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2006年 02月 28日

<Vol.229>alone

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コッ、コッ、コッ。
ちょっとだけリバーブの効いた僕の乾いた足音が深夜の新宿の地下道に響いた。
新宿の駅の向こう側の賑やかな喧騒とはうって変わって、ここはまるで無機質で人の存在を拒むかのような冷たい印象を受ける。日中はまだ人通りも多いから、その印象は幾分薄らぐけれど、深夜ともなると人通りは殆んどなく、その印象は強烈に、さらに冷たく僕の中に浸透していった。人の住まない世界、生き物の温もりを感じさせない世界がそこには佇んでいた。

突然、頭の中で不思議と「東京砂漠」という言葉が浮かんだ。前川清とクールファイブの歌だっただろうか。もちろん丸ごと1曲は思い出せないけれど、「あなたのいない、東京砂漠・・・」というサビの部分だけが、何度も何度もリフレインのように頭の中で繰り返されていた。

ひとりぼっちで深夜の新宿高層ビル群に囲まれた冷たいアスファルトの道の上を歩きながら、心の中で早く北海道に戻って釣りに行きたいなぁと呟いた。

by d-yun5-fly-elise | 2006-02-28 19:33 | picture/photo/image | Comments(4)
Commented by kurisu at 2006-02-28 23:36 x
yunさん、こんばんわ。写真頂きました、ありがとうございます。
私は月平均2回くらいは東京に行くのですが、大抵の場合は夜に羽田に着いて、タクシーで新宿に向かうのですが、首都高速から眺める高層ビル群は「ホントにあの中で人が働いているのかなぁ」と不思議に思えるほど異質な建物に見えてしまいます。もちろん近くで見るとそんなことはないのですが、遠くにボーっと見える感じがなんともいえなく、ちょっと怖いような気持ちになるんですよね。
Yunさんと同じく、私の場合は羽田に着いた時から早く帰ってフライ巻いて、週末の釣りに行きたいと思っています。
Commented by tokyo_terry at 2006-03-01 00:15
Yunさん、こんばんわ!
これは屋台で飲んだ後の出来事ですか(笑)ボクは東京に来て、もうすぐ三年が経ちますが、未だに昼間の人の多さと、冷たいコンクリートの塊とアスファルトばかりの道に馴れません。自分の田舎とお気に入りの渓が、いつも心の中にあります。
といいつつ、レインボーブリッジから望む都心の夜景と、東京タワーの夜景はとてもキレイで、たまに見たくなる事もあります。やっぱりボクは完全なAB型のようです(汗)
Commented by d-yun5-fly-elise at 2006-03-01 19:50
kurisuさん、こんばんは。アメマスの写真届きましたか?最初間違えて、古いアドレスに送ってしまいました(笑)。それにしても迫力があるというか、いいものを見せていただきました(笑)。
月に2回も東京に行かれるのですか。私は1年に1度行くかどうか位ですが、東京では公共機関を利用して歩く事が多いので、普段は釣りに行く時以外は殆んど長い距離を歩かないような私は、直ぐに足がだるくなってしまいます。やっぱり、もう少し身体を鍛えないといけませんね(笑)。
でも、歩くのって良いですよね。いろんな事をまた違った視点で感じますからね。
夜の新宿の都庁側って本当に閑散としているんですね。無機質で生命感の乏しい近未来的な廃虚のような空間でした。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2006-03-01 20:54
terryさん、こんばんは。
そうなんですよ。皆さんと別れた後、1人で新宿の屋台で熱燗を一杯やってから、ほろ酔い加減でフラフラとホテルまで歩きながらの出来事です。
新宿3丁目界隈の煌々としたネオンの華やいだ感じと都庁周辺の高層ビル群のどことなく荒涼とした無機質な感じとにはとてもギャップを感じました。そんな中で、歩道のホームレスの人達のダンボールで出来た寝床にいろいろと工夫がなされているのに感心しながら都会の匂いを感じてしまいました。


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