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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2007年 05月 ( 14 )   > この月の画像一覧
<Vol.458> 頭上の虹
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頭上の虹。
火曜日の午後の支笏湖の空。
雲と雲の合間に浮かび上がる不思議な虹。
ずっとずっと高い空の上にあった。

Type3のティップにスカンジナビアンSTヘッド。
フライはいつものように#8番フックに巻いた何の飾り気もない黒のWooly Bugger。
バイトは2度だけ。
それも、釣り人をやきもきさせる見事なショートバイト。

頭上に浮かんだレインボーのように、支笏湖のレインボーもまた、
僕にとっては手の届かない、遠い遠い存在だったような気がする。


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-29 21:38 | spey fishing | Comments(6)
<Vol.457> two handed rods
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釣り人はいったい何本のロッドを手にすれば、
満足という出口の光明が見えてくるのだろうか。
出会いたかった鱒と繋がる時は、釣り人が手にした、
たった一本のロッドを通じて繋がるというのに。

僕の手元に2本あったtwo handed rodは、友人のスペイキャストに出会ってから、みるみるとその数を増殖させていった。2年前からの事だ。
入手経路はショップから、オークションでとさまざま。

釣り人なら言い訳はいくらでも思いつく。
渚滑川のレインボーに出会うときは、この少し柔らかめのロッドで出会いたい。きっと放流されて厳しい冬を越し、鰭の回復した元気なレインボーはきっとこのロッドをバットからグンニャリと曲げてくれるだろう。
お気に入りの尻別川では、この深いグリーンのブランクのロッドで流れの向こうの沈み岩の後ろに隠れる大きなレインボーに出会いたい。川原においたロッドの横で横たわる大きなレインボーの口元からフライを外し、そっと本流の流れに戻す。
初冬・早春の十勝川の本流アメマスには、途方もなく川幅の広い本流の流れを前に、途方に暮れながらも、このロッドで出会いたい。砲弾型の十勝川の本流アメマスは、冷たい流れの中で僕の手にしたロッドを極限にまで曲げてくれるのだろう。
支笏湖や屈斜路湖のシルバーメタリックでグリーンバックの大きなレインボーには、少しファストなアクションのこのロッドで出会いたい。リールの悲鳴にも近い乾いた逆回転音を響かせながら、僕が手にしたロッドはこの上なく綺麗なカーブを描く。

などなど、どうやら釣り人の思い描く夢想に果てという結末は存在しないようだ。
もちろんどのロッドにも、足を踏み入れたフィールド、それに出会った鱒達の思い出がいっぱいに詰まって、ヘビー・ユーザーと呼べるかどうか分からないけれど、どのロッドも擦り傷だらけだし、僕の手垢やフィールドの匂いがコルクグリップの隅々にまで染み込んでいる。

もう、ロッドに関しては必要十分だと思っていた。そう、自分に何度も言い聞かせていた。
でも、そんな僕が最近少し揺らいでいる。いや、かなり揺らいでいるロッドがある。
それは、guchiさんのHPでも紹介されていたR.B.Meisertwo handed rod

かなり個性的なロッドのようだし、テーパーデザインもユニーク。とてもパワフルなロッドのように思える。そんなスペイ向きのロッドの中のひとつのようだ。
僕はMike Kinneyという人物のことをよく知らない。そういえば、Derek Brownという人物のことも詳しくは知らなかった。でも、なぜか面白いことに人の名前が冠されたロッドとは、どこか縁があるような気がする。

気になるロッドを手にし、フィールドで大きな鱒とやり取りしている事を夢想しながら、僕はまた一つ新しい言い訳を考えなくてはならないようだ。
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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-27 22:39 | slow fishing | Comments(11)
<Vol.456> one take, no catch
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湖が荒れると、確信とはほど遠い何かしら予感のようなものが僕の中でほんの少しだけ芽生える。
もしかしたら・・・。

