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2012年 07月 22日

<Vol.891> The sound of the saracione reel

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それは予想通り美しい音色だった。
角がとれて少し丸みを帯びたやや高音気味の控えめなラチェットサウンド。
それもとびっきり上品な音質で奏でてくれる。
それがこの週末を過ごしたSalty Heaven Riverで、僕が耳にしたサラシオーネが奏でてくれた期待通りの逆回転音だった。


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フライをキャストしたのは、それなりに水深のあるゆったりとした流れだった。
少しアクションを加えながらSkagit Compact(F) 600grにType3のティップを繋げたラインがゆっくりと流れを横切り、 ちょうど本流の中間あたりをフライが通過した際に不意にテイクが訪れた。最初はいつものウグイを予想させる思わせぶりのテイクだったけれど、ある時点を境に何かしらのスイッチが入ると、それはこれまでとはまるで別物のようにアグレッシブなものへと様変わりした。


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レインボーが本流の上で一度だけ重々しく派手にジャンプすると、美しいレッドバンドがロッドを手にした僕の脳裏に鮮明に焼きついた。そしてまるでロケットスタートのように一気に下流へと加速度的にダッシュする。
MeiserのS2H14078MKS-4にセットしたSaracioneからはみるみるとランニングラインが引き出され、心地よい逆回転音が早朝の本流に奏でられた。


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前日に2本だけフライを巻いておいた。
コーンヘッド仕様のイントルーダー・パターンだけれど、テイルにはマラブーの代わりに昔に巻いたゾンカーから再利用したラビットストリップ。そしてカラーにはいくつかの色を組み合わせたオーストリッチをパラっと巻いたもの。いわゆるダーティーフォーぽいフライなのだろうけれど、何せものぐさなのでラビットストリップとフックはセパレート状態のまま。
マラブーも安価で使いやすいから好きだけれど、オーストリッチはそれぞれのファーバーが水中でも何となく存在感を示していて僕は好きかもしれない。でも、お気に入りのこのフライも夕方には根掛かりでロストしてしまう。ちょっと残念、でも画像を残しておいて良かったかな。マテリアルのレシピはある程度覚えているし・・・。


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午後からはMoriさんに、まだ僕が足を運んだことがないポイントへと案内してもらう。
そこはSalty Heaven Riverらしい岩盤とスリットが点在するポイント。
岸際にはたくさんのウグイの稚魚が泳いでいる。
初めて訪れるポイントというのは、おそらくどのアングラーもなぜかしらワクワクするものだけれど、そこは過度の期待は禁物と自分自身に言い聞かせながら、足元に十分注意を払いつつ、ゆっくりとステップダウン。流れが緩やかになり始めた頃から根掛かり覚悟でティップをType6に換え、キャストを繰り返していると今度はいきなりドンとまるで根掛かりのようなこの日2.5度目のグッドサイズを思わせるテイクが訪れた。
そして、午後の日差しを浴びながらリールの奏でる上質の心地よい控えめな逆回転音を僕は束の間のあいだだけ耳にしたのだった。


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今日のBGM : Toco / Guarapiranga



by d-yun5-fly-elise | 2012-07-22 23:50 | spey fishing | Comments(19)
Commented by takezaoclub at 2012-07-23 05:45
素敵な出逢い・・・良い週末を過ごされ羨ましい限りです。
ますますSalty Heaven Riverへの思いが募ります。
Commented at 2012-07-23 07:20 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yukky-g at 2012-07-23 09:54
こんにちは、yunさん。

まさしく虹色!本当に素晴らしいレインボーですね。
Commented by aichan at 2012-07-23 19:01 x
niceな魚ですな~。久々にコメントしましたよ。       そして、niceなflyです。
十勝でもそこそこ楽しんでます。
今年は本流でロッドを振れているので嬉しいですね。
去年の今頃は...


