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札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによる釣行記。

by d-yun5-fly-elise
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カテゴリ:fly fishing( 105 )
<Vol.552> 霞む景色
今日のBGM : Dead Can Dance / Utopia
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春めいた午後の太陽は支笏湖を囲む雪を頂いた山々のシルエットを、幾ばくかあやふやなトーンで描き出していた。
右からの風が作る小波は延々と湖面の上をどこまでも続き、ある意味それはこの湖の広さをいっそう強く演出しているようにも見えた。
そんな火曜日の午後の支笏湖、苫小牧の友人は僕にメールでいつもの95kmのポイントで回遊型のシルバーメタリックなボディが眩しいブラウンに出会ったことを伝えてくれたのだった。

相変わらず僕と支笏湖の鱒との距離は、近づく気配すら見えてこない。
いたるところで春の訪れを感じさせる湖は、かなり減水しているようだった。


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この日の僕は、支笏湖の水位が下がっていることをいいことに、あるひとつの事を試してみようと思っていた。
つまりそれは、普段スペイキャストのメインロッドとして使っているMeiserのMKS 14' #7/8 にオーバーヘッド用のシューティングヘッドを乗せてキャストしてみようということ。
湖畔沿いに走る国道脇に止めた車から離れる時、僕はレインジャケットのポケットに3M社のSTL#9番のシューティングヘッドを巻き込んだリールをしっかりと入れていた。

冬から目覚めたばかりの冷たい湖に立ち込んでのキャストフィールは実に悪くなかった。
Med-Fastのアクションのロッドが作り出すループとキャストフィールは、僕の中でどこかScottのARCでオーバーヘッドキャストしてい時に感じる感覚に近かったし、僕の中でのオーバーヘッドキャストでこのロッドが使えるだろうかという不安はどこかへと消え去り、湖などのフィールドでも遜色なく使えるロッドだと思えた。
そんな僕はついついあの湖でも、あの本流でもとこのお気に入りのロッドが使えそうなフィールドの事を考えてニヤニヤしながらキャストを繰り返していたに違いない。

まぁ、これもやっと春の気配が感じ始められた湖でのひとつの収穫だったのだと思う。
相変わらず午後の支笏湖は春の陽光を浴びながらキラキラと輝いていた。


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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-18 23:16 | fly fishing
<Vol.549> 湖の匂い
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一際明るい、ちょっとした春の訪れを感じさせてくれるような午後の太陽の日差しが、穏やかな支笏湖の湖面に降り注いでいた。
僕にとっては、いつもの火曜日の午後の話である。

美笛の河口へと15ftのロッドを片手に岸際の浅い粘土状の岩盤の上をゆっくりと歩む僕の足がふと止まる。
そして、クン、クンと数回鼻を鳴らした。
どこか懐かしい嗅ぎ覚えのある匂いであった。
その匂いは僕が勝手に「鱒の匂い」と呼んでいる匂いであり、ベストシーズンの支笏湖や屈斜路湖、それに朱鞠内湖などで湖岸をポイントを探しながら歩いている時に、ふと鼻で感じる匂いでもある。もちろんそれは湖だけではなくお気に入りの本流でもそうなのだけれども。
おそらくそれは何かしら水温が上がり始めたときに、水中のバクテリアか微生物の活動が活発になり発生する匂いだとは思うのだが。

きっと3月の太陽の日差しが、ちょっとした春の兆しを僕に感じさせてくれたのだと思うのだけれども、どこかほんの少しだけ嬉しくなったのもあながち嘘ではなかったのかもしれない。
おまけにもう少し僕が足を進めると、ちょっとした水たまりから小さな稚魚数匹が、近付いてくる僕の姿に驚いて一目散に湖へと戻っていったものだから、尚の事嬉しかったのかもしれない。

