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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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<   2005年 07月 ( 23 )   > この月の画像一覧
<Vol.92>群がる蟻
 頼むから、もう少し寝かせて。それが今朝の僕の第一声だった。

 娘との約束は十分に分かっていたけれど、最近の暑さと疲れがピークに来ていることもあって、出来れば、もう少し眠らせて欲しかった。娘の執拗な揺り起こしに、僕はとうとう根負けしてベットから這い出る事にした。

 せめてもの罪滅ぼしと、娘と行った先は、ポケモン・フェスタ。それにしても夏休みだという事もあってか、凄い込み具合だった。最初は娘の後について、いろいろなコーナーを徘徊していたけれど、そのうち人の多さに酔ってきて僕は2階席で休む事にした。

 周りで見る子供達は、ほとんどが下を向いている。視線の先はそれぞれのゲーム機の画面。不思議な光景だった。友達同士で来ても必要なこと以外は、ほとんど口をきかない。僕はちょっと怖くなった。

 ふと、2階席から会場を見ると、そこにも不思議な光景が広がっていた。ここからでは、それぞれの表情は全く分からないけれど、人の動きと流れだけを見ていると、何かに群がる蟻を見ている様に思えた。

 それにしても、何かいいことがあったのかどうかは分からないけれど、娘の笑顔が、少しは僕の不安を和ませたのが唯一の救いだった。
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-31 23:55 | 雑記
<Vol.91>霞んだ音色
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 昨日の雨のせいだろうか。支笏湖は天気が良いにもかかわらず、全体に薄い幕が被ったように靄がかかっていた。FMからはシューベルトの旋律。いつもなら、心地よく僕の耳に届くはずのヴァイオリンの音色も霞んだように聞こえて、どことなく僕の気分も晴れない。

 釣れない日は、何をやっても本当に釣れないものだ。大滝村を流れる川でも、支笏湖でも、それは同じだった。釣師の執着心だけが取り残された。

 それにしても本当に釣れない時は、どうしてこんなにも、いろんな事を考えてしまうのだろうか。考えるといっても、決して釣りのテクニックのことではない。つまり、仕事や身の回りの出来事など日常的なことを。そういう煩わしさから離れたい、ただ単に無心になりたいという事だけを願っているのに。

 何となく、今日はそういう日だった。すべてが霞んでいるように思えた。
 それでも、また釣りに出掛けてしまう僕がいる。

今日のBGM:PAUL DESMOND/easy living
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-30 23:23 | fly fishing
<Vol.90>Derek Jarman
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 ストーリーなんて何一つ覚えていない。ただ、ただ、その映像の美しさと流れる音の旋律に僕は言葉を失ったまま引き込まれていった。

 学生の頃の僕は、前衛的で実験的な芸術に傾倒していた。意味なんて何もなかったかもしれないし、僕自身が本当にそれを理解していたかどうかもわからない。ただ、それがカッコイイ事だと信じていたし、まぎれもなく、それが好きだったのは真実。

 時々、前衛的と言われるような映画を見に行くこともあった。3条通りにあったイメージ・ガレリオ(だったと思う)という10人ぐらいしか入れない小さな映画館は、世界中のundergroundな商業ベースには乗らないようなfilmを紹介してくれたので、僕は気が向けば足を運んだのを思い出す。

 最近は、ほとんど映画を見なくなったが、僕にも好きな映像作家が何人かいる。その1人が、Derek Jarman(1942-1994)。彼の作品を見たのはCaravaggio(カラヴァッジオ)というのが最初かな。その映像のノスタルジックで耽美的な美しさと映像のバックで流れる詩的なサウンド、それに映像を底辺で支える低い声で淡々と語られる詩の朗読。僕には衝撃的だった。

 彼は言ったそうだ。「私の映画はただ見ればいい。ともかく見るということが大切なのだ」と。そして、「私の映画から一方的に物語を与えられるのではなく、観る者が、自分から物語を探すことが大切なのだ」と。

 blogを始めて、自分で撮った画像を編集していて、どうしてこういう画像が好きかと僕自信に問いを投げかけた時、やはり、僕自信が今まで見てきた好きな映像にそのルーツがあるのではないかと思えてしまった。

