朝の尻別川。
硬い残雪を踏みしめてゆったりと流れる本流を覗き込むと、僕らが予想していた以上に濁りが入っていた。
この日は春めいた青空の下での釣りをゆっくりと堪能するつもりだったけれど、鱒釣りとしては厳しい状況である事は如何ともし難かった。
3月の朝日の眩しさを感じながら、この日の尻別川ではずっとフローティングのティップで通すことにした。
これはある意味、僕に新鮮な感覚を想い起こせてくれたような気がする。

尻別川は蘭越付近にて。


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春らしい心地良さを感じたくて僕らは後志利別川までちょっと長いドライブ。
そこでは、ヒバリの囀りと春を迎えたのどかな田園風景が僕らを迎えてくれた。
すべてがストローカラー一色。
ところどころ土手の斜面に顔をのぞかせたフキノトウの鮮やかなグリーンがそんな中でさらに一際目立っていた。
本流は幾分増水していたけれど、濁りはほとんど気にならなかった。
思わずレインジャケットを脱ぎ捨てたくなるぐらいのポカポカ陽気の中でType6のティップに交換したラインでスペイキャストを楽しむ。
あいにく僕には春の陽気以上に鱒の気配を感じる事が出来なかった。


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さらに上流に移動して、少し流れの遅くなった幾分水深のあるポイントでキャストを繰り返す。
トルクの強い流れに押し流されないように慎重になりながら少しずつステップダウン。
そのポイントの中間地点まで釣り下ったところで、やっとアメマスからのコンタクトが僕のロッドに訪れた。
コン、コン、コン。
スイング中のビーズヘッド仕様のオリーブカラーのウーリーに何かが触れる。
僕が続けざまに出会った2尾のアメマスは、どちらもあどけない表情が抜けきらない小振りのアメマスだった。
でも、春の太陽の日差しを浴びたアメマスの身体は、どちらもキラキラと本当に小さな宝石のように瞬きながら美しく輝いていたような気がする。
春らしいアメマス達。

相変わらず、遠くでヒバリ達がのどかに囀っているのが微かに風に混じって聞こえてきた。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-23 23:16 | spey fishing | Comments(8)
<Vol.552> 霞む景色
今日のBGM : Dead Can Dance / Utopia
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春めいた午後の太陽は支笏湖を囲む雪を頂いた山々のシルエットを、幾ばくかあやふやなトーンで描き出していた。
右からの風が作る小波は延々と湖面の上をどこまでも続き、ある意味それはこの湖の広さをいっそう強く演出しているようにも見えた。
そんな火曜日の午後の支笏湖、苫小牧の友人は僕にメールでいつもの95kmのポイントで回遊型のシルバーメタリックなボディが眩しいブラウンに出会ったことを伝えてくれたのだった。

相変わらず僕と支笏湖の鱒との距離は、近づく気配すら見えてこない。
いたるところで春の訪れを感じさせる湖は、かなり減水しているようだった。


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この日の僕は、支笏湖の水位が下がっていることをいいことに、あるひとつの事を試してみようと思っていた。
つまりそれは、普段スペイキャストのメインロッドとして使っているMeiserのMKS 14' #7/8 にオーバーヘッド用のシューティングヘッドを乗せてキャストしてみようということ。
湖畔沿いに走る国道脇に止めた車から離れる時、僕はレインジャケットのポケットに3M社のSTL#9番のシューティングヘッドを巻き込んだリールをしっかりと入れていた。

冬から目覚めたばかりの冷たい湖に立ち込んでのキャストフィールは実に悪くなかった。
Med-Fastのアクションのロッドが作り出すループとキャストフィールは、僕の中でどこかScottのARCでオーバーヘッドキャストしてい時に感じる感覚に近かったし、僕の中でのオーバーヘッドキャストでこのロッドが使えるだろうかという不安はどこかへと消え去り、湖などのフィールドでも遜色なく使えるロッドだと思えた。
そんな僕はついついあの湖でも、あの本流でもとこのお気に入りのロッドが使えそうなフィールドの事を考えてニヤニヤしながらキャストを繰り返していたに違いない。

まぁ、これもやっと春の気配が感じ始められた湖でのひとつの収穫だったのだと思う。
相変わらず午後の支笏湖は春の陽光を浴びながらキラキラと輝いていた。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-18 23:16 | fly fishing | Comments(8)
<Vol.551> 十勝川はアメのちハレ、そして濁る
今日のBGM : Massive Attack / United Snakes
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金曜日から降り始めた季節外れの雨は、一向に降り止むことはなく、それは僕らを乗せた車が深夜のハイウェイを東へと走り続け、夜明け過ぎの十勝川の辺に辿り着こうとする時も、相変わらずシトシトと振り続けていた。
決して激しい雨というものではない。
それはどちらかというとジワっと身体に纏わりつくような春の訪れを感じさてくれるような雨だったような気がする。


