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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2006年 04月 ( 15 )   > この月の画像一覧
<Vol.258>fatigue・・・オレンジの香りと共に
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とてつもなく重くて粘度の高い疲労の海から僕がやっとの事で目が覚めると、時計の針はすでに午後を回っていた。それから、鉛の塊のような自分の体が自分のものになるまでにさらに1時間以上もの時が流れるのを必要とした。きっと昨日の寝不足のからだで行った釣りの疲れとススキノ・リバーでの楽しい会話、それと、まるで会話を弾ませる潤滑油のようなギネス・ビールとシングル・モルトの悪戯なのかもしれない。
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東京から来た友人は楽しめただろうか。

はっきりと書いておこう。昨日の島牧はまるで遅い北海道の桜の花が一斉に咲き始めたがるような絶好の好天にもかかわらず、釣り人には厳しかったのだ。心地良い春の陽気は何一つ僕らに味方しなかった。だが、それでも良いのである。雲雀の舞い唄(フライト・ソング)と打ち寄せる波の音、それに島牧を流れる優しい春の潮風を感じながら、僕らは僕らのペースで釣りにまつわる事を少しばかりのアルコールとほろ苦いエスプレッソの香りと共にトータル的に楽しんだ。追記しておこう。相変わらずABU氏の差し入れには驚かされる。クリームチーズと生ハム、それにガーリック・バターのフランスパン。絶妙な取り合わせ。まるでちょっとしたピクニックにでも来たような幸せな気分にさせられたのである。あとは極上のぶどう酒さえあれば・・・。

「ジャンプ、ジャンプ、ジャンプ」
波飛沫の舞う島牧の岩場で果敢にダブルハンドのロッドを振り続ける東京の友人の向こうで、銀鱗を纏ったシルバーメタリックの大きなサクラマスが、まるでイルカかトビウオのように優雅に何度も跳躍した。しかしそれっきり。それっきりなのである。少しずつ満ち始めてきた潮と共に僕らが島牧を離れる時間も近づいてきたのであった。オレンジの香りと共に。
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今日のBGM:V.A./totally wired in dub
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-30 21:27 | fly fishing | Comments(10)
<Vol.257>splash
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「ピシャ」
ビーズヘッドのオリーブ・ウーリーをくわえた支笏湖のアメマス。そんなアメマスの冬の間でしっかりとたくましく発達した尾鰭でドキッとするぐらい冷たい水飛沫をかけられてしまった。
「Splash!」
そんな僕はちょっと苦笑いなのである。