季節の針は僕の知らないところで少しずつ進んでいる。

美笛川のインレットでは、僕は知らない間にたくさんのフライを取り替えていた。
湖へと流れ込む雪解け水があまりにも冷たいからそうさせるのか、相変わらず僕のフライには支笏湖の鱒からのコンタクトはない。
北東の風が引き起こす岸際へと打ち寄せる波の振幅に身を委ねながら、この湖が湖らしい匂いというか気配に包まれて、本格的な春が訪れる事を僕は密かに心の中で願うのだった。


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                  "slow fishing photodesign"
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by d-yun5-fly-elise | 2008-03-05 21:42 | fly fishing
<Vol.546> clear water
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まるでクリアー・ウォーターとでも言いたくなるような透明度の高い湖水の色。
それは2月の青空の淡いブルーをしっかりと湖面に映し出し、さらには2月の太陽のほのかな陽気さえ感じられる日差しを浴びて、時折りそよぐような風になびかれて微かな小波が立ち始めると、僕にはこの世のものとは思えないぐらいの輝きでキラキラと瞬いていたように感じられた。

火曜日の午後、決して重厚感というものではない、どこかハイ・トーンの静寂さに包まれた支笏湖が僕を出迎えてくれた。
これは、もしかしたら天候が穏やかな冬の日に見せてくれる支笏湖のとっておきの表情のひとつなのかもしれない。
僕はほんの少しだけれどちょっとだけ得をしたような気分になれた。


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かなり減水した湖水の水位。
僕は美笛の河口まで続く冷たい湖面の岸際から降り積もった雪までの間の、おそらく1mぐらい顔をのぞかせた黄土色の砂地の上を、いつもよりもほんの少し急ぎ足で歩いた。
空気は思った以上に乾燥していたのだろうか。僕の唇や喉はすぐさまカサカサ、カラカラに乾ききり、フリースの下はポカポカと熱くなる。
河口では、冷たい湖水に立ち尽くしてキャスティングを繰り返す友人の姿を見つけて、なぜかホッとした。
友人からちょっと離れた場所で僕も15feetのツーハンドロッドでキャスティングを繰り返す。
Type3のシューティングヘッドでキャストしたフライとラインが湖底に向かってゆっくりと沈んでいく間、冷たい湖には静かな静寂が訪れる。それはとても静かな時間であり、心穏やかな時間でもある。
「ヒュン、ヒュン」と、ロッドとフライラインとがある種のリズムを刻みながら冷たい空気を切り裂く音がさらにその乾ききった冷たさと静寂さとを増長していくように僕には感じられた。
そんな冷たい音、僕にはとてつもない静寂さの中で「ああ、僕は今、フライフィッシングをしているんだ」と思えるような象徴的な音を僕は友人と交互に奏でていたのかもしれない。

湖面に吹く風の冷たさがさらに増し、2月の太陽が傾き始めても、相変わらず僕には鱒からのコンタクトはなかった。でも、唯一岸際5mのカケアガリの辺りでボゴッと鱒が水面を盛り上げるのを見たことだけが、今年初めて訪れた支笏湖の鱒からの僕への挨拶だったのかもしれない。

相変わらず支笏湖の冷たい湖水は、クリアー・ウォーターそのものだったように思う。


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                  slow fishing photodesign
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by d-yun5-fly-elise | 2008-02-19 22:46 | fly fishing
<Vol.537> 12月の支笏湖
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今年最後に僕が佇んだフィールドは支笏湖だった。
12月26日は火曜日の午後の事である。

島牧での使うタックルをそのまま持ち込んで、美笛の河口で何度もキャストとリトリーブを繰り返していた。
そんな僕が河口に立ち込んだ時に見られたいかにも魅力的な波は、いくらかもしないうちに何処かへと消え去り、やがてシーンと静まりかえった静寂さが辺りを包み込み始めた。
いくら目を凝らしてもトロフィーサイズのブラウンの派手な跳躍は、たとえこの目に映ったとしてもそれはやはり幻でしかなかったのかもしれない。