 そんな彼の遺作が近々公開されるという。WAR REQUIEM(戦争鎮魂歌)。作品の内容にも、もちろん興味はあるが、彼の映像の世界にもう一度触れてみたいと思った。
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今日のBGM:NOCTURNAL EMISSIONS/THE WORLD IS MY WOMB
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-28 23:01 | film
<Vol.89>maintenance
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 どこにショップがあるんだろうか。確かに地図通りに来た筈なんだけれども。自信のなさと何とも言えない不安が僕の中で交差する。
 ふと、横を見ると、そこにお目当てのショップがあった。

 エリーゼに乗り始めてもうすぐ2年。とっくにメーカーの保証期間は過ぎている。納車時のスピードメーターが全く動かない配線ミスとクーラントの漏れ以外はほとんどトラブルには見舞われなかったけれど、遠乗りの時は、何かトラブルが起きるんじゃないかと実はヒヤヒヤしている。ステアリングを握っているといつもワクワクしているけれど、どこかあまり精神衛生上、良くないところもある。
 車のメカニズムについて、僕はあまり詳しい方じゃないけれど、ある程度のチェックやメインテナンスはするよう心掛けている。でも、僕にはどうしても目の行き届かないところがあるので、そればかりは専門家に任せるようにしている。

 そんな訳で、とうとうエリーゼを定期点検に出す事にした。札幌にもロータスの販売店はあるんだけれど、どうしても物足りないところがあるので、車好きの知人の紹介でメインテナンス・ショップを訪れる事にした。

 Alpha Project。そこが、知人に勧められたメインテナンス・ガレージ。決してディラーのような小奇麗なショップではなく、いかにも車好きのenthusiastの集まりそうなガレージだった。あまり言葉数の多くない職人肌のオイルまみれの手をしたショップのオーナーさんにエリーゼのキーを渡して、僕はショップをあとにした。これで、やっとエリーゼの主治医が見つかったと思うと、どこかちょっとホッとした気分になった。
今日のBGM:LEE MORGAN/THE SIDEWINDER
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-27 21:48 | my lotus elise
<Vol.88>アジサイの花
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 いつもいつも、大きな鱒が僕を出迎えてくれる訳ではないのは分かっている。でも、今日が僕にとってはダービー期間中の最後の支笏湖釣行となるだろう。台風が近づいて来ているためか、午後から降り出した雨の中、支笏湖へと車を走らせた。

 珍しい事に、いつものトンネル下に着くまで、釣人の車が道路脇に止まっているのを見ることはなかった。そんな中、今日も支笏湖に来ている僕も結構ヤラレている。

 まるで水墨画を見ているような景色だった。トンネル下の大岩から見える風景。こういう支笏湖も嫌いじゃない。雨は相変わらず、霧雨のように降っていた。静寂さが僕を包む。

 着いた時には少しのうねりと右から左への風が吹いていたけれど、それもいつのまにか収まってしまった。1度だけ僕のセミフライに控えめなバイトがあった。今度こそはと1,2,3と数えたけれど、やっぱり乗らなかった。でも、不思議と僕の心臓が高鳴ることはなく、あまり悔しいとも思わなかった。相変わらず、僕のセミフライは漂ったまま。

 ふと気が付くと、僕の上唇の1箇所が痛い。口唇ヘルペス。厄介なものが出来てしまった。これが出来る時って、僕の身体に疲労がたまって免疫能力が下がっている証拠。今日こそは、睡眠を十分に取ってゆっくり身体を休めなきゃ。そろそろ帰ろう。

 帰り際、トンネル下の沢を登っていると、咲き始めの野生の紫陽花を見つけた。青紫色の花を見ていると、今日の僕の気分に似ているなぁと思った。

今日のBGM:KENNY BURRELL/GUITAR FORMS
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-26 20:28 | cicada fly
<Vol.87>hard fishing
 それにしても昨日は、hardな釣行だった。時間を気にしながらの釣り。ゆとりなんてまったくなかった。