今日のBGM:SWANS/LOVE WILL TEAR US APART
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-27 21:12 | slow fishing | Comments(8)
<Vol.256>frozen rain
ミゾレのような凍った雨が降る中、美笛の河口で数匹のアメマスと戯れたこと
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どんよりと低く垂れ込めた厚い雲に、時々思い出したかのようにパラパラと降りだすミゾレのような凍った雨。こういう釣人ならばうんざりするような天気が実は好きだったりする。もちろんどこまでも抜けるようなコバルト・ブルーの青空に、湖底の地形が手に取るように分かるような天気も好きである。おそらくそんな日は、絶好の釣り日和になって鱒が釣れようが釣れなかろうが、のんびりと湖畔に佇んでゆっくりと時間を過ごせるのだろう。でも、なぜか僕はうんざりするような天気の方が鱒に出会えそうな気がするのである。不思議なものである。
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午後の美笛の河口には、誰一人いなかった。むなしい気がする訳でもないし、かといってさみしい訳でもない。ただひとりぼっちだっただけなのだ。また、パラパラとミゾレのような凍った雨が降り始めて、シャンパン・ゴールドのリールの上に小さな水滴がたくさん浮かび上がっていた。そしてそれは静かに流れていくのだった。
ひとりで釣りの準備をしていると、不思議な事だけれど、なぜか鱒がいる匂いがした。どこかで嗅いだ事のある匂いである。そうだ、6月の渚滑川の川原でよく感じる匂いなのだと思い出した。でも、きっとそれは鱒のいる匂いじゃないんだと思う。僕が思うに、きっとそれは乾いた石にミゾレのような凍った雨があたって微かに漂う匂いなんだろう。そう思うと、自分勝手な思い込みに少しだけ照れくさくなってしまった。
前日の夜に2本だけ巻いたパープルのセブラカラーのゾンカー(ボディはピーコック・カラーのクリスタル・シェニール)。そんなフライに支笏湖のアメマスが数匹戯れてくれた。もしかしたらアメマス達も産卵の為に河口に集まっているのかもしれない。オリーブともブラウンとも言えない不思議な色の背中に散りばめられた小さな白い斑点を見ていると、なぜかさっきまで降っていたミゾレのような凍った雨が思い出された。まさしくそれは、「frozen rain」。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-26 00:56 | fly fishing | Comments(2)
<Vol.255>2本目のDerek Brown
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僕はDerek Brownという男のことをよく知らない。ただ唯一知っていることは、彼がスコットランドのスペイ・キャスターだということと、その彼がウィンストンのスペイロッドを過去に監修した事があるということ、そしてカタログで見た"Derek Brown Favorite"と彼の名前が冠されたウィンストン・グリーンのロッドがメチャメチャ美しかったというぐらいだろうか。不思議な事だけれど、なぜかDerek Brownという名前が僕の記憶の片隅で、まるでボールペンで書いた文字が消しゴムでいくら消しても消えないように、薄っすらと浮かび上がり続けていたのだ。
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                  original photo by Mr.SHU
いつの間にか、そのロッドはウィンストンのカタログから跡形もなく消え去っていた。そう、僕がスペイキャストに興味を持ち始めて、何とか手に入れたいと思った時にはである。軽さを追求するといったロッドの進化の流れにそぐわなかったのだろうか。それともアクションの問題なのだろうか。その理由は皆目見当がつかない。不思議なもので、そうなるとますます時代の流れに取り残された美しいロッドに興味が湧いてきた。

一期一会という言葉が僕の伝えたい事にピッタリ合う言葉かどうかはわからない。でも、その言葉しか僕の頭の中には思い浮かばなかった。友人とのメールのやり取りの中から偶然にもオークションで見かけてしまった未使用のDerek Brown Favorite、15feet、#8/9。迷いに迷った挙句、とうとう手に入れてしまった。次はいつ出会えるか分からないという不安が、もしかしたら僕を突き動かしてしまったのかもしれない。
これが僕の2本目のDerek Brownの話。つまり、たわいない話なのである。
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                 original photo by Mr.ABU
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-24 22:45 | slow fishing | Comments(6)
<Vol.254>黒い鱒
島牧の海で強い風と押し寄せる波に悩まされ、蒼い支笏湖でひときわ際立つ黒い鱒の跳躍を見たこと。

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それにしても耐え難い強い風なのである。おそらく何一つ遮るものを知らない島牧の強い風は容赦なく僕らに吹きつける。おまけに遠浅の海のせいだろう。波足の長い波は表層を流れるタイプ1のブルーのラインとその先の鮭稚魚フライを揉みくちゃにする。僕は溜め息まじりにラインバスケットからはみ出た黄色のランニングラインを回収するしかなかった。それでも、20回ぐらいは無謀なキャストを繰り返しただろうか。正確な数字なんて覚えていない。でも、きっと20回目ぐらいには今日の島牧での釣りの終止符を打ったんだろうと思う。
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いくつかのトンネルをくぐり、小さな峠を越えて支笏湖に向かった。そんな車の中でABUさんが僕に見せてくれた千走川の海岸に打ち寄せられた小くて細くて不釣合いなぐらいに大きな目が印象的な鮭稚魚の事が頭から離れなかった。何故だろうか。そんなことを考えている自分もまた不思議な感じがした。
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あお。青。蒼。おまけにブルーなのである。
その身が切れるぐらい冷たい青い湖水を湛えた支笏湖の空は、島牧の重鈍な厚い雲に覆われた空とはうって変わって見渡す限り晴れ渡っていて、柔らかい春の日差しが湖畔を歩く僕らを柔らかく包み込む。美笛の河口に佇んだ。相変わらず右背後から強い風が間欠的に吹きつけているけれど、それはなぜか柔らかい日差しに溶け込んでいたように思えた。