やがてロッドのガイドの凍りつきが強烈にひどくなるのと同時に、今日の僕の釣り、いや今年最後の僕がフィールドで過ごす時間が終わったのだった。

相変わらず僕を最後に見送ってくれたのは、とびっきり美しい支笏湖の鱒ではなく、淡いオレンジ色とブルーに輝く美しい支笏湖の冬の夕焼けだった。

今年も僕らしい最後の締めくくりだったように思う。
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by d-yun5-fly-elise | 2007-12-30 22:13 | fly fishing
<Vol.536> 冬の釣り
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長い、長い、冬の釣りが始まった。
僕にとっては、タックルの準備を済ませ、冷え切った車に乗り込むのに、少しばかりの決意と時間を要する季節なのかもしれない。
でも、この日はほのかに暖かい南風が吹き、冬の様相が幾分陰を潜めたようだった。

12月23日の朝、僕らは島牧の海岸に立っていた。
ScottのARC15'#10番をゆっくりと繋ぎ、久しぶりに穏やかな日本海の大海原めがけてオーバーヘッドキャストを繰り返す。
この地に来ると、いつもの事だが懐かしい笑顔に沢山出くわす。
安堵感にも似た暖かさが僕の中で灯った。
もしかしたら、これも冬の厳しい季節にこの地を訪れる楽しみの一つなのかもしれない。

さてさて、この日のアメマス釣りの方はというと、これがなかなか厳しい状況のようで、海岸に並んで一緒にキャストしている友人達のロッドは、時折り小気味良いアメマスの躍動感で美しいカーブを描くのだけれど、僕の方はといえばまるでさっぱり。
唯一、スペイハックルを巻き込んだ毛足の長いオレンジ色のスカッドを、リトリーブ中にアメマスがショートバイトしてくれたのがこの日の僕と島牧のアメマスとのコンタクトだった。

この地を離れる時にDNA氏から戴いたミカン、これが実に僕が初冬のミカンに対してイメージするような甘酸っぱさだったのだけど、なぜか僕にはこの味が冬の島牧の釣りと二重写しのように甘酸っぱく感じられたのだった。

                                   島牧海岸 レストハウス前にて


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島牧の地をあとにして、正午過ぎには友人とスペイロッドを片手に尻別川の穏やかな川面を眺めていた。
それにしても静かだった。
淡いベールにふんわりとくるまれたようなグレーの空と本流の両サイドが雪景色になった時だけそっと耳元に届く穏やかな流れの音色。
時折りキャストを繰り返すその手を止めて、その音色と雰囲気に身を委ねた。

相変わらず僕と本流の鱒との距離は遠く離れているようだけれど、それはそれで良いように感じられた僕にとっては今年最後の尻別川本流だった。

                                   尻別川 蘭越周辺にて


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by d-yun5-fly-elise | 2007-12-25 21:01 | fly fishing
<Vol.497> 台風の後の日曜日
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週末は車のリアカーゴに積めるだけの荷物を積み込んで、ニヤニヤしながらオホーツクへと旅立つ予定だった。
車中泊用の荷物は怠りなく用意したし、大事なタックルの忘れ物もない。
プラスティック製のフライボックスはサーモン用の赤いフライで所狭しと埋められていたし、
もちろん、お気に入りのシングルモルトも鞄の中にしっかりと詰め込んだ。
でも、北海道に上陸した台風だけはどうする事も出来なかった。
時にはこういう巡り合せもあるのだろう。
楽しみにしていたOSJは順延になり、僕は来年の楽しみとすることとした。

台風の行き去った日曜日、友人達と釣り人で賑わう支笏湖の湖畔に佇んだ。
水位はセミフライダービーの頃よりもいくらか減水している。
程よい西風に小波、雰囲気は悪くはなかった。
行き交う雲の隙間から太陽の日差しが差し込むと、夏ゼミの声が背後で賑やかになった。
そんな中、セミフライをスペイキャストでキャストし、湖面の上を漂わせる。