 ほとんど眠らずに真夜中のハイ・ウエイをエリーゼで走った。旭川辺りで空が白々と明け始めると、ついついアクセルに力が入ってしまう。でも、いつもの釣り場に向かう時のワクワクした高揚感がなかった。いったい僕は何をしているんだろうか。きっと僕の中にまだ迷いがあったからだと思う。

 渚滑川は、ミスト状の霧に覆われていた。川の流れる音と鳥の囀り、いつもなら、それに耳を傾けているはずなんだけれど、昨日の僕には何も心に届かなかった。あとどれくらい釣りが出来るだろうか、ここから車に戻るのにどのくらいの時間がかかるだろうか、ただただ時計ばかり気にしていた。その上、どうしようもない睡魔が僕を襲った。

 オホーツクの海は、雲に覆われて肌寒かった。どうしようも出来ない波と風、それに鱒を前にして、一人でコーヒーを入れたけれど、コーヒーはみるみる冷めてしまった。オホーツクの海でも僕は時間を気にしていた。何ともし難い空腹感と疲労感、それに睡魔が、ここでも容赦なしに僕に襲いかかってきた。そうだ、MORENAにカレーを食べに行こう。エリーゼの幌を外して、下川に向けて車を走らせた。

 いつもなら、MORENAの窓から入ってくる草原の香りをまとった風や流れてくるフォルクローレの音楽に、心地よい疲労感を感じている僕がいる筈なんだけれど、そんな余裕はなかった。でも、スライスされたズッキーニの入ったチキンカレーはやっぱり美味しかった。そそくさとカレーを食べて帰ろうとする僕に奥さんが、「これから、また、水に入るんですか」と訊いてきたのが、ますます僕の疲労感を増強させた。MORENAをあとにしてエリーゼに乗りこむ。これから、札幌までの長い道のりを運転するのかと思うと、どこか気持ちが憂鬱になったのを感じた。いつもならエリーゼを運転するのが楽しい筈なのに。

 欲張りな釣りだったかもしれない。正直なところ、実は幌内川にも足を伸ばそうとも考えていた。行ける訳もないのに。それにしてもslowじゃない釣りだった。やっぱり、気持ちの余裕って本当に大事だと思った。
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今日のBGM:MORELENBAUM2,SAKAMOTO/CASA
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-24 19:31 | slow fishing
<Vol.86>cherryよりもpink
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 いかにも大きな鱒が隠れていそうな倒木の下に黒のOSPを流し込むと、グゥンという重い押さえ込むような感触がロッドを通じて感じられた。一瞬、僕はニヤッとしたんだけれど、偏光グラス越しに見えるその鱒の姿はニジマスではなかった。別に狙って釣っているわけではないんだけれど、あまりにもその鱒が美しかったので、リリースする前にちょっとだけ写真を撮らせてもらい、鱒がゆっくりと流れに戻って行くのを僕は見届けた。
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 カラフトマスの強烈なファイトを味わいたくて、雄武川河口に行くつもりだった。地元の人の話によると、例年今頃から第1陣の群れがやって来るのだそうだ。予定が変更になり、急遽一人で行くことになった。そうだ、どうせならエリーゼで行こう。もちろん帰りは幌を外してオープンにして。

 早朝の雄武川は、きっと釣人で込み合っているだろうからと、まずは渚滑川に向けて車を走らせた。鎮橋から見る渚滑川は僕の想像以上に減水していた。大雄橋との中間ぐらいまで釣り下がる。CDCボディのスティミュレーターを結んで流れを横切らせると、そこそこにニジマスが釣れた。でも、僕はあまりのめり込めなかった。時間を気にしながらの釣り。僕の気持ちは、最初からカラフトマスに向かっていた。

 雄武川河口に着いて、釣人に話を聞くと、群れが入っていて朝方30尾ほどのカラフトマスが釣れたそうだ。分かってはいたけれど、ちょっと後悔もした。それにしてもサーフィンが出来そうなぐらい波が高い。