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シャーベット状の雪とぬかるんだ大地、その上に僕達は春の足跡を記していく。

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小雨が降る十勝の淡いグレーの空に渡り鳥達が何羽もゆっくりと飛び交っていた。

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                  original photo by Mr.SHU

濁り始めた本流での不意の出会い、どこかホッとするものが湧き上がってきた。

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58cmの野生の力強さ。それは研ぎ澄まされたたくましさすらも兼ね備えている。

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                 orginal photo by Mr.110-ken

氷のベンチの腰掛けて、ゆったりとした時間が流れていた。

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十勝らしい青空の下、ABUさんが慎重にルアーをトレースしていた。

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                  original photo by Mr.SHU

いろんな事があり過ぎて、自分が友人と何を話していたのかまるで思い出せない。そんな楽しい思い出が凝縮されたひとつの瞬間。

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SHUさんのスペイロッドが本流アメマスの力強さで理想的な美しいカーブを描く。

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不思議とこの日は十勝川では珍しく、風が穏やかだった。ちょっとした水深のある深みでのakiranさんの無駄のないスペイキャスト。

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Nさんの十勝の空でのスペイキャスト。彼のキャストを見るのは支笏湖以来。

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夕闇迫る十勝川、110-kenさんのロッドに不意の衝撃が訪れる。

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静寂さの中で、さらに慎重に。

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やがて楽しさが凝縮された土曜日というこの一日がゆっくりと終わりを告げようとしていた。


この1週間、ちっと気の早い春の訪れは十勝川の辺を覆っていた白い雪の姿を僕らが予想していた以上に少なくさせていた。ザクザクのジャーベット状の雪の代わりにぬかるんだ大地が顔をのぞかせる。もしかしたら季節の針が少しだけ先を刻んでいたのかもしれない。
雪代の流入、降雨による増水、僕らは否応無しにすべてを受け入れなければならない。
それが釣りというものだと僕自身は思う。

淡いグレーの空が早朝の十勝川をすっぽりと覆い、細かい雨が降り続いていた。
幾分水かさが増し、少し濁りの入り始めた十勝川はいつものように広大に流れ続けている。
早朝に入った通称自転車ポイントで、僕には一向にアメマスからのコンタクトがなかった。
もちろん僕の背後では、友人達のロッドがアメマスの力強さで理想的な美しいカーブを描いてはいるのだけれども。

少し風が吹き始めると共に雨が止み、そして十勝らしい青空が顔をのぞかせた。

「ゴン」という十勝川のアメマスからのこの日初めて僕に訪れた重量感溢れる強烈なコンタクトは、あまりにも不意の出来事だった。
「グゥン、グゥン」という大きな振幅の間隔、激しいアメマスのヘッドシェイク。
最後までブレーキを絞り込んだマーキスからゆっくりとスペイラインが引き出されていく。
ついつい釣り人というものはティペットの先に結ばれたコーンヘッド仕様のチャートリュース・カラーのフライを咥えたアメマスの大きさと力強さというものをイメージしてしまう。
それにしても力強いアメマスだった。
やっとの事でインスタネットに収まったのは僕にとっては十分なサイズの本流アメマス。
予想以上に嬉しい出会いである。
次に訪れた通称水門前のポイントにて。

この日の太陽が十勝の地平線に沈むまで、存分に十勝川での釣りを楽しんだ。
濁りが増し始めた十勝川でのアメマス釣りそのものは、決して僕には容易なものではなかったのだけれど、気の許せる友人達と賑やかにワイワイとこの本流でゆっくりと丸一日過ごせただけで、僕には充分満足のいくものだった。
いつかまたこの友人達とどこかのフィールドで一緒に過ごせればと思う。
濁りがさらに増し始めた十勝川本流にて。
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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-17 23:27 | spey fishing | Comments(10)
<Vol.550> 早春の雪の囀り、そして僕らは雪上を歩く
今日のBGM : Simon & Garfunkel / Brigde Over Troubled Water

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冷え切った広大な十勝の大地。
いくら降雪量が少ないと言われている太平洋に面したこの地域でも、暦の上では早春の3月を告げたばかり、まだまだたくさんの白くて硬い雪があたり一面いたるところを覆っていた。
地平線から顔をのぞかせたばかりの太陽のオレンジ色のほのかな陽光を頼りに、寒い寒いと呟きながら、身体が冷え切ってしまわないうちにと、いそいそと釣り支度を始める。
もちろん僕達の顔は、それぞれが今日の釣りがいったいどんなものになるのかとついつい期待しながら、きっとニヤニヤとしていたんだろうし、おまけに声も少しはトーンが高くなってリズミカルに跳ねていたのかもしれない。