昨夜からの強い風を伴った大粒の雨は、僕が泊まりの仕事を終える頃には、すっかり小粒の雨に変わっていた。しかし強い風はまだまだその余韻を残したかのように街路樹の幹を揺らしている。
仕事場の駐車場をゆっくりと出た僕の車は、支笏湖へとつながるR453の交差点を自宅に向かう左ではなく、右折へとウィンカーを上げた。

幾重にも重なった厚い雲が空を覆い、空の色を映し出すかのようにアイアン・グレーに染まる湖。今朝までの強い風の余韻のように岸際には小枝や木屑が帯状に漂い、湖面には十分過ぎるほどの波が立っていた。
薄っすらと芽生える予感のようなものを胸に、5月の荒れた湖の余韻の中に佇んだ。

水位は火曜日よりもさらに増していたように思う。おまけに湖水は昨夜の風の強さを物語るように、どこまでもクリアーといったわけではなく、くすんだように濁っていた。
火曜日に鱒からのコンタクトがあったBポイントのステージには水位が増して立てなかった。きっと暫くあのステージに立てるのは、お預けだろう。そう思いながら、フラフラとよろめきながら水位の上がった湖畔を歩き、朝出会ったFFMがレインボーをキャッチしたAポイントに点在するステージの一つに立つ。そしてレインボーの回遊をひたすら待った。

湖上を風が吹き、背後の樹木の葉はカサカサと物悲しい音を立て、そして湖面は波立った。
グゥンとリトリーブしているランニングラインに伝わる鈍い衝撃。
支笏湖の鱒は2度ほど水面下で反転し、ギラっギラっと2度僕にその白い輝きを見せつける。
そして続けざまに波立つ湖面へと急浮上すると、1mほど跳躍し、霞んだ景色の中でパッとその魚体だけが鮮明に浮き上がらせるように、そのシルバーメタリックなボディを僕に誇示した。
そして鱒と僕とをつないでいたすべての糸が断ち切れた瞬間が訪れた。
40cm程のレインボーだった。おそらくフッキングが甘かったのかもしれない。
Type3のティップをつないだスカンジナビアンヘッドの先に結ばれた#8番フックに巻いた黒いウーリーは、何事もなかったように僕の元に戻ってきた。

5月の冷たい風が吹き、今度は大きな雨粒が僕の着込んだヨレヨレのオイルジャケットの背中と波立つ湖面をパチパチと打ち鳴らし始める。
いつの間にか、僕の中で予感めいた胸騒ぎは、すっかり影を潜めてしまっていた。
さて、国道脇に止めた車まで湖畔に落ちた目につくゴミでも拾いながら戻る事にしましょうか。


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-26 20:36 | spey fishing | Comments(8)
<Vol.455> 2007 支笏湖セミフライダービー
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支笏湖の湖畔を彩る鮮やかな新緑の緑。
きっとそんな新緑の葉をいっぱいに湛えた木の下では、
長い冬を越したエゾ春ゼミたちが、そろそろ羽化の準備を始めているのだろう。
湖畔がセミたちの騒がしい鳴き声で包まれるのは、もうすぐそこ。

今年も友人達が、支笏湖でのセミフライダービーを企画しているようだ。
昨年に引き続き、今年も僕は参加させていただこうと思っている。
誰でも気軽に参加出来るダービーだし、なによりもダービー後の親睦会が楽しみだ。
おかげで僕は支笏湖に集ういろんな友人と知り合う事が出来た。

早春に比べると、支笏湖の水位が少しずつ、ジワジワと上がってきている。
いつものお気に入りのステージに上がるにも一苦労するぐらいだ。
今年もバックスペースを気にせずスペイキャストでセミフライを湖面に浮かべる。
やがて、のんびりとした時間が僕の周りをゆっくりと流れていく。
そのうちに、湖面の上を漂う僕のセミフライを支笏湖の大きな鱒が見つけてくれるはず。
おそらく、きっと、多分・・・。
また、心臓に悪いシーズンがやってくる。
でも、その前に新しいセミフライを何本か巻き足さないとね。