手前の掛け上がりのレーンでは、小さなアメマスかウグイだろうか、到底咥えきれないサイズのサカナが浮かんだセミフライにアタックしてくる。でも、ある程度風に乗せて遠投すると、一度だけ良いサイズの鱒が横っ飛びにセミフライにバイトしてきた。
しかし、残念ながら早合わせ。セミフライだけが宙を舞った。


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午後の2ndステージ、気の早い釣り師は静かな古宇川の河口に佇む。
夏の名残を思わせる午後の日差しは、さらに強くなっていった。
サーモンの姿も見えなければ、おのずと釣り人の姿もほとんど見かけない。
沖合いで大きな作業船がコンクリート製のテトラポットを海中に沈める作業を眺めながらキャストを繰り返した。
作業船から立ち昇る黒い煙が、のどかに潮風に吹かれて東の方へと流れていく。
もうすぐこの場所も釣り人の姿で賑わうのだろう。
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by d-yun5-fly-elise | 2007-09-10 18:55 | fly fishing
<Vol.452> 雨上がりの阿寒湖
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阿寒湖に、ほんの少しだけ突き出た桟橋が、雨に濡れて黒く光っていた。
5月のカレンダーは、すでに半ばをとっくに過ぎているというのに、
身を切るような冷たい風が山上湖には吹いている。
桟橋に係留された「あめます号」は波の上でユラユラと揺れ、さらに横の白鳥のかたちを模した足漕ぎボートが数隻、それにつられてまるでシンクロするように湖上で揺らめいていた。
湖畔沿いの樹木の葉が風に吹かれてカサカサと物悲しい音を立て、
阿寒湖の上には分厚い灰色の雲が垂れ込めている。
灰色に横たわる風景。

早朝の阿寒湖、それはやっぱり雨上がりそのものだった。


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総勢8名の釣りだった。
Mr.hige、Mr.shinya、Mr.aizawa、Mr.aka、Mr.ムラ、Mr.110-ken、Mr.ウーリー、そして僕。どちらかというと大勢での釣りは、あまり得意な方とはいえないけれど、それが許せてしまうのは阿寒湖の持つ懐の深さと同じく、友人達が持つどこか今日の釣りを楽しもうというゆとりのようなものがなせる業なのかもしれないと思う。
対岸に渡る渡船に乗り込みながら、今日の釣りがよい釣りになる事を願った。


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                    original photo by Mr.aka

ここはイシカラ。
雄阿寒岳が低く垂れ込めた厚い雲に覆われていて、その姿はほとんど窺い知ることが出来ない。麓には白く靄が立ち込め、より幻想的な世界をかもし出す。そんな姿を目にしながら、僕は1年前の阿寒湖での釣りを思い出していた。

湖面から突き出た葦の中をゆっくりと慎重に進む。冬の間湖一面に張っていた氷が落ちたばかりで、さらに前日からの雨で水温が下がった冷たい湖水に胸下まで立ち込み、14feetのロッドを振る。ラインはType2のヘッド。数投目でいきなりリトリーブしていたオレンジ色のランニングラインが「グゥン」と引き込まれ、オリ-ブのウーリーを咥えた阿寒湖のアメマスが暗いトーンの湖面から黄金色の塊のように飛び出してきた。


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1年振りに出会う阿寒湖のアメマス。
それはうっとりするほど眩く黄金色に輝いていたし、砲弾型のそのボディとピンと張ったヒレからは僕にその鱒たちが持つ野生の力強さを感じさせてくれる。
口元からフライをそっと外し、彼等が棲む冷たい湖へとリリースした。

相変わらず阿寒湖に吹く風はいっそう冷たく、僕の指先を5月の釣りとはとても思えないぐらい容赦なく痺れさせた。


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寒かった。この上なく寒かった。でも、それ以上にこの日の釣りが楽しかったことに間違いはなかった。
胸ポケットに入れてシワシワになった煙草を1本取り出し、オイルライターで火をつけ煙をふかしながら、友人達のキャストするラインの美しいループや力強い鱒とのファイトを横目で眺めつつ、僕もひたすらキャストを繰り返す。
そして時折り、寒さに震えながら胸ポケットからスキットルを取り出し、ほんの少しだけタリスカーを口に含んだ。胸の辺りがジワーっと熱くなるのを感じながら。