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キュッ、キュッ、キュッ。
道東らしい大地を覆う硬く冷え切った雪の上をロッドを片手に十勝の本流へと歩き始めると、そんな乾いた雪の囀りが心地良く耳に響いてきた。
かなりの冷え込み。
もちろんロッドのガイドはすぐさま凍りつき、スペイラインのランニング部分からはパリパリと氷のかけらが飛び散った。


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刻々と時間と共に変化するオレンジ色とパープルの織り成すグラデーションの下で友人達のロッドが次々と十勝川のアメマスのパワーで素敵なカーブを描く。
静まりかえった静寂のこの本流に、渡り鳥の羽音とアメマスの立てるスプラッシュサウンドとが交互に響き渡った。
僕の中でイメージする十勝らしい朝だったような気がする。


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そんな僕にも早春の十勝川のアメマスが冷え切った乾いた空気と張り詰めた静寂さ中で僕のマイザーのロッドをグイグイと絞り込んでくれる。
マーキスから流れる乾いた逆回転音は、よりいっそう乾いたサウンドを奏でていたように思えた。アベレージサイズのアメマスがテイクしてくれたのはビーズヘッドをチョコンとあしらったイントリューダータイプの小さなフライ。やっぱり十勝川のアメマスはチャートリュースカラーがお気に召すのだろか。フォーセップでフックを外すと、冷たい流れにあっという間にその姿を消してしまった。


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ABUさんが冷たい冷たいと嬉しさをかみ殺した声で呟く。
彼の手から離れたちょっと前まで早朝の太陽の光を浴びてキラキラとその白い身体を輝かせていたグッドサイズの美しいアメマスは、ゆっくりと身が切れるほど冷たい流れに戻っていった。
相変わらず十勝川の上に輝く何一つ遮るものを知らない太陽は、眩しすぎるぐらいに僕らを照らし続けている。気温は少しばかりは上がったのだろうか。


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ウェーダーの中の異変を感じ始めたのは、もしかしたらこの頃だったのかもしれない。
右足のブーツの中でジワーっと何かしら普段は感じないチリチリと刺すような冷たさを感じ始めた。最初は気にしないようにしていたけれど、やがてどうやっても放って置けない状況になってきた。
ウェーダーのブーツの中の浸水。
さすがにこうなると釣りどころの状況ではない。
何かが刺さったのかブーツの前面にピンホールとは到底呼べない程の穴が開いていた。
友人達の協力をえて、何とか応急処置を施す。


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それにしても、この日はとにかくよく歩いた一日だったと思う。
気温が上がってシャーベット状になった雪が車の侵入を阻んだ事もあるけれど、幾つかのポイントでは、車から十勝の本流の流れまで僕らはかなりの距離を歩くことになった。
でも、考えようによってはそんなお陰で僕らは早春の十勝川のいかにも十勝らしい風景を存分に楽しめたのかもしれない。


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                   original photo by Mr.ABU


キュッ、キュッ、キュッといった早春の雪の囀りは、午後にもなるといつの間にかザク、ザク、ザクというこれまた春らしい音色に変わっていった。
さらには快晴の十勝川ではよくある事なのだが、午後になると上流からの乾いた風がいっそうその存在感を増し始めた。
相変わらず太陽が傾き始めてもバックスペースのほとんどないポイントで、そのうちアメマスが僕のロッドをグイグイと絞り込んでくれるんじゃないかという淡い期待を抱きながらのんびりとスペイキャストを楽しんでいた。そんな快晴に恵まれた早春の十勝川での長くて、いくばくか融け始めた雪上を歩くのにちょっと疲れた一日だったように思う。


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                   original photo by Mr.ABU


                  "slow fishing photodesign"
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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-09 23:41 | spey fishing | Comments(22)
<Vol.549> 湖の匂い
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一際明るい、ちょっとした春の訪れを感じさせてくれるような午後の太陽の日差しが、穏やかな支笏湖の湖面に降り注いでいた。
僕にとっては、いつもの火曜日の午後の話である。

美笛の河口へと15ftのロッドを片手に岸際の浅い粘土状の岩盤の上をゆっくりと歩む僕の足がふと止まる。
そして、クン、クンと数回鼻を鳴らした。
どこか懐かしい嗅ぎ覚えのある匂いであった。
その匂いは僕が勝手に「鱒の匂い」と呼んでいる匂いであり、ベストシーズンの支笏湖や屈斜路湖、それに朱鞠内湖などで湖岸をポイントを探しながら歩いている時に、ふと鼻で感じる匂いでもある。もちろんそれは湖だけではなくお気に入りの本流でもそうなのだけれども。
おそらくそれは何かしら水温が上がり始めたときに、水中のバクテリアか微生物の活動が活発になり発生する匂いだとは思うのだが。