 時々波間にカラフトマスが数匹泳いでいるのが見える。俄然やる気が起きるんだけれど、なかなか持続しない。ラインが波にもまれて何ともし難い。1度だけアタリがあったけれど、それだけだった。帰り際、かなり大きな群れがやって来て、僕の何とかしてカラフトマスを釣りたいという釣欲がヒートアップしたんだけれど、いつのまにか群れも沖に離れてしまい、僕には虚脱感と疲労感だけが残った。cherryよりもpinkに出会いたかった。まぁ、こんな日もあるさと僕は自分勝手に呟いた。
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-23 23:52 | salmon fishing
<Vol.85>ラベルの中の鱒
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 驚いた事に、時間が経つにつれ、その明るいルビー色に近い赤褐色のビールは、僕好みの味に変わっていった。

 遠くから豊平河川敷での花火大会の音が、テンポ良く聞こえてくる。でも、ここからでは、花火の音しか楽しめないのが残念だ。こんな夕暮れにはと、僕はおもむろに、冷蔵庫からとっておきのベルギービールを取り出した。

 ORVAL(オルヴァル)というベルギーのトラピストビール。名前の通り、オルヴァル修道院で造られているそうだ。裏のラベルには「修道僧が昔ながらの伝統製法で造るビール。フルーティな香り、苦味の効いた味わいが格別なトラピストの最高峰のビール」と書いてある。
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 ゆっくりと栓を抜いて、グラスに注いだ。光の加減によっては、明るいオレンジ色にも見える、その美味そうな飲み物を飲んでみると、僕の期待のボルテージが一気に下がってしまった。

 ピリピリと口の中でビールの苦味だけが広がった。どうやら、冷蔵庫で冷やし過ぎたようだ。少し、時間を置いて、味が落ち着いてから飲む事にした。

 あとから気付いた事だが、ラベルに描かれている魚は、鱒だそうだ。なぜ、鱒なのかは僕には分からないけれど、きっと鱒が穏やかに暮らすような綺麗な流れの川の水から造られたビールという事なんだろうかなどと勝手に考えてしまった。でも、ワインのラベルに鱒が描かれてあるのは見た事はあるけれど、ビールのラベルにデフォルメされた鱒が描かれているのを見るのは初めてかな。

 常温に近くなったビールを飲んでみると、驚いた事に、まるで味が違っていた。落ち着いた深みのある味。どこか懐かしい味。僕の記憶の底に眠っていたものにパッと光が照らされたような感じがした。このビール、決してギンギンに冷やしてゴクゴクと渇き切った喉を潤すように飲むものではない。ギネスと同じようにゆっくりと重厚なテイストを味わいながら飲むビールだと思う。機会があれば、また買ってゆっくりと飲んでみたい。中世の鱒のことでも考えながら。
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今日のBGM:SPK/Zamia Lehmanni Songs of Byzantine Flowers
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-22 22:20 | belgian beer
<Vol.84>心臓に悪い日
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 それは突然起こった。バッシャ~ン。派手な飛沫と共に僕のセミフライは湖面に消えた。間髪入れずに合わせを入れてから、僕はしまったと後悔した。1,2,3と数えられなかった。でも僕の心配をよそにバンブー・イエローのフローティングラインは、湖面に突き刺さったままビクとも動かなかった。ロッドを握り締めた腕を通じて鱒の重みを感じる。グゥ~ンと鱒は、急潜行したかと思うと潜水艦のように急浮上して、1m程ジャンプ。ブラウンだ。僕は心の中で確かにそう呟いた。いつのまにか、心臓の鼓動が早くなっていた。

 セミのシーズンが始まっても、僕のセミフライには小さなアメマスとウグイぐらいしか相手にしてくれなかった。今日もきっといつもの支笏湖が僕を待っているんだろうなと半ば諦めながら車を支笏湖に向けて走らせた。峠にさしかかると、大粒の激しい雨がフロントガラスを叩き始めた。引き返そうよともう1人の僕が語りかけるけれど、イヤイヤ、行ってみないと分からないさと、そのまま車を走らせた。峠を下る頃には雨も収まり、晴れ間がのぞき始めた。