5回目のゆっくりとしたリトリーブの最中だっただろうか。タイプ3のヘッドの先に違和感を感じた。次のリトリーブで「グゥン」。逆光のせいだろうか。それとも偏光レンズのせいだろうか。突如青い支笏湖の湖水が割れ、予想とはかけ離れたところで黒い鱒が跳躍した。「黒い鱒」。少なくとも僕にはそれが黒い鱒に見えたのである。
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バーブレスのフックに、いつバレるだろうかと冷や冷やしながらも無事にランディング出来たのは久しぶりに出会う48cmの支笏湖のニジマス。でも、その鱒はいつものシルバーメタリックな印象とはかけ離れたくすんだサビ色をお腹の辺りに纏っていた。きっと産卵に参加した鱒なんだろう。少しばかり申し訳ない気分を感じながら美笛の川の冷たい流れの中にその鱒をそっと戻した。キラキラと水面に反射する春の日差しを感じながら。
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今日のBGM:BENNY GOODMAN/SING,SING,SING
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-23 13:01 | fly fishing | Comments(18)
<Vol.253>spiral cosmos
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                 orignal photo by Mr.yamazaki

友人から送られてきた大きなアメマスの画像。その鱒のエラ蓋に描かれた白い斑点の配列に何故かしら宇宙を感じたこと。

まるで深淵の海底に引き込まれていきそうなぐらい深くて真っ黒な夜空。まるでどこまで行っても果てなどないように思えてくる。でも目が少しずつその暗闇に慣れ始めると、これでもかと言うぐらいの無数の星達が頭上に出現した。
恥ずかしながら、僕は知らなかった。夜空にかかる天の川というものが僕達が住む銀河を内側から見たものだということを。上から見るとらせん状、いや渦巻状に見える銀河。その内側の太陽系の地球から銀河を見ると、天の川のように帯状になった星の塊のように見えるのだと名寄に住んで天文台に勤めている友人から聞くまでは。
何故かしら、凄いスピードで膨張しながら、らせん状に広がる宇宙の不思議なのである。
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                   original photo by Mr.kurisu
友人から送られてきた大きなアメマスの画像、確か70cmは超えていたはずだと思う、その白い斑点の配列に僕は目を奪われた。ドーナツ状の白くて大きな斑点だけでは飽き足らず、エラ蓋にまで描かれた虫喰い状の白い斑点、そしてそれはまるでアメマスのエラ蓋の真ん中を中心としてらせん状に広がっている様に見えたのである。不思議とそこに宇宙を感じた。
"BIG BANG"。宇宙誕生論については詳しくはないけれど、膨大なエネルギーを秘めて膨張する宇宙。きっと友人が出会ったこの島牧の大きなアメマスも、宇宙の膨張と同じ様に急激に島牧の内に秘めたるエネルギーを内包して肥大化したのだろうか。"spiral cosmos"、不思議とそんな言葉が僕の頭の中にふっと浮かび上がった。
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                   original photo by Mr.kurisu
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-20 19:30 | slow fishing | Comments(18)
<Vol.252>shooting・spey
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午後の支笏湖線でグリーンのold911(ナロータイプ)の魅惑のヒップをじっくり眺めたあと、早春の支笏湖でシューティング・スペイの練習をしたこと・・・開幕

目の前を柔らかい曲線を描いたグリーンのヒップがスーッと横に流れていく。おそらく70年代のポルシェ911、ナロータイプだと思う。メッキが施された控えめなシルバーのバンパーが時代を物語っている。しばらく左右に流れるグリーンの軌跡をうっとりと眺めていた。

今年になって初めて訪れる早春の支笏湖。湖水の青さがドキッとするぐらい印象的な、そこに佇む湖は、相変わらず自分自身の心臓の鼓動が聞えてきそうなぐらい、静寂さに包まれていた。大きな倒木に打ち寄せる小さな波音と背後から少し不規則だけれどもそよぐ風音、そんな微弱な躍動感だけが、この湖が生きている事を僕に知らせてくれる。

#8番のセミ・ダブルのロッドでシューティング・スペイ。今年はこれに習熟したいと思っている。支笏湖はハイ・シーズンになって水位が上がると、バック・スペースが十分に取れないポイントが多くなるから、きっと面白い釣りが出来るはずだ。もちろん、ファスト・アクションの#6番ロッドの出番も忘れてはいない。なにせこのロッドがこの湖では僕のメイン・ロッドだからね。