支笏湖のセミフライダービー、興味のある方はこちらからどうぞ。
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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-23 21:16 | cicada fly | Comments(4)
<Vol.454> 一枚の桜の花びら
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週末の道東とは打って変わり、まるで季節の針を少し進めたかのような火曜日の午後。
空はどこまでも淡いブルーで、ちょっとした眩暈を覚えるぐらいに高い。そんな支笏湖の空に薄い雲がゆっくりと流れていった。
初夏と言ってもおかしくないぐらいの気温の高さで、僕は額に汗をかきながら95kmの標識のポイントに止めた車の横で分厚いネオプレーンのウェーダーに履きかえる。
国道沿いの新緑を湛えた樹木の葉と枝が僕の背後で強弱をつけながらカサカサと鳴り、僕には今日の支笏湖の湖面の様子が手に取るようにイメージ出来た。
気持ちの良い暖かい南寄りの強い風が吹いていたんだ。

湖面は思った以上に荒れていた。次から次へと打ち寄せる波音で、僕の耳はいつまでも包まれ続けた。風は日曜日の屈斜路湖ほどではないけれど、遮るものを知らない湖面の上では、やはり強かったし、初夏のような午後の日差しを浴びて、波打つ湖面はいっそうキラキラと輝いていた。

Bポイントでitoさんとコーヒーを飲む。
自分で淹れておきながらも、ほのかな苦味のある美味しいコーヒーだったと思う。不思議と焦燥感のようなものは微塵もなかったし、今日の午後はこの場所でゆっくり佇もうと思っていた。

Aポイントのステージ。
ジャンプロールでキャストしたスカンジナビアン・ヘッドは風に乗って気持ち良く飛んでいく。
相変わらず何も起こらないまま、ゆっくりとした午後の時間が流れていった。
時間と共に南寄りの風はいっそう強まり始める。

夕方、夕日が傾き始めた頃、午後itoさんがレインボーに出会ったというBポイントのステージに立つ。
Type3のティップをつないだスカンジナビアン・ヘッドをキャストしてはカウントダウン、そしてリトリーブを幾度となく繰り返した。夕刻の強い風を背中に感じながら。
「アッ」。思わずそんな声が出たと思う。
リトリーブしている左手に感じる不意に訪れた鱒からの電気的信号。
でも、それはそれ以上長く続くという事はなかった。

夕日はさらに傾き、オレンジ色のその斜陽の輝きをいっそう増していた。
そして僕が立っているステージの下の湖面に目をやると、1枚の桜の花びらが打ち寄せる波間をゆっくりと漂っていった。
桜ははかなく散り、やがて本当の初夏がやってくる。


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-22 21:47 | spey fishing | Comments(8)
<Vol.453> 荒れる屈斜路湖とRainbowの口元の古い傷
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「明日はダイアナに出会えるといいね」
土曜日の夜、今回は残念ながら都合で一緒に阿寒湖に佇めなかったABUさんからの電話。
確か、ABUさんは電話を切る最後にそう付け加えてくれたと思う。
期待がなかったわけじゃなかった。

アウルから戻ってきたakaさんからの予想もしなかった一言。
「Yunさん、外は雪が降っていたよ」
驚きもさることながら、それ以上に僕は日曜日の釣りが一体どうなるかということよりも、阿寒湖での一日を通した釣りの疲れの方が、どちらかというと僕の中で勝っていたのかもしれない。


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携帯電話でセットしたアラームがなる。
ゆっくりと僕の意識が深い眠りの深淵の底から、少しずつ目覚めていくのが分かる。
案の定、身体全身は鉛を埋め込んだかのように重く、固まった関節は動かす度に悲鳴を上げた。ゆっくりと慎重に身体を起こし、携帯のアラームを半覚醒の意識で消す。
明るくなった外をホテル・エメラルドの窓から見ると、そこには予想を越えた景色が僕の網膜に飛び込んできた。
強烈な雪混じりの風に、薄っすらと雪化粧を纏った白い風景。
季節は一晩で冬に逆戻りしていた。