 
Commented by mooly at 2012-07-23 20:04
Yunさん、こんばんは。
週末はお疲れさまでした。
一匹目のレインボー。ナイスプロポーションの魚だったんですね。ロッドといい、リールといい、なんか全てがいい感じです。
厳しい状況だろうとは思っていましたが、誰かが一匹はいいサイズを釣るだろうと思っていましたが、やっぱりYunさんでしたね。おめでとうございます。ただ、二匹釣るのは反則です。(笑)
でも、案内したポイントで魚が釣れたので、魚がいることがわかったので良かったです。秋には僕が釣らさせてもらいます。
ダーティーフォー、良さそうですね。僕も巻いてみます。
Commented by fishytaddy at 2012-07-23 20:45
今週末が3連休で...でも、肘が痛むし、もう2度と遠出はしないと...まるでガキな私です。
Commented by fishytaddy at 2012-07-23 20:48
・・・途中で誤って「送信」をクリックしてしまった。。。よくやるんですが、途中までコメントを打って、「ああ、こんなくだらないこと、わざわざコメントしなくても...」と思って、やめてしまう。だけど、今回は誤って「送信」してしまった。だから、泥の上塗りで言い訳をすると、、、なんだっけ?
 そう、Yunさんのブログで満足することにします。
Commented by akiranspey at 2012-07-23 20:58
YUNさん、こんばんは。
いい鱒ですね~♪
青空の下、本流の心地よさが感じられます。
明るい時間に出る鱒はやっぱり綺麗ですね!!
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-23 21:33
takezaoclubさん、こんばんは。
実は今シーズン、ずっとSalty Heaven Riverらしいレインボーにはまったく相手にしてもらえなかったので、あまり期待はしていなかったのですが、結果的には幸運だったというか、やっとのことで素敵な出会いをすることが出来ました。今度はいつチャンスが巡ってくるか分からないので、しばらくの間は余韻にひたろうかと思っています。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-23 21:37
鍵コメのyanbaidesuさん、こんばんは。
スケジュールの件、了解しました。お気に入りのTerao RodとPerfectの組み合わせで、素敵な出会いが巡ってくるといいですね。
キャンプ場に関しては、PCの方にメールしておきますので、宜しくお願いいたします。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-23 21:40
yukkyさん、こんばんは。
パワフルというかスピード感溢れる素敵なレインボーたちでした。こればかりは新しいポイントに案内してくれた友人にも感謝しないといけないかもしれませんね。個人的にはやっと出会えたという感じです。その分だけ嬉しさもひとしおといったところでしょうか。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-23 21:50
aichanさん、こんばんは。お久しぶりです。
今年は十勝川でもそこそこ楽しまれておられますか。確かの去年の今頃はあまりタイミングが良くはなかったですからね。自然条件の中での釣りですから、仕方がないとは思いますが・・・。やっぱり本流好きとしてはフィールドに立てて、気持ちよくロッドが振れるだけでも嬉しく思うのは私も同じ思いです。
フライはダビングツイスターを使っていないので、結構アバウトだったりします。何度か自作のダビングツイスターでトライもしたことがあるのですが、ことごとく上手くいかず時間ばかり費やしてしまったので、今ではすっかり使うのを諦めています。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-23 22:00
Moriさん、こんばんは。
週末はお疲れ様でした。日曜日の朝、目が覚めると皆さんの車がもうすでに見当たらないので、ちょっとビックリというか焦りました。まぁ、私が寝坊しただけなんですが・・・。
最初のレインボーはなかなか体高のあるプロポーションの良いレインボーでした。Moriさんに案内してもらったポイントで出会ったレインボーは、もしかしたらちょっとタイプの違うレインボーなのかもしれませんね。もちろんあくまでも私感ですが。
ダーティフォーは渋谷のサンスイで一度だけオリジナルを見たことはありますが、結構手間が掛かりそうなので、かなり簡素化しています。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-23 22:07
タッドさん、こんばんは。
肘が痛みますか?もしかしてテニス肘ではなくスペイ肘というものかもしれませんね。と、勝手に病名をつけたりして・・・。
誤って送信、私もよくやってしまいますので、お気になさらずに。
釣り旅、そう仰らずに、私は行けるだけでも満足したりしますが・・・。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-23 22:12
akiranさん、こんばんは。
朝はいいのですが、さすがに日中になるとかなり暑かったです。
おまけに足元が滑りやすいところで転んでしまい、ウェーダーの中にも浸水、着替えと予備のウェーダーを持参しておいたので、何とか釣りを続けることが出来ました。
仰るように明るい時間帯に出会う鱒はやっぱり綺麗ですよね。今度はいつ出会えますことやら・・・。
Commented by yusuke at 2012-07-24 10:06 x
Yunさんこんにちは。
素晴らしい魚ですね。こういった魚を想定してのリール選択といったところでしょうか。いつもながらその選択に感心してしまいます。まだまだ自分には早いのかもしれませんが新しいリールほしくなってきました。
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-24 21:01
yusukeさん、こんばんは。
厳しいコンディションでしたが、何とか素敵なレインボーに出会えました。でも相変わらず、この本流の初夏のシーズンに対する苦手意識がなかなか払拭できないでいるんですよ。
これまでにこの本流では、何度かグッドサイズのレインボーにこっぴどくヤラれているので、ディスクブレーキのリールにティペットはフロロ3号という組み合わせにしたのですが、もしもトロフィーサイズが来たら、これでも大丈夫かちょっと不安だったりします。まぁ、これでもダメなら縁がなかったと諦めるしかないですね。
Commented by やすこう at 2012-07-25 20:34 x
いいコンディションの鱒ですね。
サラシオーネサウンドとはどんな感じなんでしょうか・・・・
Yunさんの影響を受けて、先日、パーフェクトを入手しました。
ただ、瑪瑙リングのない安物のタイプです・・・音はよさそうですが、サーモンにはサラシオーネ同様にドラグが心配ですね・・・骨董品なのでしかたありませんがwww
知床に向けて準備を進めています。苦手なフライをがまかつ針に100本巻く予定です・・・
Commented by d-yun5-fly-elise at 2012-07-25 23:47
やすこうさん、こんばんは。
今年の知床はタイミングが悪く、台風や低気圧で中止にならなければいいですね。過去に何度か経験があるものでして・・・。
きっと100本もフライを巻いたら、腕がかなり上達しそうです。そんなに巻いたら、クラシックなサーモンフライまで巻けるようになるかもしれませんね。
サラシオーネは私の知っている限りのS字ハンドルのリールの中では、一番心地よい音色のような気がします。そういえば、ボクダンは一度だけTiemcoの近藤さんが私の背後でミャー、ミャーと逆回転音を響かせているのを聞いたことがありますが、すっかりその音色もかなり昔なので忘れてしまいました。
パーフェクト、少しこもりがちのなかなかいい音色を奏でてくれますよ。瑪瑙リングということは、ナロースプールのリールでしょうか。低番手のロッドでは楽しめそうですね。個人的にはラインガードがない方が使い勝手が良いように思っています。


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