それにしてもである。相変わらずキャスティングが目も当てられないくらいにヘタなのである。バシャバシャと水面ばかりを荒らしてしまい、気の利いた鱒が近くにいたって、これならきっと驚いて逃げて行ってしまうに違いない。呻き声にも似た溜め息ばかりを吐いていると、いつの間にか左手のリストと背中の辺りが痛くなってきた。悲しいぐらいに無用な力が入っているのである。

それでも、美笛の河口の沖合いで小さなライズを二度だけ見た。それが唯一の僕と支笏湖の鱒とを結ぶいつ切れてもおかしくない細い糸のように思えたのであった。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-18 21:43 | 私的北海道のスペイ考 | Comments(10)
<Vol.251>感謝、そしてそれは通過点でもあったりするわけで・・・
利別の海岸でお目当てのサクラマスとすれ違い、島牧の海で一年振りに大きくて太ったアメマスに出会う。
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それにしても、途方もなくというか果てしなく広がる砂浜なのである。一体どこで15feetのロッドを振ればよいのかまったく見当がつかない。まるで、どれも同じように見えるカードの中から1枚好きなカードを選びなさいと言われている気分である。それも、その中に僕の欲しいカードがあるかなんて分からないのに。そんな広大な利別の海岸線が、霜の降りた膝丈ほどの高さの笹藪の間を抜けると、僕らの目の前に広がった。その闇雲な広さに、僕は途方に暮れるしかないのである。
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夜明け前に見た山の上にポッカリと浮かぶ大きくて幻想的な月のせいだろうか、それとも果てしなく続く砂浜を砂に足を取られながらヒーヒー、ハーハーと歩き続けて疲労したせいだろうか、寝不足で朦朧とした意識の中で僕はどこか別の惑星に迷い込んでしまったんじゃないかという錯覚に陥ってしまった。でも、もしここが月だったとしたら、きっとアームストロング船長は自分が最初に印す記念すべき人類最初の月への第一歩の前に、月の砂漠に釣人のつけた沢山の足跡を見て、驚きのあまり開いた口が閉じないんだろうね・・・きっと。そんなことを考えていると、疲れのあまりかちょっと笑いがこみ上げてきてしまった。
何の変哲もなくって、ただダダっ広く広がる海。そんな中にも少しは変化があったりするもので、このあたりかなというまったくもって頼りにならない直感を頼りにロッドを振った。それにしても、一度だけサクラマスの跳ねを見た。しかしそれっきり。それっきりなのである。相変わらず、少し暖かくなった利別に吹く風と潮さいの音色を感じながら、僕の周りでは緊張感のない、まったりとした時間が流れていった。

エスプレッソの旨味とほど良い苦味が口の中に広がった。増水した利別川の畔で友人が淹れてくれたコーヒーを飲みながら、僕らは島牧に移動する事にした。

モゴッ。モゴッ。またしばらくしてモゴッと水面が大きく割れる。アメマスのボイルである。久しぶりに島牧でまとまったボイルを見た。こういう光景を見るのは1年振りである。朝からこの場所に入っていた友人達に場所を譲ってもらいロッドを振った。まったくもってこういう光景は釣人の精神衛生上好ましくないのである。ヒートアップした頭の中、焦り、絡まるティペット、イライラと余裕のなさ、溜め息、それでもって楽しいの一言。あっという間に濃厚な時間が過ぎていく。
鮭稚魚フライを結んだラインをゆっくりとリトリーブしていると、突然ガッンときた。重い。久しぶりの躍動感と重量感である。気が付くと友人がタモですくってくれた島牧の大きくて太ったアメマスが僕の傍らに横たわっていた。
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ふと気が付くと、このblogを始めて1年が経過していた。多くの出会いに恵まれ、いろいろな事がギュッと凝縮された1年でもあったりする。しかし、これはあくまでも通過点であり、もしかしたら終わりなんてないのかもしれない。多くの出会いに感謝しつつ、これからものんびりと、そしてゆったりとをテーマに何かしらを感じ続けていければと思っている。

今日のBGM:Richie Beirach Trio/ROMANTIC RHAPSODY
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-16 13:34 | fly fishing | Comments(32)
<Vol.250>cherry minnow
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春の海。いつも彼女は遠くにいて、なかなか僕の想いは届きそうで届かない。

