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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2006年 05月 ( 16 )   > この月の画像一覧
<Vol.274>立てなかったstage
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5月の最後の火曜日の午後、いつものように静寂に包まれた雨上がりの支笏湖の湖畔に佇んだ。それも、今年初めてのトンネル下に。だが、一つだけいつもと違う事がある。それは右手にスペイ・ロッドを携えている事かな。

それにしても不思議と気持ちが良いのである。ほどよい湿度を保った身体に纏わりつくような空気には雨上がりの湖畔の森から運ばれてくる甘酸っぱい匂いが含まれていたし、なぜかしら生命感に溢れる匂いのように感じられた。確かに水面には多くのテレストリアルが浮かんでいたけれど、期待していたエゾ春ゼミは見つけられなかったし、時々静かな湖面に小さなライズリングがポワーン、ポワーンと優しく広がっているだけだった。
支笏湖の水位は冬の間に降った雪が多かったせいだろうか、去年の今頃と比べて10~20cmほど高いようである。おかげで、いつものお気に入りの大岩にはよじ登る事が出来なかったし、奥のワンドの角の岩はすっかり水面下に消えていた。こんな事は支笏湖に通い始めて初めてのこと。仕方なしに何とか登れそうな苔生した湖面に小さく突き出した小岩を見つけて、それに登る。バックスペースはほとんどない。
リールからペールグリーンのスペイラインを引き出し、いったんスネークロールで左側の湖岸沿いにラインを伸ばしたあと、シングルスペイで前方にキャスト。なんとか20yd位は飛んでいるだろうか。静かな湖面にユラユラと何事もなかったかのようにセミフライが浮かんでいる。向こうの方で静かなライズリングが、まるで水滴を垂らしたようにポワーン、ポワーンとひろがっていた。でも、僕のプラスティック製のフライボックスの中には古いのと新しいのが入り混じったセミフライしか入っていない。せめてカディスぐらいはフライボックスに忍ばせておくんだったとチョピリ後悔した。

時々釣人ならば誰しもドキッとするような鱒の立てる水音が響いてくる。慌てて目をやると大きな波紋が岸際で広がっていた。そんな事が少なくとも3回はあったかな。でも相変わらず僕のセミフライは浮かんだまま。立てなかったstage(大岩)を横目に見ながら、今年も宜しくと心の中でポツリと呟いた。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-30 22:23 | spey fishing | Comments(8)
<Vol.273>朱鞠内湖・・・イトウの背中
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しばらくぶりに朱鞠内湖で野性味溢れる幅の広いイトウの大きな背中を見たこと

さすがに土曜の夜はちょっと疲れていた。真夏のような日差しの下での運動会、今でも僕の両腕と顔はヒリヒリと赤く日に焼けている。夕方から急に風が強くなった。まるでちょっとした台風並にである。それは夜通しおさまることはなく、夜なって日曜日はさてどうしたものかと僕は頭を悩ませていた。本当は積丹方面の海にサクラマスに出会いに行こうと思っていた。実はまだ頭の片隅に薄っすらと消えないで残っていたから。しかしこの風である。随分と迷った挙句、午前中はなんとか天気が持ちそうな朱鞠内湖を選んだ。
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真夜中のハイウェイを北を目指して制限速度でひたすら走った。ひとりの時のBGMはなぜかNHKの「ラジオ深夜便」。スピーカーからは古いシャンソンが流れてきた。時々強い横風で車が揺れるのがはっきりと分かる。風は本当に大丈夫だろうかという僕の不安をよそに、夜が白々と明けはじめて朱鞠内湖に近づく頃には、風は嘘のように穏やかだった。

十数年朱鞠内湖に通っていて、初めて前浜で釣りをした。不思議な事だけれど、なぜかここにはこれまで足が向かなかった。お気に入りの取水崎が満水で立ち込めないというから仕方なくここに来た訳だけれど、湖岸に佇んでその理由がはっきりと分かった。ここでは多くの人工のものが僕の視界に飛び込んでくるのだ。車、ボート、遊覧船、公衆トイレ、建造物といったありとあらゆるもの。期待していたものが少しだけ期待外れだった時のような気分になりながらも、キャンプ場の奥の森の中から聞えるカッコウの囀りを耳にしながら、やっと手もとに届いた14feetのロッドをセットした。