車がホテル・エメラルドを後にして屈斜路湖に向かう峠道に差し掛かると、景色はさらに白一色に変わっていく。おまけに車が強烈な横風にあおられて揺れるのが分かる。圧雪アイスバーンの峠道をことさら慎重に走り、車がほんの少しでも横滑りする度に、助手席のakaさんと顔を見合わせた。そんな僕らのちょっとした不安の支えは、ホテルの前のローソンで買ったとびっきり甘くしたカフェラテだったのかもしれない。
車の外気温計は、すでに-2℃を表示していた。


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風は一向に弱まる気配はなかった。いや、それ以上に屈斜路湖に近づくにつれてさらに強まっていたように思う。でも、ここだけは違った。
オサッペの駐車スペースから湖畔へと続く湖畔の森の小道。
ここだけは風が穏やかで、名も知れない白い花が美しく小雨の中で控えめに咲いていた。


湖畔に出ると強烈なミゾレ混じりの横風に、白波の立つ荒れた屈斜路湖が僕らの目の前に広がる。
こんな天候でも、湖畔には釣人の姿。
僕にはロッドを振ることさえ躊躇われるような2月の島牧の海が二重写しのように映った。


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湖畔で見覚えのあるFFMに出会った。確か去年の10月にも出会った地元のFFM。
確かあの時もグッドサイズのレインボーをキャッチしていた彼にそっとラインシステムを聞いた覚えがある。
ウィンドカッターのミッドセクションはインターに、ティップはType8。
とにかく僕には印象的なラインシステムだったから忘れようにも忘れる事が出来なかった。
そんな彼にそっと尋ねる。
返ってきた答えはType6という控えめな言葉。
そんな彼が最後に付け足した「こんな荒れた日は、釣れるんですよ」という言葉に、ほんの少しだけ僕の中に明るい光が差したように思えた。


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強烈な横風を背中に受けながら、ズリズリと身体が前になぎ倒されそうになるのを踏ん張りながら、Type6のテッィプをつないだスカンジナビアンヘッドを、風に乗せてペリーポークで運ぶ。折り返したラインがいくら歪なかたちに曲がろうが、そんなことはお構いなしにラインは風に乗ってどこまでも飛んでいった。
土曜日の阿寒湖以上に状況は過酷で、みるみる体感温度は下がり、風の音が止む事がない。
ほとんど僕が寒さに耐えられる我慢の限界に近付いた頃だったかもしれない。
小刻みにゆっくりとリトリーブしている寒さで痺れを伴った指先に感じる、まるで根掛かりでもしたかのような、とびっきり重くてグゥワンとした鈍い衝撃。
左手でランニングラインを引くと同時にロッドを立てると、その鱒のゆっくりとした振幅の決して慌てる事はない落ち着き払った躍動感が僕の両手に伝わり始めた。
瞬時に鱒の大きさを想像する。寒さで顔が引きつりながら。
そして、いつの間にかソブリンの心地良い逆回転音も風の音に掻き消されてしまった。
akaさんの差し出してくれたネットに収まったのは、#8番のフックに巻いたビーズヘッドの黒いウーリーを咥えた55cmの屈斜路湖のレインボー。
もしかしたら、僕がこれまでに出会ったレインボーで一番大きなレインボーだったのかもしれない。その鱒の、湖水の色を映し出すかのような美しいグリーンバックとシルバーメタリックな体高のあるグラマーなボディにうっとりしながらフックを外そうとすると、彼女の口元には不釣合いなぐらい小さな僕のフライの横にもう一つ古い傷があった。
きっと別のFFMが以前キャッチしてリリースした鱒なのだろう。
彼女はその時よりも少しだけ大きくなって、次に僕のフライを咥えてくれたのかもしれない。
そう思いながら、そっと彼女を白波の立つ荒れた冷たい湖に戻した。
相変わらず、風はまるで台風の中ででも釣りをしているかのように吹き荒れていた。