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ここの湖には、どれぐらい沢山のアメマス達が棲んでいるのだろうか。そう思わずにはいられないぐらい僕には十分沢山の黄金色のアメマスに出会えたし、満足のいく釣りだったと思う。
僕の鱒釣りは、どれだけその日を楽しめたかというのがテーマ。
それについては十分過ぎるほどの答えが返ってきていたし、もしかしたら有り余るほどだったのかもしれない。
そんな余韻に浸りながら、僕は指先が痺れ、指の関節が腫れぼったくなっているのを感じつつ、帰りの船に乗り込んだ。
冷たい風がいくら吹こうが、きっと僕の顔は寒さでこわばりながらも笑っていたんだと思う。


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-20 22:38 | fly fishing
<Vol.450> Lake Shikotsu Syndrome
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新緑の清々しいリーフ・グリーン。
エゾヤマザクラのほのかな淡いピンク。
道路沿いに咲くタンポポの力強いイエロー。
火曜日の午後、支笏湖へと続く曲がりくねった峠道には、春らしい色が散りばめられていた。

美笛の河口の駐車スペースに止めた車から降りる僕を迎えるのは、ホトトギスの囀り。
この上なく春らしい気配と匂いが、湖を取り巻く隅々にまで漂っている。
そして春の湖には、風もなく波もない。
どこまでも透かし見えるクリアーな湖水だけが果てしなく広がっているだけ。

美笛の河口で14feetのロッドを振り、トンネル下ではスペイラインを巻き込んだ控えめなゴールドのリールに取り替えた。

ほんの少しだけ風が吹き、湖面がいっせいにざわつく。
そしてほんの少しだけ期待という心の中に小さく書いた文字に明かりが灯る。

結局、僕のロッドが鱒の躍動感で極限まで曲がるということは、最後の最後までなかった。
でも、代わりに近くにいたシングルハンドのFFMに、幸運が訪れる。
離れた僕の耳にも聞こえてくる、水際で鱒の立てる力強い水飛沫。
51cmのレインボー、屈斜路湖ならぬルースニングで出会ったそうだ。
ステージの上から「おめでとう」と声を掛けた。

そして束の間の微風が止んだ。

鱒に出会える時もあれば、出会えない時もある。
でもなぜかここに佇みたいと思う。
そして何かを感じたい。
それが僕の"Lake Shikotsu Syndrome"


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-15 21:52 | fly fishing
<Vol.446> 霧の屈斜路湖
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濃い霧に包まれた美幌峠を車はゆっくりと下る。
ほとんど役に立たないヘッドライトの明かりと道路を流れる白線だけが唯一僕らの道しるべ。
やがて霧の下に薄っすらと淡く屈斜路湖が浮かび上がり始めた。

僕らが長い道のりを経て辿り着いたオサッペ川インレット。
でも残念ながら前日からの雨の影響でオサッペ川は黄土色の濁流と化していた。

マーブルカラーの濁った水と澄んだ水が複雑に入り混じった湖水に向けてロッドを振る。
時折り鱒かウグイらしきライズリングが静かな湖面に広がるけれど、僕のフライには一度だけサカナのコンタクトがあっただけ。
やがて湖面を被っていた霧は晴れ、遠くの山肌に立ち上る霧が、僕にはまるで山が白く燃えているかのように映った。

幻想的な5月の湖。
静寂さに包まれていた。


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ロッドを片手に湖畔に向かう森の中、雪解け水が育む湿潤した大地に咲くことさら白いミズバショウの花を見た。
薄明かりの中で白く浮かび上がる白い花。
朝露で濡れる花弁。
淡くて柔らかい光を見つけたような気がした。