 トンネル下の大岩によじ登る。湖面は小波が立ち、風は時折舞う程度。小さなアメマスのライズは見当たらない。もしかしたらという予感もあったけれど、取り敢えずセミフライをキャストして浮かべた。30分程して僕のセミフライに何かが反応した。もしやと思い、少しだけ誘ってみると、バッシャ~ンという派手な飛沫と共に大きな鱒がセミフライに出た。グン、グン、グ~ンと鱒は沖に向かって疾走する。嬉しさが先に立ち全く余裕はなかった。大岩から手を差し伸ばして何とかネットイン出来たのは、47cmのブラウン。メタリックな感じの残る回遊型のタイプ。言葉に出来ないぐらい嬉しかったけれど、なぜかホッとしたのも事実。まだ、心臓が高鳴っていた。
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 リリースした後、まだいる予感がよぎった。もっと大きな鱒を釣りたいという僕の釣欲に火がついてしまった。1投目、正面にセミフライが着水して数秒後、ドッバ~ンと、さっきの鱒よりも数倍大きな飛沫が上がった。デカイ、思わず僕は声を上げてしまった。一瞬ラインに重みを感じたけれど、僕のセミフライはその派手な飛沫の中から戻ってきてしまった。早合わせ。またやってしまったと僕は何とも言えない虚脱感に襲われた。飛沫の中で見えた鱒は、確実に60UPのブラウン。僕にとっては紛れもなくトロフィーサイズだった。気を取り直して、今度こそはと欲が出る。そんな僕の釣欲をあざ笑うかのごとくその大きな鱒は、10m横で同じような派手な飛沫を上げた。

 とにかく釣りたかった。大きな鱒を。でも、厚い雲が立ち込め、今にも空は泣き出しそうだった。今日はこれぐらいにしておいたらともう1人の僕が語りかけてくる。彼とは、もう30分だけと折り合いをつけた。正面に思いっきりセミフライをキャストした。着水して数秒後、1尾目のブラウンと同じかそれ以上の鱒が飛沫とともに僕のセミフライを襲った。グゥ~ンと重みを感じたと同時に僕のセミフライが宙を舞った。またやってしまった。行き場のない高揚感だけが僕に残された。もう、帰ろう。

 なかなか釣れない支笏湖。でも、こんな日もあるから僕の支笏湖通いはやめられない。
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今日のBGM:Miles Davis/In A Silent Way
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-19 21:42 | cicada fly
<Vol.83>my son's first fly fishing
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 マーカーの釣りと引っ張る釣り、どっちが好きだったと僕が尋ねると、引っ張る方が好きかなと、渋滞に巻き込まれて、少しも先に進まない車のなかで、僕の息子はそう答えた。

 彼とは去年一緒に浜益川の鮭釣りに行った。彼にとっては初めてのルアー釣り。小雨が降る中でも、諦めずに釣っていた。ロッドにしがみつきながら、ルアーに掛かった鮭と歯をくいしばりながら格闘していた姿が今でも思い起こされる。そんな彼が、また釣りに行ってみたいと言った。

 峠を下ると、見覚えのある看板が見えたので、ゆっくりと左折した。朝方降った雨はすっかり止んで、ちょっと汗ばむぐらいの暑さだった。相変わらず彼は助手席でずっと眠っていた。

 キャスティングをしたことがない彼の代わりに僕がキャスティング。あとは彼にロッドを手渡した。時々マーカーがス~ッと沈むけれど、上手く合わせられなくて悔しがっていたのが微笑ましい。合わせが上手く行っても、ラインにテンションをかけ続けることが出来ないから、バーブレスではすぐにバレてしまう。そんな訳で、今度はシンキング・ラインに換えてみた。僕のやり方を真似しているのか、小さな手でス~ッ、ス~ッと小刻みにラインをリトリーブしている仕草が横で見ていて愉快だった。彼にとって、ラインをリトリーブしている指にダイレクトに感じる鱒の感触が新鮮だったようで、時々アッといった声を出しては、こちらを振り返って笑っていた。
 
 彼がフライフィッシングで釣った最初の鱒、どんな思い出になっているんだろうか。
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今日のBGM:Jah Shaka/New Testaments of Dub(Pt..1)
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by d-yun5-fly-elise | 2005-07-18 22:33 | fly fishing