「ガツン」。オレンジのフラットビームをリトリーブしている左手に強い衝撃を感じた。朝から何度も、ちょうどタイプ2のヘッドがトップガイドを通り抜けるちょっと前で根掛りするのである。昨日の夜、出発前に急いで巻いた5本のオリ-ブゾンカーの内2本をすでに同じ場所でロストしている。今回も根掛りかと思いロッドをあおるといきなりグングンとロッドティップが湖面に凄い力で引き込まれた。その時点で僕はイトウだと確信した。レインボーのような金属的で鋭角的な躍動感とは違う重厚で地を這うようなトルクフルな躍動感。久しぶりに出会うイトウのファイトを堪能した。2度目のランディングでやっとネットインしたのは朱鞠内湖の61cmのイトウ。人でいえば中学生か高校生か。その幅の広い野性味溢れる背中を僕の目にしっかりと焼き付けて、ゆっくりと五月の湖に戻っていった。ふと気が付くと、湖面の上を吹く風が少し強くなり始めていた。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-28 20:40 | fly fishing | Comments(32)
<Vol.272>cicada fly 2006
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リアルに見えるものが鱒に好まれるかどうかなんて、当の鱒に尋ねてみないと真相は分からない。でも、多分僕が思うにシルエットが重要なポイントなんじゃないかと思う。

今年もエキサイティングなセミフライのシーズンがやってくる。去年はオーソドックスなディア・ヘア・パターン(いろんなカラーのディア・ヘアを切り出してブレンドしたのがちょっとしたささやかな遊び心かな・・・)でセミフライを巻いてみたけれど、今年はちょっと試しにフォーム・パターン、それも僕としてはかなりリアルな方向性を目指したお手軽パターンで巻いてみた。

(1) フック(僕の場合はがまかつのB10S,#4)にスレッドで下巻きをして、ベンド近くに梱包用の薄い発砲フォームで1cmぐらいの幅に自分で切った短冊状のものを固定する。
(2) さらに横幅をつける為にリアル・フォーム(L)をシャンクの両サイドに取り付ける。
(3) (1)で固定した短冊状の発砲フォームをベンドからアイ方向に向かって巻いていく。このときボディの厚さを持たせるために、シャンクの上を何回も往復するのだけれども、時には発砲ホームを捻ったりしてみるとギュッと締まって、そこがセミの体節のように見えたりして良い感じになる。
(4) アイのところでハーフ・ヒッチ。一見大きな蛾の白いさなぎの様である。
(5) ソフト瞬間をこの白いさなぎの上にたっぷりと塗りこんで指で馴染ませる。
(6) 少し固まり始めたところで、シザースでセミのボディの形をイメージして大まかに切る。あとは時々ソフト瞬間を足りないところに補充して指でゆっくりと形を整える。
(7) ここからが問題。少し乾いたところで、セミのお腹の色をイメージしながら油性のマジック(オレンジ、ブラウン、グリーン、パープル、ブラックなど)で好みの色に仕上げていく。
(8) 少し乾いたら、補強の為にもう一度ソフト瞬間で薄くコーティング。くれぐれも普通の瞬間接着剤を使うと固くなってしまうのでご注意を。
(9) CDCを2枚、セミの羽の形にシザースで切っておく。
(10) (8)のセミのボディにニードルでサイドからアイ方向に角度をつけてCDCの根元が入るように穴をあける。そしてそこに根元に少しだけ普通の瞬間接着剤を垂らしたCDCを差し込んで出来上がり。

こだわる人はレッグやアイを取り付けても面白いかもしれないけれど、面倒臭がり屋の僕にはちょっと無理かな。

取り敢えず、4本巻いてみたけれど、どれもそれぞれ個性があって面白い。でも、いちおうオーソドックスなディア・ヘア・パターンも巻いておこうと思っている。
ちなみに、このフライを巻くと指がソフト瞬間ですっかりコーティングされてしまうのでご注意あれ。

今年も友人達が開く予定の支笏湖のセミフライダービーに参加してみようと思っている。去年と同様に、また良い出会いがあると良いのだが・・・。それに、スペイでセミフライという手もあるしね。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-25 21:28 | cicada fly | Comments(16)
<Vol.271>5月の雨
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5月の雨。
この季節の冷たいけれどどことなく優しさの漂う雨に包まれた支笏湖はなぜか好きだ。不思議と湖畔の新緑が鮮やかに映えるからだろうか。それとも天から降り注ぐ小さな水滴が鏡のような湖面一杯に小さな花を咲かせて、その雨音がそっと僕の身体を包み込むからだろうか。いずれにせよ、エッジが取れてほのかに丸みを帯びたシルエットの支笏湖の風景が僕の目の前に広がっていた。まるで柔らかいモノトーンの世界のように・・・・・。

静かな湖畔から少し離れた沈み岩の上に立って、ダブルハンドのロッドを優しく振ったけれど、なぜか波一つない鏡のような湖面の上に、まるで美しい絵を研ぎ澄まされたナイフでスーッと力を入れずに切るかのように、フライとラインを結ぶ1本の線を無造作に置くのが少し躊躇われた。