そして僕の2日間に渡るWeekendの釣りは終わりを迎えた。


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                     photo by Mr.aka
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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-21 23:58 | spey fishing | Comments(12)
<Vol.452> 雨上がりの阿寒湖
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阿寒湖に、ほんの少しだけ突き出た桟橋が、雨に濡れて黒く光っていた。
5月のカレンダーは、すでに半ばをとっくに過ぎているというのに、
身を切るような冷たい風が山上湖には吹いている。
桟橋に係留された「あめます号」は波の上でユラユラと揺れ、さらに横の白鳥のかたちを模した足漕ぎボートが数隻、それにつられてまるでシンクロするように湖上で揺らめいていた。
湖畔沿いの樹木の葉が風に吹かれてカサカサと物悲しい音を立て、
阿寒湖の上には分厚い灰色の雲が垂れ込めている。
灰色に横たわる風景。

早朝の阿寒湖、それはやっぱり雨上がりそのものだった。


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総勢8名の釣りだった。
Mr.hige、Mr.shinya、Mr.aizawa、Mr.aka、Mr.ムラ、Mr.110-ken、Mr.ウーリー、そして僕。どちらかというと大勢での釣りは、あまり得意な方とはいえないけれど、それが許せてしまうのは阿寒湖の持つ懐の深さと同じく、友人達が持つどこか今日の釣りを楽しもうというゆとりのようなものがなせる業なのかもしれないと思う。
対岸に渡る渡船に乗り込みながら、今日の釣りがよい釣りになる事を願った。


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                    original photo by Mr.aka

ここはイシカラ。
雄阿寒岳が低く垂れ込めた厚い雲に覆われていて、その姿はほとんど窺い知ることが出来ない。麓には白く靄が立ち込め、より幻想的な世界をかもし出す。そんな姿を目にしながら、僕は1年前の阿寒湖での釣りを思い出していた。

湖面から突き出た葦の中をゆっくりと慎重に進む。冬の間湖一面に張っていた氷が落ちたばかりで、さらに前日からの雨で水温が下がった冷たい湖水に胸下まで立ち込み、14feetのロッドを振る。ラインはType2のヘッド。数投目でいきなりリトリーブしていたオレンジ色のランニングラインが「グゥン」と引き込まれ、オリ-ブのウーリーを咥えた阿寒湖のアメマスが暗いトーンの湖面から黄金色の塊のように飛び出してきた。


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1年振りに出会う阿寒湖のアメマス。
それはうっとりするほど眩く黄金色に輝いていたし、砲弾型のそのボディとピンと張ったヒレからは僕にその鱒たちが持つ野生の力強さを感じさせてくれる。
口元からフライをそっと外し、彼等が棲む冷たい湖へとリリースした。

相変わらず阿寒湖に吹く風はいっそう冷たく、僕の指先を5月の釣りとはとても思えないぐらい容赦なく痺れさせた。


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寒かった。この上なく寒かった。でも、それ以上にこの日の釣りが楽しかったことに間違いはなかった。
胸ポケットに入れてシワシワになった煙草を1本取り出し、オイルライターで火をつけ煙をふかしながら、友人達のキャストするラインの美しいループや力強い鱒とのファイトを横目で眺めつつ、僕もひたすらキャストを繰り返す。
そして時折り、寒さに震えながら胸ポケットからスキットルを取り出し、ほんの少しだけタリスカーを口に含んだ。胸の辺りがジワーっと熱くなるのを感じながら。


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ここの湖には、どれぐらい沢山のアメマス達が棲んでいるのだろうか。そう思わずにはいられないぐらい僕には十分沢山の黄金色のアメマスに出会えたし、満足のいく釣りだったと思う。
僕の鱒釣りは、どれだけその日を楽しめたかというのがテーマ。
それについては十分過ぎるほどの答えが返ってきていたし、もしかしたら有り余るほどだったのかもしれない。
そんな余韻に浸りながら、僕は指先が痺れ、指の関節が腫れぼったくなっているのを感じつつ、帰りの船に乗り込んだ。
冷たい風がいくら吹こうが、きっと僕の顔は寒さでこわばりながらも笑っていたんだと思う。