北海道に来て初めて覚えたルアー釣り。最初に出会った鱒は朱鞠内湖のサクラマスだった。その銀鱗の鱒は、触れるのが躊躇われるぐらい眩く美しく、また脆さを兼ね備えていた。鱒の妖艶な美しさにとらわれた釣り人は、やがて自分で巻いた毛鉤でその美しい鱒に出会いたいと思い始めるのであった。そして誰にも教わる事はなく、1年間せっせと釣り人はその湖だけに通い詰め、翌年の春、初めて自分の巻いた毛鉤でその湖の美しい銀鱗の彼女に出会うのであった。

なぜか僕の中では思い入れのあるサクラマス。そんなほんのりとピンク色に染まったプラチナシルバーの海のサクラマスに出会いたくて、いつものよりもサイズの大きなフライを巻いてみた。果たして彼女は振り向いてくれるだろうか。期待と不安を胸に試行錯誤の日々はしばらく続きそうでである。
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-13 22:53 | 私的FlyTyingの愉しみ | Comments(12)
<Vol.249>ヒバリの囀りと春の憂い
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風が冷たい。まったくもって暦の上では4月だというのに、北西の寒風がまるで釣人の頬を切るかのように冷たいのである。僕の身体はみるみる芯から冷え始めた。こんな時はいつものやつを身体に注ぎ込んで、おなかの辺りからジワーッと染み入るように暖めるしか術はない。家を出る前にシングル・モルトを注ぎ足してきたスキットルをレイン・ジャケットの内側のポケットから冷たい北風で感覚の鈍った指で探り当てた。中身はお気に入りの"TALISKER"である。少しだけ口に含むと、芳醇な香りがパッと口の中に広がって鼻から抜けていった。
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丸々と太ったプラチナ・シルバーの海のサクラマスに出会いたくて、瀬棚町の海岸に友人達と出向いた。「昨日は良かったけれど、今日はね・・・」、よく耳にするフレーズである。そんな言葉が僕らの淡い期待を見事に打ち砕いた。なかなかこの美しい鱒に出会うのは、状況判断や釣師のウデはもちろんの事、タイミングが問題のようである。初めて訪れる浜には、相変わらず冷たい風が吹いていた。

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                  original photo by Mr.aka

少し淡くて柔らかい春を感じた。ヒバリの囀りとフキノトウである。利別川の畔には冷たい風の合間にそんな柔らかい被膜と生命の息吹で包み込まれた春の気配が顔を覗かせていた。
この地を訪れるのは、3、4年ぶりである。実は、いまだかつていかなる鱒にもこの川で出会ったことはない。砲弾型の野性味溢れるアメマスに出会いたい。そんな想いでこの川の畔まで友人達と足を伸ばした。
友人達のアドバイスで入った利別川に架かる橋の上の小さなプール。流れが緩やかで、いかにも大きなアメマスが潜んでいそうな雰囲気のポイントである。タイプ6のティップを繋いだスペイラインでゆっくりと釣り下った。まず、先行していた友人のロッドを砲弾型のアメマスがグンニャリと曲げる。さっきまで聞こえていたヒバリの囀りが急に僕の耳に届かなくなった。スペイラインが緩やかな流れの中程まで来て、次のキャストに備えてゆっくりとリトリーブを始めた時、突然ラインに強い衝撃を感じた。
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重い躍動感とグングンとリールから引き出されるスペイライン。一瞬嫌な予感が脳裏をよぎる。利別川の穏やかな流れに砲弾型の身体に散りばめられた白い斑点ではなく、ピンク色の眩い銀鱗の閃光が走った。サクラマスであった。残念ながら、川ではキャッチしてはいけない鱒である。その美しさに見惚れながら、川ではなく海で出会いたかったねとバーブレスのフックをそっと外して流れに戻した。ヒバリの囀りと心地良いリールの逆回転音の残響が耳の中で交じり合いながらも、少し気分は複雑なのである。
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今日のBGM:U2/HOW TO DISMANTLE AN ATOMIC BOMB
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by d-yun5-fly-elise | 2006-04-10 22:23 | spey fishing | Comments(17)