きっと3月の太陽の日差しが、ちょっとした春の兆しを僕に感じさせてくれたのだと思うのだけれども、どこかほんの少しだけ嬉しくなったのもあながち嘘ではなかったのかもしれない。
おまけにもう少し僕が足を進めると、ちょっとした水たまりから小さな稚魚数匹が、近付いてくる僕の姿に驚いて一目散に湖へと戻っていったものだから、尚の事嬉しかったのかもしれない。

季節の針は僕の知らないところで少しずつ進んでいる。

美笛川のインレットでは、僕は知らない間にたくさんのフライを取り替えていた。
湖へと流れ込む雪解け水があまりにも冷たいからそうさせるのか、相変わらず僕のフライには支笏湖の鱒からのコンタクトはない。
北東の風が引き起こす岸際へと打ち寄せる波の振幅に身を委ねながら、この湖が湖らしい匂いというか気配に包まれて、本格的な春が訪れる事を僕は密かに心の中で願うのだった。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-05 21:42 | fly fishing | Comments(6)
<Vol.548> snake roll と snow shoe
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3月の本流の上には、相変わらず白い雪が舞っていた。
スペイロッドを握った僕の黒いフリース地のグローブの上にも、コントラスト鮮やかと次々に白い雪が舞い落ち、そしてどれもが果敢なくそっと消えていった。
淡い灰色の雪雲がどこまでも見渡す限り尻別川の本流の上を覆っている。
本当に静かな日曜日の午後だった。


本流の傍の小さな駐車スペースに車を止め、すべての準備を整えてテールゲートをバタンと閉めると、遠くの方から正午を知らせるサイレンが風に混じって僕の耳にも届いた。
耳を澄ますと、まるでサラサラとでも言っていいような、本流へと注ぎ込む雪山に隠れてその姿が見えない小さな支流のせせらぎに、どこかちょっとした春の訪れのようなものが僕には柔らかく感じられる。

いつもの本流へと続くであろう小高い雪山の上に釣り人の足跡はどこにも記されていなかった。きっと先日の大雪がすべての足跡をキレイさっぱりと消し去ったのだろう。
そこには入り口が見つからなくてロッドを片手に少し右往左往する僕がいたりする。
少しばかりアスファルトが顔をのぞかせた農道を戻ると、雪山の上に見慣れない足跡を見た。
それは、長い長方形の型を押し付けたような足跡で、きちんと2本平行に雪原の上を本流までずっと長く延びている。
そんなスノーシューの足跡の上を、僕はズボッ、ズボッと左右交互に深いブーツの足跡を付けていく。本流の畔に辿り着くと、いつの間にか額から汗が噴出していた。


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右岸の釣り下がりで、僕はほとんどダブルスペイをする事がない。
だから今日もスネークロールでゆっくりと釣り下がる。
一歩、また一歩と。
それにしてもスペイキャスト始めてそろそろ3年という月日が経とうというのに、一向に僕のスペイキャストが上達するという気配が感じられない。
いつまで経ってもそうだ。
この日もそうだが、僕の身体がやっとのことでスネークロールのタイミングを思い起こすのに暫らくの時間を費やしてしまい、身体がそのタイミングに馴染み始めた時にはすでに核心部分は僕のずっと背後にあった。
まぁ、それはそれでいいのだけれども・・・・・・。

最初の長いランを僕が流し終えた時には、すでにある程度の時間が過ぎてしまっていた。
ガイドの凍りつき具合から、気温がかなり下がり始めているのが痛感される。
淡いグレーの雲の切れ目から薄っすらと午後の太陽の明かりが差し込んでいるというのに。
次に待ち構えている瀬の下の流れがゆったりとし始めた所で、今日の釣りは終わりにしようと思っていた。そして、Type6のティップの先に結んだフライが冷たい本流の流れを横切っても、結局この日は期待していた事は何一つ起こらなかった。
流しきったラインをリールに一定の速さでバランスよく巻き込む。
不意に、ゴン、ゴンとロッドティップが何度も引き込まれた。
激しい鱒のヘッドシェイク。
僕がハッと我に返った時には、時すでに遅し、
グローブの上に舞い落ちる雪のようにすべてが終わっていた。

こういうことがあると釣り人というものはどうやら迷うもののようである。
さてさて、この日の釣りを終えていいものかどうかということを・・・・・・。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-03 20:45 | spey fishing | Comments(6)