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-20 22:38 | fly fishing | Comments(14)
<Vol.451> Weekend
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フライボックスから溢れんばかりにフライも巻いた。
黒い安物のバッグに必要なタックルも一式詰め込んだ。
忘れ物はないはず。
きっと、多分・・・。

いくつもの深夜の峠を越えて、車は東へと走り、
ヘッドライトの照らす小さな明かりは、釣師の不安と期待をいっそう増幅させる。
きっと早朝には、朝靄に包まれた雨上がりの阿寒湖に辿り着くだろう。
1年ぶりに訪れる湖。久しぶりに顔を合わせる友人達との釣り。
静かな湖畔に佇みながら、そっと耳を傾けてみよう。
何かしら新鮮なものを耳にする事が出来ると思うから。

僕のWeekendの釣りは、もうすでに始まっている。
今年の阿寒湖、記憶に残る良い釣りになるといいのだけれども。

写真は、朱鞠内湖はイタリア半島の小さな湿原で見つけたヤチブキの花。
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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-17 23:43 | slow fishing | Comments(3)
<Vol.450> Lake Shikotsu Syndrome
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新緑の清々しいリーフ・グリーン。
エゾヤマザクラのほのかな淡いピンク。
道路沿いに咲くタンポポの力強いイエロー。
火曜日の午後、支笏湖へと続く曲がりくねった峠道には、春らしい色が散りばめられていた。

美笛の河口の駐車スペースに止めた車から降りる僕を迎えるのは、ホトトギスの囀り。
この上なく春らしい気配と匂いが、湖を取り巻く隅々にまで漂っている。
そして春の湖には、風もなく波もない。
どこまでも透かし見えるクリアーな湖水だけが果てしなく広がっているだけ。

美笛の河口で14feetのロッドを振り、トンネル下ではスペイラインを巻き込んだ控えめなゴールドのリールに取り替えた。

ほんの少しだけ風が吹き、湖面がいっせいにざわつく。
そしてほんの少しだけ期待という心の中に小さく書いた文字に明かりが灯る。

結局、僕のロッドが鱒の躍動感で極限まで曲がるということは、最後の最後までなかった。
でも、代わりに近くにいたシングルハンドのFFMに、幸運が訪れる。
離れた僕の耳にも聞こえてくる、水際で鱒の立てる力強い水飛沫。
51cmのレインボー、屈斜路湖ならぬルースニングで出会ったそうだ。
ステージの上から「おめでとう」と声を掛けた。

そして束の間の微風が止んだ。

鱒に出会える時もあれば、出会えない時もある。
でもなぜかここに佇みたいと思う。
そして何かを感じたい。
それが僕の"Lake Shikotsu Syndrome"


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-15 21:52 | fly fishing | Comments(8)
<Vol.449> カッコウの囀りとモスグリーンの湖
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早朝の湖は、カッコウのゆっくりとした囀りとヤマゲラの早いピッチで木をつつく乾いた音で包まれる。
それはまるで生き物達の目覚めの挨拶か何かのようでもあり、湖を取り巻く森の中にどこまでもそのサウンドは優しく響き渡っていったのだった。
5月とはいえ、まだ冬から目覚めたばかりの道北の湖には、ピリッと肌寒い冷え切った風が吹いている。
僕は大きく一つだけ湖への挨拶代わりに深く息をした。


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土曜日の早朝、5月1日に解禁になったばかりの朱鞠内湖を訪れた。
旭川から車でさらに北上、100kmほど走った所に位置する北海道最大の人造湖。
戦前、戦中の悲しい歴史を内包して出来たこの湖は、フィヨルドのような入り組んだ地形で佇み、湖を囲む針葉樹の森と白樺林は、オフホワイトとフォレスト・グリーンの美しいコントラストを描く。
この日も内なる悲しみを奥底に秘めながら、まるで北欧のような美しい景色で僕らを迎えてくれた。