相変わらず、僕の頭の中ではまだ阿寒湖モードが抜けきらないようだ。ついついリトリーブしている左手に鱒からの何らかのリアクションを期待してしまっている。ここは支笏湖なんだと何度も自分に言い聞かせた。
少しずつ僕がいつもの支笏湖の感覚を取り戻し始めた頃、また、5月の優しい雨が静かな湖面を被いはじめた。
そう、僕が今佇んでいるのは支笏湖そのものなのである。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-23 21:54 | fly fishing | Comments(6)
<Vol.270>阿寒湖の長い一日
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「あと5回だけ、いや3回だけキャストしたら・・・・・」
そんなフレーズが何度僕の頭の中で浮かび上がっては跡形もなく消えていっただろうか。でも、なぜかキャストをやめる事が出来なかった。まるで決して満たされるということがない心の中の何物かに突き動かされるかのようにである。今日という一日はそんな果て無き欲望のなすがままでいようと密かに思った。
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金曜の夕方からシトシトと降り始めた雨は、僕が札幌を経つ頃も降り止むことはなく、阿寒湖までは雨の中のロングドライブとなった。天気予報では土曜の午前中は雨の予報である。しかし予想に反して僕が阿寒湖の湖畔に車を停める頃には、雨は少しずつ低い雲の流れと共に過ぎ去っていった。友人達との待ち合わせの時間までには少し時間があったので、大島前まで車を走らせる。車を降りて湖畔の森の間を抜けると、そこには静寂さと雨上がりの森の匂い、そして野鳥の囀りに包まれた4年ぶりに目にする阿寒湖がひっそりと佇んでいた。
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午前中は15feet#10番のダブルハンドのロッドで臨んだ。ややオーバースペックのように思えたが、なぜか無性にダブルハンドのロッドが振りたかったのだ。風の収まったオンネナイのワンドは波一つない鏡のような湖面の様相を呈していて、まだ湖は深い眠りから覚めていないようだった。時々阿寒湖を揺り起こすかのようにアメマスの立てる水の音色が周りの静寂を切り裂いた。目に前にそびえる雄阿寒岳に低くかかった雲が頂上に吹く風に吹き流されている。太陽が頭上に昇る頃には、風が吹く事が予想された。
「ググゥ」と強い鱒の躍動感をリトリーブしている左手に感じたのは、ロッドを振りはじめてかなりの時間が経ってから。鱒の気配はプンプンと限りなくするのだけれど、ショートバイトにやきもきさせられて、「アッ」とか「ウッ」という感嘆符しか僕の口から出なかったのだ。それでも4年ぶりに出会う阿寒湖のアメマスはやはり4年前に出会った時と同じように独特な黄金色にその全身を染まらせていた。
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予想通り太陽が昇って抜けるような青空が阿寒湖を被い始めると強い風が吹き始めた。波に揉まれて湖にディープウェーディングしていても楽しいの一言であり、時間はあっという間に過ぎ去っていってしまう。午後からはシングルハンドのロッドに持ち替えてニヤニヤしながらひたすらロッドを振り続けた。途中から出会ったアメマスの数を数えるのがバカらしくなってきた。もちろん同行した友人達は僕よりもたくさんのアメマスに出会っているのだけれど、僕は僕にとって十分過ぎるほどのアメマスに出会ったような気がしてならなかったから。でもしかしである。それでもロッドを振り続ける事を止められなかった。夕方5時に帰りの船が迎えに来るまで、つまり強制的に今日の釣りが終わりになるまでである。そして、阿寒湖での長い一日が心地良い疲労感と高揚感に包まれて終わりを告げた。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-22 20:41 | fly fishing | Comments(17)
<Vol.269>ST.SEBASTIAANと大きな鱒
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ダイニングに通じるドアを開けると、いつもの食卓の上に敷かれた赤のテーブルクロスの上には短いローソクが去年よりも1本増えたバースデーケーキが置かれていて、夕暮れの青い光が窓から差し込む中、ろうそくの火が部屋の中でユラユラと揺れていた。嬉しい事に先日、家族がささやかに僕のバースデーを祝ってくれたのだった。

この日のために取って置いたわけではないけれど、以前僕の連れ合いが東急ハンズで開かれていたベルギービールフェアで買ってきてくれた3本のベルギービール。その最後のいかにも高級品ぽい陶器に入ったビールの栓を開けてみた。

