2008年 05月 28日
今日のBGM : Dj Krush / Supreme Team 僕が訪れた火曜日の尻別川。 まるで針葉樹の葉のような深いグリーンの色合いの本流筋の流れと放水口から流れ出すサンドベージュの濁った流れとが複雑に交じり合いながら流れていた。 濁った部分の透明度は50cm程といったところだろうか。 前日の雨の影響? ちょっと前に通った支流の昆布川は濁りもなく、いつもの水の色だったのに・・・。 とにかく、僕はよく事情が掴めないまま、Type8のティップの先に最近自分で勝手にネーミングした"Pseudo Intruder"(つまり、イントルーダーもどきということ・・・笑)を結び、川底のウェーディング・シューズの辺りさえ良く見えない濁りの中を慎重に釣り下ることにした。 最近の僕は本流でこの手のフライをティペットの先に結ぶ事が多い。 一般的な黒のウーリーに比べるとタイイングするのに少々手間はかかるのだけれど、ある程度自由に動くテイルのフックは、本流のあの水深のある強い流れの中で鱒が縦横無尽に暴れてもフックが外れる事が少ないと信じている。それによく雑誌などで紹介される"Intruder"パターンは、僕にはどうしても少しサイズが大き過ぎるんじゃないかと思えるから、なるべくコンパクトなサイズに仕上げるようにと心掛けている。ちなみに上の写真のサイズで、4XLのフックで言えば#4~6番ぐらいに巻いたサイズだろうか。 とにかくシンプルで安価な必要最小限のマテリアルで仕上げる事がキーポイント。 (1)ボディとなるフックには「がまかつ」社のR10-1H1.5LB#6を使用。 バーブレス・タイプのこのフックは小さなビーズもスムーズに入るから重宝している。 (2)テイルのフックに「オーナー針」のSSW#4~6を使用する。 さらにテイルのフックにマラブーを少量巻きつけると、流れの中でさらに妖しく ユラユラと揺らめくのかもしれない。 (3)ジョイント部分にはIntruder Loopの50lbを使用。 コンパクトなサイズに仕上げるために、ボディとなるフックのシャンク後端(後ほど、 ベンド以後はカット予定)とテイルとなるフックのアイとがなるべく離れないようにしている。 (4)僕が本流でよく使用するゴールド・ビーズはTIEMCO社のブラス・ビーズのXL。 大きい方が水の中でも光を浴びてキラキラと良く目立つんじゃないかと思っている。 もちろんボディとなるフックのシャンクにはウェイトが適度に巻いてあるのだけれども。 (5)ボディのシャンクの後端にお好みのカラーのクリスタル(プラスティック)・シェニールを 数回転させてコブを作る。これに関しては一般的なダビング材でも構わない。 (6)お好みのカラー(僕の場合は黒が多い)の片側の毛をむしったスペイハックルを 根元側から裏側が前を向くようにコブの前で3回転ほどさせる。 (7)次に残ったシャンクにボディ材を巻きつける(僕の場合は金黒のシェニールが多い)。 そして、先程コブの前でハックリングしたスペイハックルの残りを今度は前方にウーリーを 巻く要領でハックリング。そしてコパーワイヤーでカウンター・リブをしておく。 (8)最後にコック・フェザント・ランプ(今回は黒)をお好みでビーズの下でカラー・ハックル として数回転ほどハックリングしておしまい。あとはニッパーでボディとなるフックのコブの 下(ベンド以降)からカットすれば,作業は終了ということになる。 テイルのマラブーやスペイハックル、それにボディとなるシェニールなどのカラーには、決まりはないからいろんなバリエーションが出来るんじゃないかと思う。ちなみに僕は金、黒、オレンジの使用頻度が高いのかもしれない。 そんな訳で、この濁りの中でもしかしたらしっかりと目立つかもと思った今回の黒いバーションも、一度だけ第1セクションでアタリがあったものの、相変わらず鱒には好かれなかったようで、やっぱり本流の人気者のウグイさん達には好評のようだったから、あまりお勧めできないフライなのかもしれないけれど・・・笑。 ちなみに、Intruderのタイイングの手順を紹介しているサイト。 タイヤーは、Ed Ward氏。 午後の支笏湖は、風強く波高しであった。 眩しい太陽の下、湖面がキラキラと輝き、眩しすぎるほどだったし、右からの強風は、とにかくキャストそのものを困難なものにした。 おまけに強いうねりの湖面で僕から30m程先に浮かぶ新しいセミフライはほとんど目視出来なかった。ちょうど僕の目の前にポトンと落ちた本物のエゾ春ゼミですら、その後に支笏湖の鱒のご馳走になったかどうかさえ分からないぐらいの風と波である。 でも、新しいセミフライのフィールドテストとしては上々だったのかもしれない。 シリコーン・スプレーを前日に吹きかけられたセミフライは半沈状態で浮かんでいたし、浮き方としては悪くなかったと思う。 出来れば、もう少し風と波が落ち着いていてさえくれていれば申し分なかったのだけれども。
by d-yun5-fly-elise