不思議な事だけれど、いつも訪れる支笏湖よりも、この湖が幾分時間の針を進めたかのように生き物の持つ静かな気配で溢れていたように思えた。

もしかしたら、飛び交う名も知れぬ虫達、緑豊かな芽吹く草花、えさをついばむ鹿達が僕にそう感じさせたかもしれない。


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茶色く濁るオサッペ川のインレットをあとにして、林道側に向かうことにした。
そこは去年東京から来た友人と訪れた僕にとっても思い出の場所でもある。

湖畔沿いには春の風が吹き、やがて山肌の霧も姿を消し、雲の切れ目から青空が顔を覗かせ始めた。

「グゥン、グゥン、ググゥン」
リトリーブするランニングラインから伝わる待ちわびた春の鱒からのコンタクト。
しっかりとランニングラインを引いて合わせ、その鱒の強さを感じる。
14feetのロッドに綺麗なカーブを描かせながら近づいてきたのは、オリーブ色のウーリーをしっかりと咥えた屈斜路湖のアメマスだった。
この湖でアメマスに出会うのは僕にとって初めて。
なぜか阿寒湖のアメマスのように屈斜路湖のアメマスも黄金色に光り輝いていた。

そんなアメマス達やこれまた黄金色の大きなウグイ達と一日を通じて戯れる。


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「ス~ッ」
遠くの波立った湖面から蛍光イエローのマーカーが音もなく消える。
一瞬の間をおいて、スペイラインのランニングラインを引きながら14feetのロッドを立てる。
グゥンとロッドを通じて鱒の負荷が掛かるのがしっかりと分かった。
マーキスの乾いた逆回転音を鳴り響かせながら、湖水の中でシルバーメタリックなボディがギラっギラっと宝石のように輝く。
半年振りに出会う屈斜路湖のレインボーはかなりのパワフル・ファイターだった。
薄っすらと浮かび上がる頬の紅に見惚れながら、口元のビーズヘッドニンフを外し、
鱒が湖へと戻るのを見送った。


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仙台から訪れた友人と湖畔で出会い、並んで釣りをする。
空には午前中の様相がまるで嘘のように晴れ間が広がり、湖の周りはさらに生き物の気配で包まれていた。
たった一日足らずでこの湖をあとにするのは少しばかり心残りだけれど、仙台の友人に別れを告げ、僕らは帰路についた。

春の間にあと何度かは足を運んでみたいと思っている。
なぜか僕にそう思わせる湖だった。


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-04 19:21 | fly fishing
<Vol.445> スレンダーなアメマスと支笏湖の空
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ほっそりとスレンダーな支笏湖のアメマス。
その茶褐色のボディと極々小さくて目立たない白い斑点が、
さながら自然の厳しさとネイティブの雰囲気を強くかもし出す。

その身体に不釣合いなぐらいギョロっと大きくてつぶらな瞳。
そんなアメマスの瞳に火曜日の支笏湖の空は、そんな風に映っていたのだろうか。


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火曜日の支笏湖は、前日のGWらしい晴天とは打って変わり、
風が強く、思わずグローブをはめたくなるぐらい寒い一日だった。

午後、美笛の河口で支笏湖のアメマスと、これまたネイティブの大きなウグイと戯れる。

それにしても火曜日の支笏湖の空は、ことのほか厳かで幻想的だった。
まるで濡れた和紙に薄く溶いた墨を垂らしたかのような水墨画のようであり、
その幾つにも連なった薄い雲が風に流されてゆっくりとその形を変えていく。
まるでスローモーションの映像でも観ているかのように。
鮮やかな色彩は失せ、支笏湖はグレートーンの世界に包まれていた。

こんな幻想的な空は、支笏湖の鱒にはどんな風に映っていたのだろうかと、ふと思う。


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by d-yun5-fly-elise | 2007-05-02 20:24 | fly fishing