「ST.SEBASTIAAN  セント・セバスチャン」というビールだ。
裏のラベルを参照するならば、
「上面発酵で作られるスペシャルエール。色はオレンジ色がかった明るい金色。甘い柑橘系の香り、シャープなキレ味が食欲をそそる辛口タイプの特級品。スターケンズはベルギー北部、オランダ国境ぎわにある小さな村メールで、約300年の歴史と伝統を持つ醸造所。「セント・セバスチャン」はスターケンズ醸造所を見守る守護聖人の名前。ユニークな陶器の瓶と僧侶のラベルで、世界中で人気。」と書かれている。
グラスに注いだビールを一口飲んで、僕は後悔した。もちろんそのビールは何の申し分もなく美味しかったんだけれど、家族がほんのささやかだけれど僕のバースデーを祝ってくれて嬉しかったものだから、そっちの方が印象深くて、取っておきのベルギービールの味がなんとなく印象に薄いのだ。実はこれを書いている今でもはっきりと味が思い出せないでいるぐらいだから・・・。やっぱり楽しいことや楽しみは一つだけの方が良かったのかもしれないと、ちょっと欲張った事を後悔した。

家族から貰ったバースデーカード。不思議な事にカードにはそれぞれ僕のイラストが書かれていて、どういうわけか僕のイラストには共通点が見うけられた。大きなハットを被って眼鏡をかけて髭を生やしている僕。もちろん手にはフライロッド。そしてラインの先には僕のからだよりも何倍も大きな鱒が描かれているのだった。思わず吹きだしてしまいそうになった。家族にとって僕がどんな風に映っているかは大方予想がついていたけれど、これほどまでに共通しているとは。それにしても、いくら僕が大きな鱒好きだといっても、これはちょっと鱒を大きく描き過ぎなのである。

今日のBGM:J.S.BACH/CANTATAS BWV 4・56・82
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-18 19:47 | belgian beer | Comments(26)
<Vol.268>slowly
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まるで初夏を思い起こさせるような日差しの強い午後、支笏湖に注ぐオコタンペ川のインレットに佇んだ。

キラキラと小波の上をまるで小さなガラスの破片を散りばめたようにきらめく太陽の光。湖面の上を優しくそよぐ風。それに遠くで聞える名も知れぬ野鳥の楽しげな声。辺りは静けさで溢れていた。

雪の残った山から流れ出てくる川の水はかなり冷たいらしく、ネオプレーンのウェーダー越しにもその冷たさが伝わってくる。2時間も経たない内に僕のブーツの中の足先はその冷たさで悲鳴を上げ始めた。

湖畔の大きな石に腰掛けて煙草に火を点けた。紫色の白い煙が僕の2本の指の間から一筋の線になって、まるで何も起こらない平和な時間のようにゆっくりと流れていき、そして周りの風景に柔らかく溶け込んでいった。

今日のBGM:JOAO GILBERTO/AMOROSO/BRASIL
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-16 18:50 | fly fishing | Comments(10)
<Vol.267>antenna
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薄い被膜で包まれたような支笏湖、おまけに風がやたらめっぽう強い。泊まりの仕事の疲れだろうか、僕の感覚も今日のうす曇りの天気のように薄い1枚の膜で被われたように鈍く感じられた。

ヒクヒクと利く僕の鼻も、今日ばかりは安物のラジオのアンテナのように感度が鈍い。NHKですらチューニング出来ないぐらいだ。でも、さっき湖畔に降りがけに見たシダの鮮やかで妖艶なグリーンには、ちょっとドキッとさせたれた。
久しぶりにシングル・ハンドのロッドを手にしたけれど、不思議なほどに湖面に鱒の気配は感じられない。相変わらず、気まぐれに吹く強い風がグルグルと僕の周りを回っていて、時間の感覚もそれにつられて鈍くなっていた。

ここは、River Airport。文字通り空港のそばを流れるstreamである。風の中を舞う雲雀の囀りを耳にしながら、低番手のスペイ・ロッドを振った。それにしても長閑なのである。こういう流れも嫌いではない。小さな鮭稚魚が何匹か岸際を泳いでいた。一度だけ大きな鱒の立てる波紋を見た。一瞬、僕の中のアンテナの感度が良くなりそうになったけれど、すぐにノイズに掻き消されてしまった。風が、また一段と強く吹き出した。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-13 23:38 | fly fishing | Comments(2)
<Vol.266>6年目の桜
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小さな庭に植えた桜の木。
去年は初めて、それも控えめにたったの4輪、ほんの少しばかりの花を咲かせた。
そして今年。
気が付くと、いつのまにか数え切れないぐらいの薄いピンクの花を咲かせていたのだった。

この花が散ってしばらくすると、支笏湖にもセミ・フライのシーズンがやってくる。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-11 21:29 | 雑記 | Comments(6)
<Vol.265>message
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何かしらのメッセージ。時にはしっかりと相手に伝わらない事があるけれど、これほどタイミングのピッタリ合ったメッセージはないと思った。

"Tape your joints"

朝、出掛けにショップに持っていこうと手にしたグリーンの塗装の施されたアルミのロッドケース。そこに貼ってあったシールの中のメッセージが僕の目に飛び込んできたのであった。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-05-10 20:56 | slow fishing | Comments(4)