| 2008-05-28 23:37
| spey fishing
|
Comments(6)
Yunさん,こんにちわ
昨年,Yunさんの「黒光りマテリアル」を見せていただいてから,自分もかなり頻繁にこのマテリアルを使ったフライを巻いています。 そして,教えてもらってから,他のフライで全くだめでこのフライを使ったとたんに,ニジマスが釣れた経験が何度もあります。 自分もちょっと大きめにイントルーダーパターンで巻いてみたいと思います。
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d-yun5-fly-elise at 2008-05-29 12:06
110-kenさん、こんにちは。
ちっと大き目のパターンもいいかもしれませんね。 全体をチャートリュースやオリーブに変更すれば、十勝のアメマスにも好評のようです。巻く人によってアレンジは如何様にもですね・・・笑。 私は基調となる黒も好きですが、テイルのマラブーを赤に変更して、ボディのシェニールは金黒のまま、スペイハックルはオレンジにして、カラーハックルは黒のコック・フェザント・ランプという妖しげな色合いも、今年は本流で結んでみようと思っています。 金のラメの入った黒のシェニール(確か商品名はスペックルド・クリスタルシェニール、カラー:GO/100、サイズ:2)は、今のところテムズでしか見かけたことがないのですが、きっとオーダーすればどこのショップでも手に入るのでしょうね。
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B-R-Bros at 2008-05-30 13:58
こんにちは!
フライはそれぞれのフィールドやアプローチの仕方でみなさん工夫されていますね。 私も渓流用に小型のトレーラータイプも用意したりしてます。 まだイメージのなかで楽しんでいるだけですが・・・(笑) オリジナルフライがイメージどおりの働きをしてくれた時はヤッターって感じですね(笑)
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d-yun5-fly-elise at 2008-05-30 20:40
Ryoさん、こんばんは。
そうなんですよ。少しアレンジを加えたフライがイメージ通りの活躍をしてくれると、鱒の種類やサイズに関係なく、ついつい嬉しくなってしまいます(笑)。 2年前の十勝川あたりからこの手の"Intruder"パターンを応用し始めました。これまでのところは尻別川でも良い感じです。まぁウグイ君達に好かれるということは、鱒にも好かれるということなのでしょうね(笑)。 最近は先日尻別川で偶然お会いした多摩川の寅さん(でしたか?笑)からポイントをお教えしたお礼にといただいたフライ(チューブフライのボディにいろいろとアレンジが加えられたものです)が、これがなかなかユニークで、私もボディの部分をマネして巻き始めました。 やっぱりあのチューブフライのボディはシークレットなのでしょうかね。 もしもあのフライで鱒に出会えたら、是非ブログでも紹介したいと思っているのですが。
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B-R-Bros at 2008-05-30 20:54
yunさん、彼のチューブフライのボディーは手がかかっています!
でも市販品で似たようなものはありますよ、軽量のボディーですが、重くするとなると自分で手を掛けてやらないと・・・ ロストすると痛いですよ~(笑) そろそろ帰ってくる頃かな~と思いますのでお会いしたら伝えておきます。
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d-yun5-fly-elise at 2008-05-30 21:15
エッ?まだ北の大地で気ままに釣りをしながらの旅をされておられるのですか?
なかなか体力がお有りなのですね(笑)。 あのチューブフライ、確かにロストすると痛そうです。 かなり手がこんでいますからね。 いただいたのはプラスティック・チューブに巻いたものでしたが、私は約2mmのアルミチューブに巻き始めました。なかなか楽しいです。 上記の件、是非宜しくお願いいたします。 |
札幌市在住Yunの北海道をメインフィールドにしたスカジットキャストによるトラウト&サーモン釣行記。R.B.MeiserなどのダブルハンドのカスタムスペイロッドやTube Flyなどの気ままなフライタイイングにお気に入りのリール、それにオリジナル音楽(Dub Techno, Ambient, Minimal, Drone, Noise Industrial)とフィールド動画(YouTube)などなど by Yun カテゴリ
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