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早朝は減水した取水崎に入った。
遠くの空に一羽の猛禽類の大きな鳥がゆっくりと旋回しながら優雅に飛ぶのを眺めながら、
Type3のティップの先には3Xのリーダー、その先にはこの湖に棲む鱒への想いを込めて巻いたオリーブカラーのワカサギを模したゾンカーを結んだ。そして、スカンジナビアン・ヘッドをスペイキャストでシュートする。
何度も何度も鱒が回遊してくるのを願ってキャストを繰り返す。
そしてメリハリをつけてリトリーブ。
想いを込めて巻いたフライをいくつもいくつもロストした。隙間の空いたシルバーのホイットレーを開ける度に、その間隙に溜息をつき涙する。それぐらいモスグリーンの湖水の下には大きな石や切り株がゴロゴロしているのだ。
3Xのリーダーは新しいフライに結び直す度に、悲しくなるぐらい短くなっていった。
Type3とType1、僕は幾度となくティップを交換する。

何度か湖面がザワつくのを見た。きっとワカサギが鱒に追われているのだろう。
否応なしに期待という小さな明かりが灯る。
結局、大きなイトウには出会えなかったけれど、久しぶりに朱鞠内湖の小さなアメマスが僕のフライを見つけてくれた。
銀毛の強く出たアメマスで、朝の食事が終わったばかりなのか、白いお腹がプクっと膨らんでいる。もう少し大きくなっったらまた出会いたいと思いながら、モスグリーンの湖水のそっと戻した。


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漁協のナカノさんのアドバイスもあり、初めて歩いてイタリア半島というところを訪れた。
減水して剥き出しになった湖底の泥が乾いた大地と朽ち果てた切り株。
すべてが乾いた黄土色のマッドカラー一色だった。
一瞬、水が干乾びた別の惑星にでも迷い込んだかのような錯覚を覚える。
干乾びたワカサギ達の亡骸、ぬかるんだ泥、流れ込む雪解け水の沢。
やがてここも1、2週間で湖に沈み、そして緑でおおわれるのだろう。

数日前、ここで大きなイトウと釣り人が出会ったという僕らを嬉しくさせる朗報は、やはり朗報でしかなく、僕らに幸運が巡ってくる事はなかった。
そして僕をドキっとさせるような、リトリーブするフライをひったくるバイトの主は、やはりワカサギを飽食してこの上なくファットなウグイだった。

北海道の中でも豪雪地帯に位置する朱鞠内湖。
厳しい冬から目覚めたばかりの湖水は5月といえどもまだまだ身を切るように冷たい。
モスグリーンの湖水は、午後になると風が吹き、さらにその色を強めたかのように思えた。
秋が深まる頃、また訪れてみようと思う。


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<私見>
最近、湖のシューティングスペイをやっていて思う事がある。
それは、どうしても次のキャストのことを考えて、ヘッドがトップガイドを通過して、ややもするとすぐ次のキャストに移ってしまう事。
考えてみれば、その時点でフライは自分よりも少なくとも10m以上は先にあることになる。
もちろんウィンドカッターのようなショート・ベリーのスペイラインよりもリトリーブ出来る距離は長くなったと思うのだけれど、それでも、やはりトップガイドをヘッドとランニングラインの繋ぎ目が通過してすぐにリフトからキャストに移るのはやっぱり問題があるように思っている。せっかく鱒がフライを追いかけてきていても、トップガイドからフライまでまだまだ距離がある時点で次のキャストに移っていては、やはり出会うチャンスを自分でふいにしているように思えてならない。
朱鞠内湖のように手前でそれもルアーならピックアップ寸前で鱒がバイトしてくる事もあるぐらいだから、やはりシューティングスペイでもしっかり最後までリトリーブすることが重要なように思っている。
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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-13 18:07 | spey fishing | Comments(6)